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雑文 #146

6年前の今日、あなたはひそかにいなくなったんだね。


あなたの訃報を聞いたのがずっと後だったから、その日がどんな日だったのか、私は知らない。

こんなふうにうららかで、花いっぱいの風の吹く日だったのかな。


あなたがこの世にいないということ、なかなか受け入れられずに6年きたよ。ご両親もそうなんだと思う。毎年この日にお家に遊びに行くけど、秋田に住んでいないので今年は行けない。


あの頃私は大事なことを決めようとしていて、決めるのは自分だけどその過程を聞いてほしくて、話せるのはあなただけだった。

けれども電話は繋がらないし、私も自分のことで精一杯。すれ違っていると思っていたら、あなたは亡くなっていた。


あんな衝撃ってかつてないし、もういやだ。


あなたにだけ話したいことがある。お酒を飲みながら。美味しいおつまみを食べながら。

あれから私は変わったよ。病気も良くなったし、ひとりで暮らしている。自慢したいことだってあるよ。いつまでも続く私の馬鹿話を、笑いながら聞いてほしい。


たまに出かけてグダグダ飲みたい。あなたの惚気や愚痴を聞いてあげるから、私のもやもやを聞いてほしい。アドバイスなんてなくっていい。ただ聞いてくれればいい。いつもそうしていたように。


助け合って一緒におばあちゃんになるつもりだった。あなたの不在はいつでも寂しい。

忘れないし、忘れられない。夢に出てくるのが一番多い人。悩みを一番聞いてほしい人。


私は元気です。


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