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発売5周年なので、デスゲームADV「追放選挙」のキャラクターを紹介します

※記事内で使用している画像は全て公式サイト内で配布されているもの、動画は公式YouTubeチャンネルより引用しています。

 昨年、「追放選挙」発売4周年に寄せてゲーム紹介記事を書いてみたところ、思ったより読んで頂けたようでとても感謝しております。

 文章のみでゲーム作品の魅力を伝えるのは到底無理だとしても、少しでも未プレイの方に関心を持って頂けるきっかけになっていたら嬉しいです。
 昨年の記事ではあえてキャラクターについての詳しい内容には触れませんでした。どうしても多少のネタバレが含まれたり、私の主観に基づいてしまうので公式サイトで提示されている情報だけでまずはプレイしてほしい――と、そう思ってのことでした。
 しかし今年はせっかく5周年ということなので、核心に迫るネタバレは回避しつつ、独断と偏見によるものと前置きした上で愛すべきアリスランドの仲間たちについて語りたいと思います。
 追放選挙未プレイで前回の記事を未読の方はまず、上のリンクから読んで頂く事を推奨します。
 そして出来れば本当に、先入観なしでまずはどうぞプレイしてみて下さいませ。

■一条要

 まずはもちろん、ゲス顔がチャームポイントのデンジャラスクールな主人公・一条要(いちじょうかなめ)からご紹介しなければならないでしょう。
 苗字のある登場人物の中ではもっとも名前の読み書きがしやすい、アリスランド最凶の論破王です。
 彼が最愛の妹を理不尽にも殺されてしまい、復讐を誓ったことから「追放選挙」の物語は大きく動いていくことになります。
 「共感覚」を用いて相手の嘘を見抜けることと、ゲームマスターであるアリスとの駆け引きで得たアドバンテージを活用して、対立候補たちをバシバシ追放していくダークヒーロー――まあ、プレイヤーによって好き嫌いが大分わかれるタイプの主人公なようです。
 頭の回転は早いのですが、そうは言っても普通の男子高校生なので狡猾にもなりきれない人な気がします。復讐者でさえなければ根は善良な少年ですからね。
 外面を取り繕って復讐心を隠しているもののわりと勘付かれがちで、そういえば結局、純朴な中学生しか騙せてないような……?? 
 要くんに関係する好きなシーンを選ぼうと思っても、だいたいほとんど要くんのシーンなのでなかなか難しいですね。
 一つ細かいところを挙げると、選挙の討論中に妹の疑似人格から「彼氏がいる」と聞かされて戦いの最中なのに完全に素に返ってしまったり、うっかりお兄ちゃんの話し方になってしまったりするところが可愛くて好きです。とにかくね、彼は妹のことが好きすぎるんですよ……。

■ノーリ

 続きまして、ゲームのパッケージイラストに描かれている不思議幼女「ノーリ」です。要くんと並ぶもう一人の「追放選挙」の顔と言ってもいいでしょう。
 このパッケージイラストは本当に秀逸なので、ゲームをクリアしてから改めて見ると色々と気付かされて、ああ……リンゴってそういう……と感じ入ってしまうんですよね。
 ……そもそもなかなか思い切ったキャラデザのため、勘がいい方だとわりとゲーム序盤でも「あっ」てなるとかならないとか……?
 記憶がなく、言葉もほぼ喋れないのですがあどけない表情や仕草がとても可愛らしい本作の癒やし枠――ということで良かったと思います、たぶん、きっと。
 要くんとノーリちゃん、そして次に紹介する苺恋さんとの特殊な疑似家族のような関係性、そして重ねていく日々の思い出が、優しく暖かなものであることは間違いないです。
 ゲーム内での好きなシーンは、ネタバレになってしまうから詳しくは書かないですが、三日に一度ノーリちゃんの眠りを見守り続けた場合に見られる、あのご褒美イベントでしょうか……ぐっときちゃいますよね。 
 ノーリちゃんはゲーム版もさることながら、舞台版がとにかく印象的ですね……演じられていた女優さんが本当に可愛らしいノーリちゃんを見事に表現されていて、終盤の「演じ分け」もすごかったです。
 それにシナリオに関してもノーリちゃん周りの改変はすごくよかったです。ゲーム内では選挙に参加しつつも毎回棄権扱いになっていたノーリちゃんが、ちゃんと選挙に参加していて、しかもその一票が運命を決める重みを持ってるのが最高でした。短いながらも要くんとノーリちゃんの育んだ絆の重さ……こんなの泣いちゃいますよね――その後まあ、いろいろ……本当にいろいろ、あるのですけども。

■蓬茨苺恋

 要くんの復讐を支える、献身的な幼なじみ・蓬茨苺恋(ほうしいちか)さんです。
 公式関係の記述は一貫して「幼なじみ」だと思うのですが、ゲーム内では恋人関係なのか問われた要くんがそれを否定しない、という描写もあれば、恋人になる前に家族になってしまった、という言い方をしている場面もあったと思うので、結局なんなのかといえば「幼なじみで恋人のような家族」という表現が適当なのかなと思います――それってつまり「夫婦」じゃない? と言われれば、そうとも言えますね。
 復讐を決意した要くんはそれを真っ先に苺恋さんに打ち明けて、苺恋さんも多くを知らされずとも協力を申し出る、という鋼の信頼で結ばれた運命共同体。特に「私は要のものだから」と言って憚らない苺恋さんの愛はとにかく凄いです。
 要くん以外では、後で紹介する志歩理さんとの(色んな意味で)危ない関係性も魅力的です。ゲーム内で好きなシーンも、志歩理さんとの絡みですね……二人のイベントCGは作中屈指のセクシーシーンだと思います。
 苺恋さんといえば、小説版では主人公になっているのですが、ゲーム内では要くんのサポートに徹していた苺恋さんが自ら動いていく物語で、すごくせつなくて可愛くてかっこいいのでオススメです。

■姫野勇璃

 姫野勇璃(ひめのゆうり)くんは、要くんの9人の復讐者対象の1人で、美少女のような男子中学生です。男子の制服が短パンにベレー帽というハイセンスな田舎の学校に通っていたようです。
 同性の親友である石動道宗くんに片想いをしていて、その道宗くんは勇璃くんの姉の実乃璃さんに片想いをしている――そして実乃璃さんは、道宗×勇璃で萌えている腐女子、というこれ一本でラブコメ作品一つ出来るだろう、という濃い人間関係も見どころですね。真面目で頭もいいのでこの3人の中ではツッコミ役に回ることが多いです。復讐対象でさえなければ要くんも頼りにしていたかも……?
 少しネタバレになりますが、勇璃くん関係で好きなシーンをひとつ挙げると、選挙パートですね。匿名で行われる討論なのに、愛する男のアバターを特定してしまう勇璃くんがすごすぎて……。
 メタ的に見ると口調で大体判別つく(蓼宮の姉妹判別は難しいですが)んですが、ゲーム内では判別が基本出来ないという体なので、討論中に確証持って特定したの勇璃くんだけなんですよね……いや大したもんですよ……。
 勇璃くん関係はイベントも心に刺さるものが多く、人気投票二位も頷けるところです。

■姫野実乃璃

 勇璃くんのお姉さん、受験を控えた女子中学生の姫野実乃璃(ひめのみおり)さんです。恐らく振り仮名がないと十人中十人が「みのり」さんて読むと思いますが、「みおり」さんです。
 デスゲームに巻き込まれても日々、自CP(しかも身内CP)への妄想を絶やすことなく、スケッチブックにぶつけている腐女子の鑑ですね。
 しかし性癖以外は尖ったところもあまりなく、基本的には人畜無害なお人好しで人を犠牲にして助かるようなことは全く考えない優しい子です。
 まあ、デスゲームにはあまり向いていないかもしれませんが、友達になる分には申し分ない人柄だと思います。
 あと彼女は抱えている闇をあまり表に出さないので、選挙で戦う段になって初めて「そんなこと悩んでたの??」と思ったし、過去の事件と直接繋がる問題でもないので個人的には少し他のキャラと違うよな、と感じています。
 実乃璃さんのシーンで好きなのは、アリスランドから脱出するための作戦会議で、なぜか男性陣をポテトチップスのフレーバーに例えながらBL語りをするという場面。ちなみに私はうすしお×ガーリックが……な、な、なんでもないです。
 ただこのシーン、実乃璃さんがすでに追放済のキャラの名前を出してしまうという矛盾が発生してしまってるので、本当に面白いだけにちょっとだけ残念なんですよね……リメイク版が出たら修正お願いします。



■石動道宗

 勇璃くんの親友で、実乃璃さんに想いを寄せる男子中学生・石動道宗(いするぎみちむね)くん。同じ中学に通っているので、彼も制服はベレー帽と短パンなんですが本編ではずっとジャージ着用なので見ることはできません(キャラクターデザイナーの生煮え先生が個人的に描かれた神イラストは存在します)。
 要くんのことを「先輩」と呼んで結構すぐ懐いてくるのですが、終盤まで生き残ると本性を表した「先輩」がものすごいオーバーキルをかましてくるので本当に可哀想です。
 明るく直情的な体育会系で、要くんよりも主人公っぽい見た目と性格をしているような気がしないでもないですが、熱血正義感タイプというのでもないのがポイントですね。内面を知っていくと意外と闇が深く、過去回想の妙にじっとりしたホラー描写も秀逸です。
 特に好きなシーンの話をしようとすると本当にネタバレもネタバレになってしまうのでだいぶぼかすのですが、「全員集合」した場面での要くんとの会話ですね。すごく道宗くんがかっこいいんですよー。
 彼は、この闇を抜ければ将来ものすごくスパダリに成長するのではと、全私と実乃璃さんが期待しています。



■伊純白秋

 人気投票一位・薄幸の美青年のターンがきました。都内の大学生、伊純白秋(いすみはくしゅう)様です。
 おっとりと優しい雰囲気の持ち主で、見目麗しい双子の美少女を常に両脇に侍らせている羨ましけしからんイケメン――と見せかけて、蝕まれて長くはないであろう人生を復讐に全振りしている闇落ちイケメンなのでした。
 彼が双子に復讐する為にあえて一緒にいる、ということは普通に公式サイトのキャラクター紹介に書かれていることなので特に伏せる必要もないとは思いますが、知ってて見ても初登場時の三人組の可愛いCGからのギャップはなかなかのものです。
 白秋様と要くんは二人とも復讐者なので、彼自身が要くんの復讐対象でありながら、他にはない共感性も描写されているのが特徴で、彼のルートだと要くんがだんだん無意識に肩入れしていってるのがわかるのが面白いです。
 白秋様との好きなシーンを一つ挙げると、選挙が終わった後の要くんとの会話ですね……選挙パートクリア後の会話は基本的に要くんによる敗者の死体蹴りなんですけど、相手が白秋様の場合は復讐者同士が復讐をテーマにした討論を終えての会話ってところで趣が深いです。
 まあずっと一人で戦ってる白秋様に、苺恋さんという信頼できる協力者のいるぽっと出復讐者の要くんがそれを言うのか……? と思わないでもないですが。
 

■蓼宮アーシャ

 蓼宮アーシャ(たでのみや)は白秋様といつも一緒にいる双子美少女のお姉さんのほうです。
 姉妹ともにヴィジュアルがキャッチーなので、追放選挙はやったことないけどPS4のアバターは買った……みたいな声もよく見かけます(パブサで)。ある意味で本作の広告塔と言えるかも……。
 アーシャは自己愛の強い少女で、自分が特別な存在だと信じて疑わず、望んだものを手にするために邪魔なものを排除することに躊躇がありません。
 しかも戦闘能力がえげつなく、いつも差している日傘に仕込み銃があったりとか、眼帯もお洒落眼帯ではないですし、どうもこの双子は、ゲームのジャンルを間違えている……??
 とても恐ろしいことを罪悪感なくやらかしてしまうんですが、その残虐性さえ彼女を輝かせるドレスのように見えてしまう……そんな魅力を感じています。
 まあこの子のこれは相当極端ですが、思春期ってそういうもんだよな……みたいな微笑ましさもあるんですよね……。
 アーシャとのシーンで好きなのは、中盤に要くんと二人でいる時に「勇璃くんと道宗くん」あるいは後述の「一政さんと雷神くん」(生き残ってるほう)について聞いてくる場面ですね。
 妹のカーシャが他の男のことを気にするような場面は出て来ないけど、アーシャにはあるんですよね。
 この辺りから、それまでは行動傾向まで鏡に映したようにそっくりだと思っていた双子が、少しずつ違う面を見せるようになっていくのがとても面白いです。
 ちなみに私はアーシャとカーシャではアーシャ派です。

 
■蓼宮カーシャ

 蓼宮アーシャの双子の妹、蓼宮カーシャです。アーシャと一緒で海外育ちな筈なんですが、和風な物がお好みの和ロリのお嬢様ですね。
 彼女の特有の恋愛観、死生観、美意識の背景には日本の文学作品か何かの影響があるのかもしれないな、と思うところがあります。
 姉が銃を乱射するのに対して、仕込み刀で応戦する妹……銃のほうが有利では?? と思いきや、いつも間合い詰めて近接戦に持ち込めてるので、もしかすると単純な戦闘力はカーシャのほうが上では……? と勝手に考察していますね。
 確か彼女は、発売前の人気がとても高くてイラストが描き下ろしされたのではなかったかと思います(公式サイトで見られます)。
 それに蓼宮姉妹は演じている声優さんも双子、舞台版の女優さんも双子、とキャスティングもこだわってキャラメイク。
 まあ双子といえど作中での姉妹仲は最悪なんですが、見ている側としては二人で並んでる姿が華やかで素敵なんですよね……。
 カーシャの好きなシーンは、選挙に敗北して追放された後の末路ですね……他と比べても異質過ぎて印象に残っています。彼女が願っていたこととは裏腹の皮肉な展開なんですが、やはり戦闘力に対する私の見立ては間違ってないのでは……??
 

■百合園志歩理

 女性陣の中では唯一、要くんより年上のミステリアスな美女・百合園志歩理(ゆりぞのしほり)さんです。
 当初は周囲に無関心で積極的に関わろうとしてこない物静かな女性という印象。かなりの近眼なのに、最初は眼鏡をかけていない(=よく見えないけど別に構わない)辺りからも、度を超えた無関心ぶりが伺えるのがとてもよいです。
 しかし一旦、心を動かす存在に出会うとものすごく行動的な女性になって大暴走を始めるというギャップがまた堪らないですね――まあこの作品、何かと暴走するキャラクターはたくさんいるんですが。
 普通のゲームだったら主人公に対して執着していきそうなものなのに、一旦主人公を経由しつつメインヒロインのほうに矢印が向かってしまうのが志歩理さんの面白いところなんですよね……。
 志歩理さん関連の好きなシーンは、最愛の苺恋さんとの絡みを挙げたいところではあるんですが、一政さんや雷神くんと即席チームを組んでよからぬことを相談するシーンもいいんですよね……。この三人はそれぞれが、ノーリちゃん、要くん、苺恋さんに関心を持っていてうっかり利害が一致してしまうのが面白いんですよね。
 本来バラバラだった三人が、要くんが終盤まで追放しなかったことで脅威になってしまう……マルチシナリオの魅力を感じさせてくれますよね。

■絢雷雷神

 左腕にタトゥーを入れた無職のチンピラ、絢雷雷神(あやらいづき)くんです。難読ネームの多い本作でもぶっちぎりの難読ネームであり、その理由については制作サイドから「そういう親だから」という心にクるコメントが出されています(まあ、普通に苗字も難読なわけですが)。
 この五年、ずっと推しに推している最愛の推しなので、正直もう雷神くんのことだけをひたすらずっと語り倒したいくらいなんですが、自重しましょう(来年あたりやるかもしれませんが)。
 人間不信で柄が悪く攻撃的なチンピラですが、可愛いピンクのパーカーを着ていることからも明らかなように本作の裏ヒロインです。これは私の妄言ではなく、本当に公式アートブックに記述のあるディレクターさんの発言です。
 要くんが復讐対象の中で唯一序盤から猫をかぶらずに接している相手なのがいいんですよね……だからこそ人間不信の雷神くんの心を動かすことになるという。
 本当は誰よりも信頼関係に飢えている男なのですが、彼との関係を最後まで続けていくか途中で切り捨てるか――これもまたマルチシナリオの醍醐味ですね。
 雷神くんの……好きな……シーンを……ひとつ、だけ……?? 選ぶ??
 そうですね「じゃあな、クズ野郎」でしょうか。リンクを貼っている動画でもわれているセリフですが、実は同じセリフが出てくるシーンが2つあるんですよね。
 全く同じセリフを、別ルートかつ真逆のシチュエーションで言うんですよ……永遠の決別を意味する「じゃあな」と、また会える「じゃあな」、本当にクズだと思っている「クズ野郎」と、そうでもなさそうな「クズ野郎」。
いやーー……ほんとに……絢雷雷神……好きですね……。

■忍頂寺一政

 本作の最年長キャラクター、料理人の忍頂寺一政(にんちょうじいっせい)さんです。客商売をやってるだけあって社交的で、何事にもあまり動じないので頼りになるお兄さんですね。
 孤立しがちな志歩理さんや雷神くんとがんばってコミュニケーションをとってる姿は、いきなり難しい年頃の子供を二人持ってしまったお母さんのようにも見えないでもないです。
 料理人というだけあって、みんなに料理を振る舞うシーンがとても多いんですが、本人が食事をする場面があまり描かれないから、「忍んで(食事を)頂く」という意味でネーミングされたと聞いて、なるほどな……と思いました。ソースは公式Twitterですね。
 ネタバレを避けるとアレもコレも語れずでもどかしいんですが、一政さんも本当に魅力的で、シナリオ上のキーパーソンの一人と言えると思います。
 そして人気投票の上位ではなかったけど当時から観測範囲で強火な信奉者が多い印象でした……料理人だけに、ねっ!!
 一政さんの好きなシーンは、過去エピソードですね。本作で非常に珍しいネームドのサブキャラ「佐伯さん」という女性が出てくるんですが、わざわざ名前を与えられているだけあって、一政さんにとってすごく特別な人なんですね。
 この二人の関係性、そして二人の間に起きた事件、それによって今の一政さんが生まれた――っていうこの一連の物語がとても好きです。

■アリス

 デスゲームものには必ずといっていいほどつきものの、毒のあるマスコットキャラクター枠、そしてアリスランドの管理人であるアリスです。
 舞台では普通に女優さんが演じていたのですが、見た目は人間でもしっかりアリスで、アリスがもし人間型のマスコットならこうだったろうな!と思えるものでした。
 要くんにとっては妹の死の元凶ですが、取引相手でもあり、なんだかんだで長い付き合いになるもう一人のパートナーとも言える存在ですね。
 私のゴリ推し布教でゲームをやってくれた友達やフォロワーさんでは、アリスが一番可愛かった、という声が多く聞かれて、なるほどもっともだな……という気持ちと、人類もうちょっと頑張れという気持ちが同時に沸き起こりました。
 基本的にはこのアリスの正体、目的、今まで何をしてきたのか、というところが物語の謎の根幹になっています。
 これらの謎をといてトゥルーエンドを迎えるとアリスこと大好きになっちゃうんですよね……わかります。
 好きなシーンはネタバレを除くなら、みんなに塩対応されるところ全般ですね。アリスはいつもテンション高いんですが、クールなキャラが多いのでぜんぜんそのテンションにのっかってくれないんですよね……未彩ちゃんならのっかってくれそうだったのにな……。

■一条未彩

 要くんの最愛の妹・一条未彩(いちじょうみさ)ちゃんです。
 ゲーム開始時点で既に故人――ということで基本的には過去のシーンにしか登場しないのですが、アリスの作った未彩ちゃんの疑似人格が討論にだけは参加しています。
 明るく素直で正義感が強く、まだ幼い雰囲気はありつつも、心配性の兄が考えているよりずっと大人だな……と思わせるところもあります。
 疑似人格の分析が正しければ彼氏がいるとのことなので、兄とドキドキの対面をするところが見てみたかったですね……絶対にめんどくさいことになるけど苺恋さんがなんとかしてくれる……。
 未彩ちゃんのシーンと言っていいかは微妙ですが、トゥルーエンドで彼女の死と改めて向き合う要くんと、それを見守るアリスのシーンは印象的です。
 未彩ちゃんの死と直接関わっているあるキャラについて、要くんはどう思ってるのかが最後まで描かれず、わりと気になっていますが、アートブックの描き下ろしイラストを見た感じだと彼の中で折り合いはついてそうだな、と思いました。


 そういったわけで、ものすごくダラダラと書き綴ってしまったのですが……ネタバレ避けたこともあって追放選挙ファミリーの魅力が本当に欠片ほどしか伝えられていないのでもどかしさしかないですね。
 10周年にはネタバレ全開でもう一度語ってみるのもいいかもしれません。その日まで私は引き続き、この作品を愛し続けたいと思います。
 長文お付き合いありがとうございました、なにとぞ追放選挙をよろしくお願いします!!
 
 


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