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「 lunch time 」

一歩足を踏み入れるとその空間の残り香がまず鼻につくものだがそこにはケーキの箱を開けた時にある驚きとは真逆の美化される寸前の水分がまだ花弁と茎に残った宙ぶらりんの張り付けられた中途半端な花の過去があるだけであった。太陽の光は少し斜めにコンクリートの壁を切りながら表面を荒く固め仕上げられたセメントの白さの斑な地面に曖昧で直線的な冷たい陰を作ってはいるがそこにあるのは通り過ぎた人々が巻き上げた踊り続ける砂埃。赤と黒の混じった伸縮性のあるリードにつながれたコーヒー色の皮の首輪をつけた足の短い毛並みの良い舌を出した中型犬と北欧の赤い花の模様がリズミカルに入った小綺麗なシャツを着たメッキの丸いメガネをかけた中年の他人と自分を良く見ずに笑うふくよかな女性が犬と何か話している。浅黒い胸に色あせたSから始まる白い英語の書かれたシャツを着て黒いジーンズを履き無精髭を生やした背の高い茶髪の男と似た背格好の背の低い黒髪の若い男2人が声を殺して笑いながら猫背をさらに丸め階段を降りていく。足音だけは大きい彼らは決して互いの目を合わせることもなく聞いたこともないような噂話を浅い呼吸でずっとしている。日中にも関わらず安い缶チューハイを飲まずに酔った眼と口は絶え間なく自信をつけようと納得を求めては言葉を落としていくが悉く期待を裏切る返答の擬音の群れに徐々に壁に吸い込まれ離れ風景の一部となって消えた。色気のある空気を届ける気の利いた風は無いが新鮮なまとまりのない風景に片耳だけが白い雄の若い黒猫は眼を大きく開け瞳孔を丸くし欠伸を我慢し長黒い尻尾を地べたにつくかつかないか楽しみながらゆっくり左右に振り雑草のない地面から40センチ程高さのある樹脂製の全ての角の丸い安全に配慮された茶色の二人掛けのベンチの端で体を冷やしていた。この猫に、名前はまだ無い。




今の混沌とした世の中で良いアイデアを出すには、
異分野の思考を組合せる事が必要なのか?

誰もがコラボに利を感じるわけではない。自分と組めば必ずメリットがあるなんてうぬぼれもいいとこだろう。組み合わせる利よりまず信用だろう。(釣りを率先してする人間と組むなんて一部の界隈だろ)自分のやり方に共感してくれる人だけという空気がある。ならば異なる理由がない。率先して進める人間が否定的な意見を否定的に捉えたらもったいない、そここそケチって取り入れたほうがいい。(箱入りの狭い世界にいるから他の価値観がわからないんだろうか?理解できないことに対する耐性がないのか?)
やけにアイデアに拘るのはロジカルだろうか?出るか出ないかわからないアイデアに何を期待する?それこそ抽象的では?アイデアが突破口を開くってのは、違う気がしませんか?皆さん・・・

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