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人の顔が覚えられない私の、生存戦略

大学生ぐらいの頃から感じているのだが、私は人の顔を覚えるのがひどく苦手だ。

昔から、「はじめまして!」「いや、以前XXで会いましたよね……」のようなやりとりが多くて、一時期は人と会うのが怖かったこともあった。

そんな中、昨晩 @onk さんがこんなことを仰っていて、かつ引用でも同意している方が多数いて、悩んでいたのは自分だけではなかったんだなと少し安心した。


もちろん、@onk さんを始めとした著名な方々と私とでは、出会う人数は全然違うのだろうが、それでも私もここ数年、技術広報という仕事がら社外の人と合ったり、技術カンファレンスに参加したりということが多い。そして、そこで出会った方々の顔を覚えるのに苦労している。

もっと言うと新しく出会った人だけでなく、例えば数年来の友人だったり、常日頃オフィスで顔を合わせている同僚だったりに関して、例えば「XXさんはメガネをかけているか?」と聞かれたときに、よく見知った顔なのに思い出すのにとても時間がかかる。

あるいは、誰か知り合いの写真を見せられたときや、町中でバッタリ出くわしたときに、「この顔は知り合いのXXさんだ」と自信を持って回答することができない。知り合いの顔と、(他人に言わせれば)ちょっとだけ似ている人の顔を見比べたとき、どこが違うのかうまく認識できないのだ。

面白いのは、これらの視覚的特性は人の顔にだけ当てはまることだ。人の顔の違いを見分けることは苦手だが、例えばサイゼリヤの間違い探しとか、文章の中の誤字脱字を見つけることはわりと得意だ。聞いた話だと、人の顔を認識しているのは脳の側頭葉の一部らしいが、恐らく自分はそこの働きが人より少し弱いのだろう。

サイゼリヤの間違い探しは「試練」である。オーダー後、最初の料理が来るまでに全ての間違いを見つけられなければ、あなたの人生が「間違い」になってしまう。

では、それらの問題をどう解決しているかというと、主に2つのアプローチをとっている。

1つは、その人の顔だけでなく声や仕草、背格好も含めて総合的に覚えることだ。これは意識してやっているというよりも必然的にそうなっているだけ、という話なのだが、「顔を見ても思い出せなかったが、声を聞いたら思い出せた」ということは往々にしてある。だからこそ、声や仕草の情報が無い写真での判別だと難易度が上がるのだろう。

もう1つのアプローチは、自分で覚えることを半ばあきらめ、相手に自分を覚えてもらうことだ。私はもう1年以上にわたり派手髪(主に金髪)にしているが、ITエンジニア界隈、というか社会人には派手髪の人は非常に少ないので、それだけで相手に覚えてもらいやすくなる。
覚えてもらうと、相手から話しかけてくれることが増えるので、「(顔は覚えていないけど、この人は知り合いなんだな)」と安心して話をすることができる。あとはど忘れしたフリをして「以前どこでお会いしましたっけ?」「勤めてる会社どこでしたっけ、あ~、ここまで出かかってるけど出てこないな~~」という感じで、周辺情報からその人を思い出していけば良いのである。
(中にはこちらの様子を察して「XXで会ってYYの話をしたZZです」と言ってくれる方もいる、感謝🙏)

本当は派手髪なんかじゃなくて、良質な記事を継続的に書くとか、たくさん登壇するとか、優れた成果を残すとか、そういうので覚えてもらうのが一番良いのだが、今時点ではこれが凡人たる私の生存戦略なのである。


最後に、最近見かけてとても良い取り組みだと思ったのが @941 さんのこちら。

何度か会わないと人の顔を覚えられないのなら、写真を撮って何度も見返せばいいのだ! 以前写真が苦手だったこともあり、そんな単純な事実に長らく気付かなかった。
私は根っからの陰キャなので、まだ「イエーイ!写真撮ろうぜ~!」というテンションではいけないが、懇親会でいつもセルフィーを撮ってくれるゆめみの福ちゃん(@fukutaro_yumemi)やビットキーのパウリさん(@pauli_agile)にはとても感謝している。

というわけで、これから会う人にはセルフィーを求めることがありますが、「(あ、コイツ顔を覚えるために写真を残そうとしているな)」と大目に見てほしいです。よろしくお願いします。

(1707文字/90分)

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