12/17 遺伝子で生涯変わらない自分の性格を知る
こんにちは!最近、理想の未来を出した結果「不老不死」が出てきてしまったももです。ライフサイエンスに興味があります。今日は自己理解のための遺伝子検査の可能性について書きたいと思います。
客観的に見た自分を把握するために、性格診断テストなどの手段は有効であり、実際に、診断を受けてみた人は多いと思います。
多くは、質問が提示され、各質問に対して、「そう思う・思わない」を自分で回答していく形になっています。これを質問紙法による自己診断と言います。
質問紙法による自己診断では、受験者が自分のことを客観的に見られていなかったり、素直でないと、正確な診断結果が出ないことがあります。無意識の内に自分のなりたい人物像が結果に反映されてしまうこともあります。
また、性格がわかった時にその性格である原因がわかりづらいと、対処しづらいというのもあります。
私は、質問紙法による自己診断の欠点を補うのが「遺伝子検査」だと思っています。
遺伝子検査による自己理解の利点・欠点
人の性格は50%が環境によるもの、残りの50%が遺伝子によるものと言われています。言い換えると、遺伝子を解析すれば、自分の性格の50%は理解可能ということです。これって画期的なことだと思いませんか?一人で悩まなくても自分のことは遺伝子検査を受ければ分かるのです。
質問紙法による自己診断と比べた際の利点・欠点を整理してみました。
■遺伝子検査による性格診断の利点
・本人の感情や言葉の解釈に影響を受けない
・作業時間が少ない(唾液を取得して送るだけ)
・一生変わらないベースの部分を把握できる
遺伝子検査は唾液をとって送るだけですので、作業内容は単純で、時間もかかりません。
利用するサービスにもよりますが、一度DNAの塩基配列を分析してもらったら、その後は新しく判明した論文などの結果を反映し、随時、診断内容を自動でアップデート可能です。
対して、質問紙法による自己診断では、知りたい項目が増えるたびに、新しく別のテストを受ける必要があります。
遺伝子は一生変わらないため、検査を受け直す必要はまずありません。自分のベースの性格を知っておくと、とるべき戦略が明確になります。
例えば、「外向性が高い」と自分で認識しているのに、遺伝子検査の結果、「外向性が低い」という結果が出たとします。
DNAが示す本来の性質は内向的なので、今後、外向性を伸ばそうとしすぎると、どこかに無理が生じるかもしれないというのが分かると思います。
■遺伝子検査による性格診断の欠点
・自分の今の性格全てが分かるわけではない
・結果が出るまで期間が必要(数週間)
・高額(数万円)
・検査結果を悪用されるリスクがある
・新しい分野のため、不確定な部分がある
遺伝子検査では環境によって後天的に獲得できた性格については知ることができません。環境による影響は、測りようがないため、環境依存の要素は、どうしても既存の方法に頼るしかありません。
また、遺伝子検査は「検査を受けたい!」と思ってから時間がかかります。申し込み → 検査キット送付 → 唾液送付 → DNA検査 → 診断結果返送 の一連の流れが必要で、トータルで数週間程度はかかってしまいます。
その他に、遺伝子検査は人の変わらない部分を検査するからこそ、情報が漏れた場合に問題化しやすいです。性格診断のみを行う検査キットであっても検査の過程では、一通りの遺伝情報(病気に関わる部分を含む)を取得するため、万が一外部に流出するようなことがあれば、差別などに合う可能性は0ではありません。
遺伝子解析はまだまだ成熟していない分野であり、サンプル数が不十分な実験だったり、欧米人の遺伝子でしか評価を行なっていなかったり、結果があいまい(未確定)と診断される場合があったりします。
結局、遺伝子検査って受けた方が良いの?
一般的な性格・強みのテストと併用することで、変わらない部分と変えていけそうな部分を知ることができるので、遺伝子検査は自己理解に有用だと思います。
ネックは、結果の正当性とセキュリティです。
正当性に関しては、判定結果を新規の論文に合わせて更新してくれるようなサービスを利用していれば、新事実が発覚した場合にも対処して新しい結果を教えてくれるので、良いでしょう。
セキュリティ面については、データ利用の規約等を読んで問題がないか、信頼できる会社かの観点でチェックした上で利用する他ないと思っています。
遺伝子検査サービスの紹介
参考までに私が使った遺伝子検査サービスを載せておきます。
Family Tree DNAという海外の遺伝子検査サービスを利用して検査を受け、Genomelinkというサービスを使って、自分の性格(+身体的特性や認知能力)を知りました。
国内の検査キットでも性格が分かるものはたくさんありありますので、ぜひ試してみたください!
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