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レペタン座薬について調べてみた。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00051177
レペタンについて調べた

情報
総称名 レペタン
一般名 ブプレノルフィン塩酸塩
欧文一般名 Buprenorphine Hydrochloride
製剤名 ブプレノルフィン塩酸塩注射液
薬効分類名 鎮痛剤
薬効分類番号 1149
ATCコード N02AE01
KEGG DRUG D00836 ブプレノルフィン塩酸塩 
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
KEGG DGROUP DG00820 ブプレノルフィン 
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)
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添付文書情報 2020年12月 改訂 (第14版)
禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 長期投与医薬品に関する情報 主要文献
商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
レペタン注0.2mg Lepetan injection 0.2mg 大塚製薬 1149403A1050 125円/管 劇薬 , 向精神薬 , 習慣性医薬品 , 処方箋医薬品
レペタン注0.3mg Lepetan injection 0.3mg 大塚製薬 1149403A2057 192円/管 劇薬 , 向精神薬 , 習慣性医薬品 , 処方箋医薬品
禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

重篤な呼吸抑制状態及び肺機能障害のある患者[呼吸抑制が増強されることがある。]

重篤な肝機能障害のある患者[代謝が遅延し、作用が増強されるおそれがある。]

頭部傷害、脳に病変のある場合で、意識混濁が危惧される患者[呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を来すおそれがある。]

頭蓋内圧上昇の患者[頭蓋内圧が更に上昇するおそれがある。]

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

ナルメフェン塩酸塩水和物を投与中の患者又は投与中止後1週間以内の患者(「3.相互作用」の項参照)

効能・効果及び用法・用量

効能効果

下記疾患並びに状態における鎮痛

術後、各種癌、心筋梗塞症

麻酔補助

用法用量

鎮痛を目的とする場合

術後、各種癌

通常成人には、ブプレノルフィンとして1回0.2mg〜0.3mg(体重当り4μg/kg〜6μg/kg)を筋肉内に注射する。なお、初回量は0.2mgとすることが望ましい。その後必要に応じて約6〜8時間ごとに反復注射する。症状に応じて適宜増減する。

心筋梗塞症

通常成人には、ブプレノルフィンとして1回0.2mgを徐々に静脈内に注射する。症状に応じて適宜増減する。

麻酔補助を目的とする場合

通常成人には、ブプレノルフィンとして0.2mg〜0.4mg(体重当り4μg/kg〜8μg/kg)を麻酔導入時に徐々に静脈内に注射する。症状、手術時間、併用薬などに応じて適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

呼吸機能の低下している患者[呼吸抑制があらわれることがある。]

肝、腎機能の低下している患者[作用が増強されるおそれがある。]

胆道疾患のある患者[動物実験(イヌ)において高用量(0.1mg/kg i.v.以上)でOddi筋の収縮がみられる。]

麻薬依存患者[麻薬拮抗作用を有するため禁断症状を誘発するおそれがある。]

薬物依存の既往歴のある患者[薬物依存を生じることがある。]

高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

本剤を投与後、特に起立、歩行時に悪心、嘔吐、めまい、ふらつきなどの症状があらわれやすいので、投与後はできる限り安静にするように注意すること。特に、外来患者に投与した場合には十分に安静にした後、安全を確認して帰宅させること。

眠気、めまい、ふらつき、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないように慎重に投与すること。

用法・用量の範囲で効果のない場合は、他の治療方法に切り替えること。

相互作用

併用禁忌

ナルメフェン塩酸塩水和物(セリンクロ)
ナルメフェン塩酸塩水和物はオピオイド受容体作動薬の鎮痛作用を減弱させるため、効果を得るために必要な本剤の用量が通常用量より多くなるおそれがある。緊急の手術等によりやむを得ず本剤を投与する場合、患者毎に本剤の用量を漸増し、呼吸抑制等の中枢神経抑制症状を注意深く観察すること。手術等において本剤を投与することが事前にわかる場合には、少なくとも1週間前にはナルメフェン塩酸塩水和物の投与を中断すること。(〔禁忌〕の項参照) μオピオイド受容体拮抗作用により、μオピオイド受容体作動薬に対して競合的に阻害する。

併用注意

中枢性鎮痛剤
ペンタゾシン
エプタゾシン臭化水素酸塩
酒石酸ブトルファノール等
本剤の作用が増強することがあるので、併用が必要な場合は一方又は両方の投与量を減らすなど慎重に投与すること。 本剤は中枢性鎮痛剤と同じオピオイドレセプターに作用するため。
ベンゾジアゼピン誘導体・その他の鎮静剤
ジアゼパム
ニトラゼパム
メダゼパム等
中枢抑制剤(催眠剤等)
バルビツール酸誘導体(フェノバルビタール等)
アルコール等
本剤の作用が増強することがあるので、併用が必要な場合は一方又は両方の投与量を減らすなど慎重に投与すること。 ともに中枢神経抑制作用を有するため。
モルヒネ
本剤の作用が増強するおそれがあるので、併用が必要な場合は一方又は両方の投与量を減らすなど慎重に投与すること。また、本剤は高用量(8mg連続皮下投与)においてモルヒネの作用に拮抗するとの報告がある。 本剤はモルヒネと同じオピオイドレセプターに作用するため、本剤の作用は、脳内オピオイドレセプターの飽和濃度に左右される。
MAO阻害剤
本剤の作用が増強するおそれがある。 機序は不明であるが、本剤の代謝速度や生体アミンの変化が関係していると考えられている。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
イトラコナゾール
エリスロマイシン
リトナビル
アタザナビル硫酸塩等
本剤の作用が増強するおそれがあるので、本剤を減量するなど考慮すること。 本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4を阻害するため本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
CYP3A4誘導作用を有する薬剤
フェノバルビタール
リファンピシン
カルバマゼピン
フェニトイン等
本剤の作用が減弱するおそれがある。 本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4の誘導により本剤の血中濃度が低下するおそれがある。
セロトニン作動薬
セロトニン症候群の徴候及び症状(錯乱、せん妄、情緒不安、振戦、潮紅、発汗、高熱)があらわれるおそれがあるので、十分に注意すること。これらの徴候や症状が認められた場合には、本剤と併用薬の両方あるいはいずれか一方の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、セロトニン作動薬の急激な減量又は投与中止により離脱症状があらわれることがあるので注意すること。 中枢のセロトニン作動活性を増強すると考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

調査症例7,974例中767例(9.62%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている(承認時及び再審査終了時)。以下の副作用には別途市販後に報告された頻度の算出できない副作用を含む。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

呼吸抑制、呼吸困難(0.1〜5%未満)

呼吸抑制、呼吸困難があらわれることがある。呼吸抑制から呼吸不全、呼吸停止に至った症例が報告されているので、観察を十分に行うこと。呼吸抑制があらわれた場合、人工呼吸又は呼吸促進剤のドキサプラム塩酸塩水和物が有効である(ただし、心筋梗塞症にはドキサプラム塩酸塩水和物は投与しないこと)。ナロキソン塩酸塩、レバロルファン酒石酸塩などの麻薬拮抗薬の効果は確実ではない。

舌根沈下(0.1%未満)

手術後早期に舌根沈下による気道閉塞があらわれることがある。このような場合には気道確保等の適切な処置を行い、投与を中止すること。

ショック(頻度不明*)

ショック症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、顔面蒼白、呼吸困難、チアノーゼ、血圧降下、頻脈、全身発赤等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

せん妄、妄想(頻度不明*)

せん妄、妄想があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

依存性(頻度不明*)

長期の使用により薬物依存を生じることがあるので観察を十分に行い、慎重に投与すること。長期使用後、急に投与を中止すると、不安、不眠、興奮、胸内苦悶、嘔気、振戦、発汗等の禁断症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合は徐々に減量することが望ましい。

急性肺水腫(頻度不明*)があらわれたとの報告がある。

血圧低下から失神に至った症例(頻度不明*)が報告されている。

*:自発報告又は海外において認められた副作用のため頻度不明。

その他の副作用

  0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明*
精神神経系 発汗、めまい、頭痛・頭重感、眠気、軽度の多幸感 意識障害、鎮静、興奮、顔面蒼白、幻覚、抑うつ等 見当識障害、不安感、痙攣、しびれ、悪夢、健忘
循環器 血圧低下、顔面潮紅 動悸、胸内苦悶、熱感、不整脈、徐脈、血圧上昇等  
消化器 嘔気、嘔吐、口渇 腹痛等 食欲不振、便秘、下痢、腸管運動障害
過敏症注) 発疹 そう痒感等  
肝臓   AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等 総ビリルビン上昇
眼     縮瞳、羞明感、視力異常
その他 不快感、尿閉 発熱、倦怠感、尿失禁、悪寒、耳鳴 脱力感
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。*:自発報告又は海外において認められた副作用のため頻度不明。
高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[外国において、妊娠中に本剤を大量に投与した患者から出生した新生児に禁断症状がみられたとの報告がある。また、動物実験(ラット)で難産、拙劣な哺育行動、出生児の生存率の低下及び体重増加の抑制が報告されている。]

授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(低出生体重児又は新生児には使用経験がない。乳児、幼児又は小児には使用経験が少ない。)。

過量投与

徴候・症状

悪心、嘔吐、縮瞳、鎮静、低血圧、呼吸抑制及び死亡に至るおそれがある。

処置

呼吸抑制に対して、気道確保、補助呼吸及び呼吸調節により症状に応じた呼吸管理を行うこと。呼吸抑制があらわれた場合、人工呼吸又は呼吸促進剤のドキサプラム塩酸塩水和物が有効である。ナロキソン塩酸塩、レバロルファン酒石酸塩などの麻薬拮抗薬の効果は確実ではない。必要に応じて、補液、昇圧剤等の投与又は他の補助療法を行う。

適用上の注意

筋肉内注射時

筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に配慮すること。

神経走行部位を避けるように注意して注射すること。

繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど注射部位をかえて行うこと。

注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

注射部位に疼痛、硬結をみることがある。

調製時

原則として他剤との混合注射は避けること。

バルビタール系薬剤(注射液)と同じ注射筒を使用すると沈殿を生ずるので、同じ注射筒で混合しないこと。

アンプルカット時

本品はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。その際、カット部分で手指を傷つけないよう十分に注意すること。

<参考:アンプルのカット方法>

使用上の注意その他

医療外使用を防止するため、本品の保管管理には十分注意すること。

薬物動態

(参考:外国人である。)

血漿中濃度1)

術後患者にブプレノルフィン0.3mgを静脈内及び筋肉内投与し、ラジオイムノアッセイ法により血漿中濃度を測定した結果、静脈内投与の場合、初期段階は極めて急速に減少し初期半減期は約2分であり、その後は緩慢に減少した。筋肉内投与では投与後5分以内で最高濃度を示した。両投与経路とも血中濃度推移はほぼ同じであり、消失半減期は約2〜3時間であった。

代謝、排泄2)

ヒト(成人男子、筋肉内投与)においてブプレノルフィンは主に肝臓で代謝され、グルクロン酸抱合あるいはN-脱アルキル化を受ける。
主排泄経路は胆汁を介した糞中排泄であり、糞中への排泄率は約70%で、残りは尿中へ排泄される。

薬物の肝酸化型代謝に関与するチトクロームP450分子種

主としてCYP3A4(in vitro)

臨床成績

国内延151施設で総計1,652例について実施された、3種の多施設共同二重盲検比較試験を含む臨床試験成績の概要は次のとおりである3)4)5)6)。

術後疼痛

術後疼痛に対しブプレノルフィンとして0.2mgあるいは0.3mgを筋肉内注射した時の有効率はそれぞれ88.5%(170/192例)、90.6%(58/64例)であった。また、二重盲検比較試験によって本剤の有用性が認められている。

癌性疼痛

癌性疼痛に対しブプレノルフィンとして0.2mgあるいは0.3mgを筋肉内注射した時の有効率はそれぞれ71.1%(64/90例)、91.7%(22/24例)であった。また、二重盲検比較試験によって本剤の有用性が認められている。

心筋梗塞疼痛

心筋梗塞疼痛に対しブプレノルフィンとして0.2mgを静脈内注射した時の有効率は90.0%(153/170例)であった。また、比較試験(封筒法)によって本剤の有用性が認められている。

麻酔補助

麻酔補助への応用試験においてブプレノルフィンとして4μg/kg、6μg/kg、8μg/kgを静脈内注射した時の有効率はそれぞれ50.0%(32/64例)、83.3%(80/96例)、83.9%(73/87例)であった。

薬効薬理

鎮痛作用

ブプレノルフィンは中枢神経系の痛覚伝導系を抑制することにより鎮痛効果を発揮し、化学刺激、熱刺激、圧刺激及び電気刺激を侵害刺激として用いたいずれの試験においてもモルヒネ、ペンタゾシンより強く、かつ長い鎮痛効果を示す。なお、モルヒネに対する拮抗作用はナロキソン塩酸塩とほぼ同程度かやや弱い7)。

有効成分に関する理化学的知見

一般名 ブプレノルフィン塩酸塩
一般名(欧名) Buprenorphine Hydrochloride
化学名 (2S)-2-[(5R,6R,7R,14S)-17-(Cyclopropylmethyl)-4,5-epoxy-3-hydroxy-6-methoxy-6,14-ethanomorphinan-7-yl]-3,3-dimethylbutan-2-ol monohydrochloride
分子式 C29H41NO4・HCl
分子量 504.10
融点 約268℃(分解)
性状 白色〜帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けにくい。
KEGG DRUG D00836
包装

レペタン注0.2mg

[ガラスアンプル]1mL×10管

レペタン注0.3mg

[ガラスアンプル]1.5mL×10管

長期投与医薬品に関する情報

本剤は平成18年3月6日付 厚生労働省告示第107号に基づき、投薬は1回30日分を限度とされています。

#レペタン座薬について
#慢性疼痛についての使用薬
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