2024 冬すぎて春
・容赦なくまた一年と除夜の鐘
・亡き母の優しさしのぶ年の暮れ
・比べれば魔が差し空し除夜の鐘
・嫉妬をもたない、愚かさをつくづく思う師走かな
・あるなしの風とたわむる藤の花
・サザンカや思い思いに散りにけり
・雪柳 思いのままに咲きにけり
・鈴蘭に素直な心学びけり
・大海の夕日めぐりて初日の出
森羅万象くまなく照らす
・人生をまさかの坂の峠道
あゆみ止めれば咲く花知らず
・無人駅 誰か彼かと落ち葉はく
・切符切る 音さえとうき昭和かな
・明日朝8時に 伝言板
・懐メロやとうき 昭和の子守唄
過ぎゆく日々も時にかえりて
・咲いたならちるが定めの花ならば
1日一生 咲いて輝け
・おだてられ咲いて見せれば散らされる
もののあわれを知るや知らずや
・枝先はしばし待てよと寒たえて
しばれるほどに桜美咲けり