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くうになる(青エクMMD)の制作小話

こんにちは。
以前投稿した【MMD青エク】くうになる【第3回MMD廃】について、
動画を作る時に考えていたことを書き残しておこうと思います。

青の祓魔師27巻までのネタバレを多く含みます。注意してください!

noteを初めて書くこともあり、読みづらい点がたくさんあることと思います。つらつらと書いていたらとても長くなってしまいました。ご興味のあるところだけ読んでください。


前書き

元々くうになるのモーショントレースを行っていたのですが、歌詞の「僕ら 息をする理由」が雪男に似合うと感じたことが本動画作成のきっかけです。
その後考えていく内に歌詞の他の部分も奥村兄弟に合っていて、どうしても奥村兄弟で見たくなり構成を練ることとなりました。構成の詳細については後述。
この動画でモーション配布しなかった(配布動画を別途で作った)理由は、ネタバレありきの動画だからです。
モーション配布動画はネタバレ無しの方が無難だと思っています(ジャンルを知らない方々も見る可能性が高いため)。これはあくまで自衛のためであり、ネタバレ動画で配布している方を批判する意図は一切ありません。私が事なかれ主義で小心者ゆえの措置です。あとデスゲームジャンル(ネタバレを踏むと致命的に衝撃や面白さが減るジャンル)を通っていることも要因だと思います。
配布動画にして間接的にもっと青エクと青エクMMDの布教をしたい気持ちもあったのですけれどね……それはまた今度……。

自分語りついでに私の構成の練り方、みたいな話もしようかなと思います。
私の場合は脳内で構成を練りまくって動画作成していく方式です。
紙に書いたり文章やラフを作る方々もいますが、私は脳内でだけ練って後は動画作りをしながら都度修正していきます。作っていく内に演出を変えることも多い。
忘れたら自力で思い出す以外に構成を知る手段はありません。
投稿するまで忘れないほどに脳内でめちゃくちゃ練りますが稀に一部を忘れます。作りたいものの理想を一番鮮明に映し出しているものが脳内イメージなので、脳内だけでひたすら練ることが自分に合っているのではないかと思います。
こんなことを書きましたが、実はこの動画に関しては1回だけ歌詞と一緒に構成を紙に書き出しました。原作との時系列の整理に役立ちました。
なお仕事で使い終わった紙の裏に書いたから公開できません。愚か。
もしかしたら紙に構成やアイディアを書くかも!と思って後日ルーズリーフを買いましたが開封すらしていません。愚かポイント加点。
そのうち紙に動画構成を書き出すタイプに変わるかもしれないと言っておきます。

さてさて、動画の中身に入っていきましょう。

動画の構成

全体について

全体を通して、燐パートの画面作りは光を意識しています。
明るくて眩しくてキラキラしている燐をイメージして作りました。
対照的に、雪男パートは暗めであったり儚い雰囲気を意識しています。
燐が日光サンサンだとすれば、雪男はひっそり瞬く小さな星のイメージで画面作りしました。

前奏

ここはあまり考えず2人に順番に映ってほしいなと思いました。
ラスサビで2人同時に踊ってもらう演出が映えてほしいため、同時に2人が映らないように片方を非表示にしています。
すれ違っている2人を表現できたらいいなという気持ちもあります。
位置としては2人が横並びで踊っている配置です。
雪男の笑顔は張り付けた笑みっぽく見えたらいいなの気持ちを込めて、笑いモーフの値が1(最大)の時間を長めに設定しました。
前奏が終わる直前はこの笑みを一気に崩してます。
これも「先ほどの笑顔は心の底から笑っているわけではない」表現です。表現できていたらいいな。

前奏での雪男の笑顔。

1番

燐パート前半
この燐パートでは、雪男の悩みに気づけなかった燐をイメージしています。
22巻までは実家にあるので巻数を忘れましたが、青エク序盤の頃に思いを馳せて作りました。
「見えないまま落ちてった言の葉の欠片」を燐が察せられなかった雪男の言葉として当てはめています。
「じゃあね」はあえて口ずさまないようにしました。むしろここを引き立たせるために他の部分を歌わせています。

このパートは基本的に笑顔ですが、ここは少し悲しそうな表情にしています。

雪男パート
先ほどの燐パートと同一ステージですが、スカイドームやエフェクトを変えて一気に暗くしています。エフェクトの組み合わせが上手くいかなくて苦労した記憶があります。
このパートの歌詞が夜だからということもありますが、燐パートとの対比が目立つように意識しました。
「今だけは泣いちゃうことくらい」と歌詞にありましたが、ここで雪男を泣かせないように気を付けました。原作で雪男が言っていた意志を聞いたら泣かせるわけにはいかなかった。
結果的にラスサビが映えて演出的にも良かったのではないかと思います。

燐パートから一転して暗い画面。

燐パート後半
燐の学生生活のイメージ。相変わらず光が差す画面にしています。
原作でわいわいと学園生活を送っていた頃を思い出しながら作りました。
「なんにも知らないから」は楽しそうに学園生活を送る燐に当てはめると皮肉みたいでいいですね。皮肉として燐パートに割り当てています。
歌詞が「見えないままに」か「見えない いままに」か私の耳では判断できなかったので原曲準拠しました。

レンズフレアを入れて明るい画面作りを意識しました。


間奏(1番~2番)

言わずもがな京都不浄王編イメージ。
2人同時に踊らせなかった理由は前述(前奏部分)の通りです。
後述の原作再現シーンを読み直すために実家へ行った際、京都不浄王編と他シーンの時系列も確認しました。

エッジや影色を地味に変えています。

2番

雪男パート前半
雪男にとって燐の価値はとてつもなく高いだろうと思っているので、燐には天秤の重い方へ座ってもらいました。
燐が半目じゃないのは、眠っているのではなくて偶像としての燐だからだよ……(半目にするとギャグっぽくなってしまいそうだったから閉じています)。うつむいていたので半目にしてもバレなかった気はします。
「愛しい理由も知らず」で燐を大きく映すことで雪男から燐への家族愛を意識しました。
「さあね」は雪男が言いそうだし既にどこかで言っているかもしれない。
「空っぽの身体には嘘は重すぎるから」も燐より雪男に合うと感じました。
雪男は能力値としての自己評価は適切にできても、それとは別に自分自身の価値を低く見積もっている印象です。意識するまでもなく自分よりも燐の方が価値が大きいと当然のように思っていそう。
これから雪男が自分自身の価値をどこまで高く見てくれるようになるかはわかりませんが、自分<兄さんの意識はそう簡単には覆らない気がします。
自分>兄さんの価値観が良いのかと尋ねられると別にそんなこともないと思います。
何が正しいということではないけれど、雪男はこれからどう生きていくのでしょうね。
燐パートへ切り替わる直前の笑顔は心の中で燐に対して向けた表情のつもりです。

燐パートへ切り替わる直前の微笑み。

燐パート
歌詞が夜なので暗くしていますが、雪男パートと違って入射光エフェクトを盛ることでキラキラさせています。
暗いけどキラキラと輝く明るい画面を目指しました。書いていて自分でも何を言っているかわかりません。
「君と 君と 夜を囲むの」で雪男を見てほしかったためモーションを若干変更しています。
雪男を見た時に優しい笑顔を浮かべられるように表情も頑張りました。

雪男に視線を向けながら口ずさむ燐。

雪男パート後半
原作で屋上から飛び降りるシーンです。
雪男に屋上を歩きながら歌詞を呟いてもらいました。この歩くシーンは構想初期から思い浮かんでいた部分です。
「何時までに答えを知るの?」も「僕ら 息をする理由」も雪男にとても合っていて絶対に雪男パートにすると決めていました。息をする理由か……。
さすがに飛び降りる瞬間を映すのはマズイかなと理性が働き自制しました。
屋上シーンの後に少し踊っていますが、実は飛び降りた後の地面のつもりでステージ選びしました。誰にも伝わらないポイントですがここに書き残しておきます。
雪男に険しい表情ばかりさせてしまいますが原作で険しい表情しがちな展開だから仕方ないですね、はい。

屋上シーン。こういうシーンの空を鮮やかな青にすると皮肉っぽくて好き。

サビ
2人で踊ってますが、片方を暗くしているのでほとんど実質1人ずつのパートです。背景にある天秤の重い方を燐側、軽い方を雪男側にして2人を配置しました。これは雪男視点の価値観を投影したつもりですが、周囲からしてもどうしても燐の方が良くも悪くも目立つ存在だよねとは思います。奥村燐が主人公の漫画を読んでいるから余計にそう思うのかもしれないけれど、それにしたって燐が周りに与える影響はあまりにも大きい。
「ここに居る理由が欲しかっただけ」は2人ともに合うと思っています。

片方のモデルを暗くしてあまり注目させないようにしました。


間奏(2番~ラスサビ)

いろいろな原作シーンの再現です。
原作を確認しながら作成して、できるだけ再現しました。
22巻までは実家に置いてあるため、急遽実家へ戻り携帯電話で撮影してそれを見ながら作業していました。
謎に長いネジみたいなものはMMDアクセサリが見つからなかったので、合流直前のシーンは作らずほんの少し前のシーンを再現しています。
ちなみにサビ直前(間奏最後のシーン)の燐は「ありがとう」と言っています。ちゃんとリップを打ったから言えているはず。

間奏最後のシーン。少し笑みを浮かべてもらいました。


ラスサビ

燐パート
ここでの涙は雪男に対してウソつきだと言っているあたりのシーンのイメージです。再会時のシーンも好きだから迷ったのですが「痛いの 君も?」が似合うシーンを考えたらこうなりました。
あとは、ここの歌詞は雪男よりも燐に合うと思ったのでYouTube版の音源をお借りしました(ニコ動版だとここの歌詞割が初音ミクになっています)。

「痛いの君も?」の部分はリップを打ちました。

雪男パート
「見えないままに息を続ける」「なんにも知らないから」が燐との別離~再会したあたりの雪男に合うと思っています。
ここの歌詞も燐より雪男に合っていると感じました。

ここも歌詞の判別がつかなくて原曲準拠で歌詞表示しています。

2人パート
2人一緒に踊ってほしいことはもちろんですが、お互い向き合ってほしくて角度をいくつか試しながら決定しました。
原作っぽいステージがあればよかったのですが、さすがに無かったので教会ステージにしました。ステンドグラスがあったり入射光エフェクトを入れて、鮮やかで少し神々しくて希望を感じさせるようなパートにできればいいなと思いながら作りました。歌詞を意識してもらうために、歌詞編集も他パートと変えています。
「いつか報われるから」は燐が雪男に言っている台詞としても似合うし、奥村兄弟が報われますようにという個人的な願いもこもっています。
「ここに居る理由 見つけられるまで」で雪男に泣いてもらっていますが、動画で見ると涙は全然見えなくなってしまっていますね。2人に幸せになってほしいです。

希望や救いがありそうな画面作りを目指したパート。某シーンを読んだ時の感情をぶつけました。


クレジット用動画とサムネ

本編を作り終わったのでクレジット用の動画とサムネ画像を作ります。

クレジット用動画
本編を作り終わってクレジットを書き出してみたらかなりたくさんの素材をお借りしていたため、せっかくだからクレジット用に動画を作ることにしました。
雪男と再会した時の燐、「泣きたくなかった」シーンの雪男、「生きてくれ」前後シーンの燐と雪男、おかかバター醤油焼きおにぎりを食べるシーンの燐と雪男、の順番です。
ちなみに「生きてくれ」のシーンはちゃんと燐が「生きてくれ」と言っています。リップを打ちました。

おかかバター醤油焼きおにぎりのシーン。お気に入りだから貼ります。

サムネ
本編の話(2番雪男パート前半)でも書きましたが、雪男からしてみれば自分より燐の方が価値が重いと判断しているのだろうと思って2人を配置しています。これは雪男にとって燐が大切な存在だからというだけではなくて、世界にとっても自分より燐の方が当たり前に価値があると無意識レベルに思っていそうだと感じています。
燐は雪男の方を向いて笑いかけているけど雪男は目を合わせず俯くことで、2人の違いを表現しようとしました。

サムネ画像。天秤を映したくて引き気味の画像になりました。

動画投稿してみたら、サムネのサイズが小さすぎて2人が全然見えずなんか黒っぽいだけの謎サムネとなってしまいました。反省点。
サムネ画像はもっとアップで作ることを心がけていきたいです。ちなみに心がけた結果がモーション配布動画の方のサムネです。

後書き

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
今回話した動画は、奥村兄弟への重い感情を私なりに詰め込んでいます。
お借りした素材は投稿動画内にてクレジット記載しております。


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