運動会と鶏の唐揚げ

小学生の運動会のとき
親が来ている人はグラウンドで
一緒にお弁当屋を食べて
来てない人は教室で食べるようにと
当日アナウンスがあって
私は教室で、お弁当を食べた
教室で食べるのは
先生を含め4名だけだった

さみしくならないようにと
先生は教室の隅っこで
かたまって食べようと言ったけど
そこは日陰で冷たかったので
日なたで食べようと誘った
でも先生たちは日陰で食べてたので
私は日なたで一人お弁当を食べた

日なたでオニギリを食べながら
自分がさみしいのか考えたけど
柔らかな日差しの中で食べていたせいか
全然、さみしくなかった
もしかしたら人が見たら
さみしそうに見えるのかも知れない
そう考えたりもしたけど
はっきりとした答えが出る前に
お弁当を食べ終わってしまったので
考えるのもやめてしまった

お弁当を食べ終えたらグラウンドに
来るようにと幼馴染のお母さんから
声をかけられていたので
そそくさと向かったら鶏の唐揚げをくれた
鶏の唐揚げを嫌いな子はいないと言って
他のおばちゃん達も次々に唐揚げをくれた

粉をまぶして揚げるだけと
おばちゃん達は声を揃えて言ったけど
どれもこれも、味も食感も違った
その違いが面白くて食べ比べをしてしまい
お腹がパンパンになってしまった

そんなに食べてリレー走れるの?と聞かれて
私は、あわてて笑ってごまかしたら
まわりにいた人達皆、声をあげて笑った

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