秋の感触 _
ぼんやり 月明かりに照らされた窓際でビールを飲んだ。
ここ数年、秋冬の季節が好きになった。
それは、自分の足で立って居られるようになった 自立の証のような感触。
そして、秋はなんだかすごく官能的な季節だと毎年感じていて、自分の内に在るセクシーさを発掘していくのに ぴったりな季節。今年はこの波をもっと上手に乗りこなしたい。そうここに書きながら決心する。
毎日夕方から 思い出の竹の器を燃やしながら頭を空っぽにする時間。
私は旅に出てくるね!と、最近顔を見ていない人たちへ メッセージを送りつつ。○
自分の内にまだ眠っている 過激さや 異常さや 官能的なところを ただ感じている。
昨日からまた、秋の風に変わった。
カエルやひぐらしの鳴き声から、コオロギみたいな虫たちの鳴き声に変わる。
それに冷たくて、寂しくて、静かで。
網戸から入ってくる ひんやりした風で少し凍えながら眠る。毛布の中で温まり、顔や手には 風の感触。
愛おしくて 尊い 秋のはじまり。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?