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おでかけ日記(大阪・鶴橋)

「流れる千年」でパッピンスを食べる。後ろの座敷にいた中年女性が手元に来たパッピンスを見て「白くまや」と言っているのが聞こえる。パッピンスに人格があれば侮辱罪で訴えられるだろう。パッピンスの名誉のために言っておけば白くまの7倍くらい旨い。木いちごとか乗ってるしな。
六席ある座敷の全てが中年女性のグループで埋まっている。壁や仕切りの配置が絶妙で、どこからでも店内を見渡せるが、他のグループと視線がぶつかることはない。お洒落さと落ち着き、親密さと開放感が奇跡的なバランスを保っている。

コリアンタウンの切れ間を抜けると広々とした公園に出る。御幸森第2公園である。水洗式の立派なトイレがあり、コリアンタウンの休憩所として完璧といえるのだが、このトイレは去年までなかったもので、大阪市が設置を渋り続けたので代わりに韓国の財団が建てたのだという。維新はようやっとる。



トイレの入口にティッシュの自販機があったので、「ティッシュの自販機があるな……」と思いながら個室に入ったのだが、用を足したあとに紙がないことに気付く。尻を濡らしたまま入口に戻ってティッシュを買うと、パッケージにK-POPグループの写真が印刷してある。名前が書いてないので誰だかわからない。「何で名前を書かないんだろう? 宣伝になるのに……」と思っていたのだが、後で調べたらBTSだった。まあ、仮にダウンタウンが印刷されてたら「ダウンタウン」って書かないよな、的な。

BTSティッシュは当たり付きなのだが、果たして私の買ったティッシュにも「当たり」と書かれた紙が入っていた。100円分の商品券として使えるらしい。韓国惣菜店の店員に「これ使えますか」と言って紙を見せると、彼は「じゃあそれ持って行って」と言って100円のヤンニョムチキン串を指差した。おそらく当たり券との交換用に作った品だろう。チキンは冷えて、筋張っていた。

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