低空飛行

つきをうつすのがだいすきなかめらおばさんは

いつものように夜の空をながめいたのね
そのひはほしがとてもきれいでね
うっとりしていたら
ちいさなひかりがうごいているの

なにあれ!へんな☆!?とんではおちてををくりかえしてているよ!

あ!きえた!

UFO?

う~ん?

あれは?きっと?(笑)とぶのがへたなまほうつかいかもしれないね

そうおもったおばさんは あ~そらをとびたいな~とつぶやいたんです

そして そしてその日の夜のこと おばさんは・・きがついたらなんとまほうつかいののほうきにいっしょにまたがってそらをとんでいたってわけ(笑)

すこーしとんだところでとつぜん ひゅるるん・・・・・・・ひゅるるん・・・・・かぜがふいてきてふたりをのせたほうきはぐらぐらしはじめたんだそしてしたへしたへときゅうこうか

・・・ありゃ~おちていく~おばさんはもうこわくってめをつぶってしまったの

うまくまほうがつかえたら・まだまだゆうゆうと空をとんでるはずなのにじぇっときのようにはいかないみたい

じめんにつかないようにすごくがんばったようなんだけど低空飛行のまんま

ひょっとしたら魔法使いはのんきものかなそしてまだまだしゅぎょうがたらないのかな

でもね
魔法のほんをなんどもなんどもよんだんだけどとびかたはどこにもかいていなかったみたい

ちっきしょう!!それでね くやしくってくやしくってだれかのせいにしたくってさけびながらとんでたの

うまくあがったとおもったらすぐにまたおちていくそして地面につくぎりぎりのところでとまる ひやひやしながら・・・・とんでいるかんじがずっとつづいてたのね

あ!めのまえにでんせんだ!!おっとあぶない!ぶつかるよ!

こわいこわい! おばさんはしんぞうがとまりそうになっておもわずさけんだの

するとよわきになっちゃ!おちるだけさ!魔法使はさけんだの

ちょっとおこっているみたいにね

あんたさ!きのうそらをとびたいっていってただろ!

え?それでねおばさんはきのうのことをおもいだしてみたの

じゆうにになりたいっていつもおもってただろ!まほうつかいはおばさんのおもってたことがわかるみたい

ほらこれはおいらの魔法のほうきさ・・いまはうまくとべないけど・・・こわいけど・・・・ぎりぎりにとんでるけど・・・
だけどとぶのはやめない・・・・おいらは・いつか・・そらたかくとりのようにじゆうにとんでやる! それまで・・・ひっしになって・・とんでやる

魔法つかいはそういうと くちをぎゅっとむすんで すぴーどをあげたんだ

それからも いくどとなく こわいおもいをしながら 魔法使のほうきにのったふたりはじめんぎりぎりのていくうひこうをつづけたんだ

11月のそらはとてもつめたいんだよ
それなのに・魔法使いのせなかはとてもあたたかかいんだよね まるでもえているだんろのようにね

おなかがすいたら魔法使いのきものぽけっとにはいっていたびすけっとをふたりでかじったんだ そのおいしかったこと・・・・いつものびすけっとのあじではなかったよ!なんでだろうね?

まっくらなたにもやまも むらも まちもとんだよ そらからみるとまるでちがうようにみえるはず なにせていくうひこうだからいっしゅんでもたかくまいあがったときはつうかいだったよまちのあかりはほっとするね
うみのうえもとんだよ うみぼうずがにたにたわらってた
すいへいせんのむこうがあかるくなったころ・・・・ふたりののったほうきはおばさんいえの木のうえにとまったの

そろそろおわかれするときがきたんだ、、、、魔法使いのからだのぬくもりをかんじながらおばさんはたった一ばんのできごとだったんけどなごりおしそうにさよならしたんだ

そしてね木のうえからおそるおそるだけどひとりでおりて とんでいっちゃったまほうつかいのうしろすがたにおおきくてをふったの
たぶんまほうつかいだからきずいてるかもね

あ~ねむい…・・・・あくびを一つしたおばさんはにゃ~となくこえをきいたんだ

きんじょのくろねこだろうね・・くさむらから目をまんまるくしておばさんを見ている
おまえもおきてたのかい?
おばさんがあいさつすると・・・くろねこは・・にぁにゃととつぶやいて木のかげにきえたんだ

低空飛行だけど・・・やっぱりそらをとびつづけたいかおばさんは・まほうつかいのことばをおもいだしフッとわらったんだ
そしてあかるくなっていくそらにむかっておもいっきりげんきなこえでとさけんだんだ おばさんもぼうけんはやめないよーってね