「危ない」を許容することで子どもの表現力は育つ
子どもに「危ないもの」をいつから使わせていいか、というのは本当に悩ましい問題です。
とがったえんぴつは何才から?
ハサミやカッター、包丁のような刃物は?
鍵は何才になったら管理できる?
ひとりで自転車で出かけるのはいつから?
その中で今回話題にしたいのは、ハサミ。
ハサミを自由に使える(使うことを許可する)ようになって感じた、子どもの変化のお話です。
ハサミを使うことで表現力が育っている実感
我が家には3人の子どもがいて、特に下2人の男の子は、ハサミを使って工作をするのがとても好きです。
最近ハサミが使えるようになった末っ子は、急にいろいろなものを作り始め、「そんなこともできるの!?」と驚かされる毎日。
日に日に器用になり、作れるものの幅が広がり、表現力がどんどん育っているように感じられます。
ハサミを使わせる怖さをどうとらえるか
ハサミって、刃物の中では安全ですが、使い方次第で大ケガすることもありますよね。
それをいつから、どう使わせるか、というのは親の責任です。
「上手に使えるようにかってから」?
「お母さんの見ているところで使ってね」?
この判断はとても難しく、いつも自信が持てません。
子どもによってもまったく違ってくるので、様子、理解度を見ながら探っていくことになります。
「危ない」を許容する
我が家の場合、
「手つきに危なっかしさはあるけれど、ハサミの特徴や扱い方を理解していて、命に関わることにはならないだろう」
と判断してから、自由に(ある程度目の届く範囲で)使って良いことにしました。
たまに、痛い思いをすることはあるみたいです。
でも、よほどのことがなければ、泣くことなくそのまま工作を続けています。
きっとそのたび、ハサミの特徴や危険性を理解し、次の行動にフィードバックさせているのだと思います。
扱いはどんどん上手になり、作業は繊細に、作り出すものは素晴らしくなっていきます。
親が「危ないから」と思って、使う時期を遅らせると、今この瞬間の成長のチャンスを失ってしまうことにもなります。
それはとてももったいないと思うんです。
親目線での多少の「危ない」は、グッと気合いを入れて許容し、子どもに自由を与えてみる。
そのことで子どもは、わたしたちの想像を超えて成長していきます。
そしてその経験は、「見守ることができた」というわたしたち親の成長にもつながります。
ハサミを使える年齢の目安
じゃあハサミは何才から使えるの?というと、我が家の場合をご紹介します。
子どもの成長は十人十色なので、あくまで参考程度に留めてください。
もっとも記憶に新しい末っ子4才の場合です。
保育園では、年少さんからハサミを使い始めていました。
おそらく時間をかけて、ハサミの特徴、扱い方……人に向けてはいけない、渡すときは刃の部分を持つ、切る方向に指を置いてはいけない、といったことを教わっていくのでしょう。
本格的に使い始めたのは年少の終わりころで、その頃にはハサミが何たるかを理解していたように思います。
渡し方を間違えることはありましたが、指摘するとハッと思い出して持ち直していました。
このころには、ハサミの特徴、危険性、安全な扱い方を理解し、年度の変わり目に家にハサミを持ち帰ったことをきっかけに、家でもハサミを使い始めました。
年中さんになった今は、とても器用に使いこなしています。
ポイントは、子どもがハサミのことをよく理解していて、その知識をもとに行動できるようになっていること。
年齢や時期は目安に過ぎないので、子どもの成長に合わせて使わせていく必要があります。
「危ない」を許容するのは勇気のいることですが、子どもの成長の機会は逃さないようにしたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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