自分を甘やかす。

昨日の夕飯はお好み焼きだったので、その残りで今日のお昼は焼きそばにしようと買い物ついでに立ち寄った百貨店の食料品売り場で、追加の中華そばを探しにうろうろしていたら、きらっきらしたキハダマグロの中落ちがいっぱい並んでいて、そのきらっきらした輝きに足が止まり無性に生魚が食べたい気持ちになったので、手をのばした。

家ではご飯を土鍋で炊いていて、食べきれなかったご飯を冷凍したり冷蔵したりしていたのだけど、料理家の按田優子さんが食べきれなかったご飯に寿司酢をかけて常温でそのまま保存する、との技を知ってから、私も同じようにすし酢をふりかけ、お弁当箱にいれておくようにしている。それはとても手軽で、おいしい。私は好みで金ゴマを振り入れている。

キハダマグロの中落ちをかごに入れながら、お弁当箱に入っている酢飯に刻みのりをたっぷりかけて、この赤くきらっきらしたものを引きつめようと、心がわくわくした。本当は、在庫的にも焼きそばにすればよかったのだけど、在庫処分よりも自分の今のワクワクを、キハダのきらっきらを大切にしようと思った。

家に帰り、お吸い物を簡単に作り、おいしくキハダマグロを味わった。
うん。最高。

自分を甘やかせてよかった。


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