美辞麗句の分かれ道。

奇妙な話がある

美辞麗句を口にする人にはある種のテストが効くという話だ。
そのテストとは、
「○○さん、その美辞麗句は素晴らしい考えですね」と言ってみること。
その結果、「ありがとう」と礼を述べれば、それまで、その人はきっとその美辞麗句に忠実に、篤実な生き方をしているのだろう。
しかし、もし
「当然だと思うけど」といったようなことを言ったら要注意をせねばならない。
この人は、自分の意思で美辞麗句の内容をまっとうできる人ではない。
ただ、よく思われたいが故に、あるいは自身をよく思いたいが故に、美辞麗句をもてあそんでいるだけの人だ。

なぜなら、ほんとうにその美辞麗句に重きを置いた人生をおくっていれば、大変であること、報われぬ事を事様自身の魂に刻んでいるはずであり、当然ではないことが解るはず。
さらに、美辞麗句に対する賛同をむげに突き放して、己の優等生を誇るのは愚劣としかいいようがない。

美辞麗句を吐くものにも、二通りいるわけだ。

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