『オトナブルー』の一人相撲と『セーラー服を脱がさないで』

ねえーなーにを期待してるのー?

首振りダンスで大流行の、新しい学校のリーダーズの代表曲、『オトナブルー』。

私が今回の記事で言いたいことはこのポストで全部言っちゃってるのですが、まあもう少し細かく話していきましょう。


巌流島斎蔵(私)のポスト

セーラー服を脱がさないでがダメでオトナブルーが良い理由、オトナブルーの歌詞ってよくよく見ると相手の「大人」側はなんにも言ってないってのが大きいと思うんだよな
セーラー服は大人側が子供側に「我慢なさって」とか言わせてるから今の価値観的に微妙なんでないの


巌流島斎蔵(私)のポスト
オトナブルーの歌詞全文、冷静に読んでみ?言い寄られてる側はマジで何にも反応返してない一人相撲だから

まず、なんで私がおニャン子クラブの『セーラー服を脱がさないで』と『オトナブルー』を比較し始めたのか、ということ。
それは、一部のSNS星人が「オトナブルーって結構きわどい歌詞だよね、セーラー服を脱がさないでが叩かれてるのになんで許されてるの?」と不服気味なポストをしているのを見たため、それへの空リプのようなもの。

私としては、『セーラー服を脱がさないで』は、まあ当時は名曲だったんじゃない?と思う。
ただ、私は生粋の現代っ子なので、良い曲!とか、そういう感情は湧いてこない。
しかし、価値観とは時代によって移り変わるもの。
昔作られた作品を今の価値観で評価して「価値観的にアウト!ゴミクズ!」とかそういうこと言うのがナンセンスなのはわかってほしい。
そんなこと言ったら今の作品も10年後にはゴミクズになる。世界には何も残らない。極端な例だけど、でも真面目にあり得る話だと思う。

なので、私は『セーラー服を脱がさないで』をこの世から消すべきだとかそう言う主張をしたいわけでは全くない。
ただ単純に、今の価値観的に『セーラー服を脱がさないで』が歓迎されず『オトナブルー』が大歓迎される理由を自分なりに考えてみたら楽しかった、という記録を残すだけ。

本題に入る。
オトナブルーの歌詞は「一人相撲」である、と思う。
どこかのサイトに飛ぶなりして、オトナブルーの歌詞を冷静に読んでみてほしい。
オトナブルーの歌詞には、「君」や「あなた」は一切出てこない。
大人の恋に焦がれてるだけの若い子が、こっちに見向きしてるのかどうかさえ怪しい誰かに向かって一方的に「わかってる!ほしいんでしょ!」と言い寄ってる状況。
一人相撲では?これ。


一方の、『セーラー服を脱がさないで』の歌詞を見ていこう。
この曲にも「君」や「あなた」は登場しないが、その登場を匂わせる表現がある。

セーラー服を脱がさないで
今はダメよ 我慢なさって
セーラー服を脱がさないで
嫌よダメよ こんなところじゃ

おニャン子クラブ『セーラー服を脱がさないで』より

「我慢なさって」と語りかけていると言うことは、当然語りかける相手がいるということだ。
さらには「なさって」という言い方も、語りかける相手が目上の人なのでは?という連想をさせる。
こればかりは明言されていないので妄想と言っても良いのだけれど、『セーラー服を脱がさないで』では主人公は大人の恋に焦がれているだけに留まらず、実際にそれに応じる大人の相手がおり、ギリギリアウトゾーンに踏み込まずに済んでいる状況。

これで、
●(おそらく)大人に一方的に言い寄ってるけど相手からの反応は不明で、反応について言及されてない以上多分ガンスルーされている、相手の大人が健全なオトナブルー
●自分も大人の恋に焦がれているし、大人からも求められているけれど、最後の(踏み出したらマズい)一歩が踏み出せないなかなかグレーなセーラー服を脱がさないで
という図式ができる。

一人相撲をしているだけの『オトナブルー』と、実際にギリギリラインを攻めている『セーラー服を脱がさないで』、どちらの方が令和の時代に歓迎されるかと言われたらなんとなくわかる。


あと、個人的には『オトナブルー』の一人相撲感が愛らしくて好きなんだよな〜

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