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雑文 #2

一日何もしたくないけど、文章を書くことだけはしたい日がたまにある。今日がそんな日。

いま読んでる本に影響されたのか、はたまたくるりのアーカイブを作るというニュースに影響されたのか、今日はずいぶん昔のことを思い出した。


私はとにかく旅が好きだった。とくに海外旅行が好きだった。旅行が好きだからという理由で旅行会社に就職したくらいだ。そう言えば昨夜はその旅行会社の夢をみたな。自分の意志で辞めてしまったけれど。

本当にバカかと思われそうなくらい旅行してた。弾けたのは秋田を出て東京の大学に行ってからだ。夏休みや春休み、自由な時間がいっぱいあって、お小遣いの大半を旅行に充てていた気がする。

知らない文化や新たな世界を見ることや、現地の人々と意思疎通すること、旅の途中で起こるハプニング的なことなどが大好きだったのだ。


だけど私はいまほとんど旅に出ていない。パスポートはとっくに切れてしまった。


よく知らないほとんどの人には、私は自由に好きなことやってるなぁと思われているに違いない。

でも当の本人(=私)は足がもがれたような気分なんだ。旅に出られないから。一番大好きだったことができないのだからそれは悲しくて悔しいことだ。

誰のせいでもない、強いて言えば自分のせい。旅に出られる自信がない。私は病気になってしまった。それから行けなくなってしまった。旅に出ることはおろか、何をする場合も、自分のフルパワーを使うことができなくなってしまった。仕事をしたくても、抑え気味にやらなきゃいけなくなってしまった。もどかしくてもどかしくて時々叫びたくなる。


写真はパリのピカソ美術館のカフェで。最後に行った、心から楽しかった海外旅行。一緒に写っているのは別れた彼の従妹のFちゃん。元気かな。彼と彼の従妹と3人で旅行するなんていま思えばヘンだけど、この頃Fちゃんと仲良くしていて自然な流れでそうなったんだ。

これは実は病気になった後の旅なんだけど、その頃彼はこうして私を連れ出してくれていたんだ。最初はハワイとか緩やかなところへ。それからだんだんとヨーロッパへ。このときは久しぶりにスペインへも行けて(私は大学でスペイン語を専攻していた)、南仏はおしゃれで美しくて、世界遺産のポン・デュ・ガールの架かる川で泳いだり、お城や素晴らしい建築物を観たり、修道院だった建物に泊まったり、美術館で最高の作品たちを観たり、美味しいものを食べたり飲んだり、そう、本来の自分を思い出して思いっきり羽を伸ばしてはしゃいだ。そしたらパリで倒れた。いま思い出してもトラウマになっているくらいしんどかった。ちょうど旅行の最後の日だった。

それから怖くて海外は行けない。連れてってくれてた彼もいない。


だけどいまは音楽がある。大好きな音楽を聴いて、心底楽しいライブに行くことが、かつての旅の代用というか、もしかしたらお釣りがくるぐらいの効果がある。もちろん筆頭にはくるり。私はそれである程度満ち足りている。

けれどもついに最近は、くるりを観ていると旅に出たくなるという現象が顕わになってきた。アルバム『THE PIER』とそのライブでもう弾けたね。

私が「旅に出たい」と言えばそれは本当にめちゃめちゃ旅に出たいのだ。体が絞られるみたいに。


病気もだいぶ良くなってきたので、そろそろ旅に出られるかな。

まぁいまはお金の問題もあるんだけど…

ここのところ、年1回は必ず京都に3泊旅行をしているし(くるりの京都音博だ)、ちょくちょく東京にも行っているけれど、私はもっと広いところを求めてる。違う土地を求めてる。

本当に私には旅に出る理由がだいたい100個くらいあって、ひとつめはここじゃどうも息が詰まりそうになったからなんだ。もうこれ真剣に。息が詰まりそう。どうしよう。

来年からの目標かな。

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