雨乞いの神事

Twitter(X)で、御殿場の鮎沢川で行われている神事「牛渕雨乞い祭」というのを知った。
いわれとしては、村で飼っていた牛が暴れて淵に落ちたところ、その後雨が続いたというのが端緒で、牛渕の名前もそこから来ているそうだ。それから、雨乞いのために牛(の、切り落とした首)を淵に投げ込んで神事を行うようになったという。
現在は牛の形をした張り子(以前は藁で作られていたそう)を投げ込んでいる。

これを読んで、あっ、と、思った。

雨乞いで竜神に祈る方法は2つある。
1つは、身を浄めて捧げものをし、祈る方法。
これは、清浄な捧げものをすることで竜神に喜んでいただき、恵みの雨をもたらしていただくため。
2つ目は全くの逆で、不浄なもの(動物の死体や血)を淵(清浄な竜神の住処)に投げ込んで、竜神を怒らせて祟りの雨を降らせてもらう方法。

この牛渕の神事はまさに2つ目の、不浄を投げ込み竜神を怒らす、ではないか。
民俗学や伝承で知っていたが、まさか今でも本当にそれを行っている土地があるとは。
言い伝えが今でも生きている、繋がっていることになんだか感動してしまった。

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