海硝子のアイドル
奨さん。
貴方は熱したガラスのような人。
柔らかく、眩しく輝いていて、熱く溶け落ちて、流れるほどの美しさが見える気がする。
熱いけど、その実、貴方から受け取るのは形作られた美しさ。
その形は見るたびに姿が違って、色が違って、キラキラしている。
それが奨さんのいう「余白」なのかもしれない。
余白を残して挑むから、どんな仕事でも柔軟に対応して作品を作ることができるんだろうかと思う。
奨さんの美しさが柔らかく、眩いのはきっとこの余白があるからなのだろうと思う。
いつだって過去を超えていく彼の眩さを、ずっと追いかけている。
奨さんのパフォーマンスは私にとって、信じられないほどのエネルギーになる。
ステージに貴方が立っているだけで、周りなんて見えないぐらい貴方に目を奪われる。
照明と歓声とを浴びて、ボルテージの上がっていくステージを、何よりも熱された貴方のパフォーマンスが駆ける。
ずっと遠くにいるのに、歌声が空気をうねって飛んでくる。
ずっと遠くにいるのに、ダンスの切った空気が熱量を運んでくる。
いつも私はその大きなパワーに飲み込まれて、奨さんから目が離せない。
このステージを見られることがどんなに幸せだろうと考えたら、嬉しくて泣きそうになる。
このパワーに包まれたまま、どうか時が止まればいいと、心の底からいつも思うの。
貴方はいつもステージにいる。
アイドルとしての與那城奨でいて、私の前に立って、アイドルの與那城奨を守り続けていて、私はそれに焦がれている。
どうかそれが長く彼の夢であってほしい。
彼がくれる全てを、どうか長く好きでいられたらと思う。
彼が好きだという歌が、長く彼を幸せにしていて、歌うことを幸せだと思っていてほしいと思う。
私は何よりも貴方の歌が好きだから。
貴方の作るアイドルを世界が愛して、世界に愛されて、長くステージで照らされていてほしいと思う。
今の私はきっとどんな世界よりも、その世界を愛している。
我儘を言っていいのなら、貴方自身もアイドルの與那城奨を愛していてくれたら嬉しい。
奨さん、
どんな時間が貴方の側を過ぎていっても、何よりも幸せが少し多いといい。
あなたに来る毎日がその両手で掬えるほどの幸せに溢れていますように。
お誕生日おめでとう、奨さん。
25/Okt/23