ジャケットのプロトタイプを作るまで 1
直面した困難:1年以上掛かった縫製工場探し
ジャケットのプロトタイプ造りまでは、
企画書・指示書作成
縫製工場探し
工場との仕様決め
プロトタイプ作成
と大まかに上記の様な流れで進めてきました。
企画書には
「こんなコンセプトのアウトドア・ウェアを作りたい」
の思いを載せ、
指示書には寸法やウェアに関する大まかな要求を載せました。
「協力してもらえる工場を数ヶ月以内に探そう!」
と思い、企画書・指示書をもって生産に協力してもらえる縫製工場を探し始めた所、さっそく大きな壁にぶつかる事になりました。
ここで、
縫製業界に対する己の無知さ
"カスタマイズオーダー"の求める要求が一般的で無い事による実現困難さ
アウトドア・ウェアの防水加工が特殊な加工であり対応可能な工場が少ない
コロナ禍(2021年~)で分かったカントリーリスクの存在
を痛感することになります。
数多くの縫製工場にコンタクトを試みるが、
連絡をしても返事が返ってこない工場が多い
返事があったとしても大量生産型が主流の為、企画の"カスタマイズオーダー"に沿えない
企画のコア部分"カスタマイズオーダー"を妥協したとしても、早くても3年以上先の生産になる
生産ロット数が桁違いに合わない(小さい会社規模では到底無理な数量)
多くの要求をクリアしても、アウトドア・ジャケットとして妥協できない防水加工だけ縫製工場側が行えない
などと八方塞がりな状況になってしまいました。
自社工場を持たないmon.Kuroにとっては縫製工場の存在はアウトドア・ウェア事業の根幹にあたった為、工場探しのため様々な展示会に出向き、商工会へ協力を仰ぎ、部品メーカーに紹介してもらい、海外の工場へいきなり電話したり、とあらゆる手段を尽くし工場探しに1年以上の月日をかけることになります。
企画の甘さもあり途中途中、妥協できる点は企画を修正し、絶対に妥協できない部分は残す形で協力してもらえる縫製工場探しを続けていきました。
企画自体がアウトドア・ウェア業界では一般的で無い内容であった為、上記に記載した多くの困難に負け幾度も
「事業への諦め」
が頭をよぎりました。
「実現不可能な企画であったのか」
と意気消沈している中、ダメモトで連絡してみた国内の縫製工場さんから
なんと、
と返事を頂くことになります!
事業の実現を諦めかけていた矢先だったので、物凄く嬉しく、驚きもあり工場さんには感謝が尽きない思いでした。
「やっとスタートラインに立てた」
のですが、まだまだプロトタイプ作成には時間を要することになっていきます。