2024年2月9日「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ」観てきました!

\ドキッ!悪人だらけのブラックバイト☆/

↑ブラックバイトって時点で悪じゃんって思いますが
感想メモの冒頭に書いてあったのでママ転記です

「ファイブ~」略して映画FNAF
海外の人気ホラーゲームの実写映画作品です!
私事ながらファンソングから本作を知ったのが1年ちょい前で
当時点で映画制作発表から久しかったため
とても良いタイミングでスクリーンで観られて良かったです!

あらすじは
 幼少時に弟が誘拐された悪夢に苦しむ主人公
 両親も定職もないがクソ親戚共に妹は任せられないと
 養育権獲得のため藁にもすがる思いで得た働き口は
 深夜になると不気味なロボットたちが勝手に動き出す
 ヤバヤバ廃レストランの夜間警備バイトだった
…といった内容で

 ・アニマトロニクス(殺人着ぐるみロボット)の「出来の良い」気味悪さ
 →同制作会社の「M3GAN(ミーガン)」に通じる造り込みが
  「美しくも不気味、あるいは精巧であるがゆえに怖い」雰囲気を存分に発している
 ・出勤の動機づけと、敵の危険性の提示が序盤になされている
ことににわかファン面という分際ながらも非常に感心しました

前者については先に観た「M3GAN」で期待はしてたけど
最新テクノロジーが詰め込まれた美少女アンドロイドであるミーガンさんとは別方向のハイクオリティさというか
いかにも「往年の」感ある、いい塩梅のくたびれ具合
アニマトロニクスも店舗の様相も解釈一致で
原作付き実写もので想定される残念さとか
それを「これはこういうものだから」と意識することなく画面に集中できました

後者については、原作のあらすじ
 閉業したレストランの夜間警備バイトとなった主人公
 しかしそこは深夜になると接客ロボットたちが動き出し
 見つけた人間を自分たちの仲間にしようと
 無理やりガワを着せつけてくる(圧死)恐ろしい職場だった
 バイトの期間は5日間、「彼ら」と楽しいひと時を☆
を知っている状態で

映画化にあたり勝手に心配していたのが
 ①なぜ一日で退職しないんだ(2日目以降も定時に勤務開始する)
 ②エンカウント=死を観客にどう印象づけるのか(ゲームだとプレイヤー対アニマトロニクスのため)
という2点だったんですね(野暮すぎるポイントで申し訳ない)

①についてはホラーものに限らず
「なんで自ら死にフラグおっ立てて墓場に向かうの!?」って展開があったら
それに楽しさをおぼえるか白けてしまうかすると思います
モル氏はその人が「賢い・分別ある人物」だったらその行動に至る理由(行かざるを得ない事情や状況)がないと
終始モヤッとしてしまう陰湿なやつなので

勝手に予想してたのは
 主人公をいっそ天涯孤独なプー太郎にして
 「『食事付き寮に即日入居可』といった甘言で釣って拘束及び強制労働させる」
あるいは作中ですでに描かれている
 主人公の悪夢やトラウマから来る不眠症や
 雑踏の親子喧嘩を誘拐と勘違いして親を殴ってしまうほど精神やられてるのを拡大して
 「あまりの恐怖に1日目で判断力を失ってしまい、それこそロボットのように職場へ向かってしまう」
…あたりでした
(本作の主題はメインは0〜6時台に起こる事柄だからこのくらい強引に設定してもいけるだろうと)

しかし本作はそれを
 養育権獲得要件という社会的理由
 弟誘拐の暗示夢が見られるという個人的理由
の2点で
「自発的に」出勤させる合理的な説明をつけたのが
動機づけとしてもゲームにない人間関係を構築する上でもうまいなあって思いました

②については原作ではゲームオーバーになることで理解できる猟奇性や凶悪さ
本作では冒頭で「廃レストランを探検気分で荒らしに来たチンピラ」という
好適なキャスト(自業自得だし背景もないから思い入れが生じない)をもって端的に説明してくれています
全年齢むけなのでそのものズバリなグロい画面ではないですが
ゲームの「噛みつき事件」を彷彿とさせる構図のシーンもあって
内心いよっしゃー!!と盛り上がりました

あと本作に手放しで「いい人!死なないで!」って個人的に思えたのが妹のフリースクールの担任?くらいしかいなくって
どの人も「ちょっとなあ」って面が描写されているのが面白いなって思いました
見聞浅いのは承知ですがこういうのって「頑張れー死なないでー!」って肩入れしちゃう存在がつきものだと思ってたんですね
でも本作は上述の名も無きチンピラズだけでなく
主人公の叔母たちや職安の担当者、果ては警官やベビーシッターさえもnot善人、妹も扱いづらいという地べたを這いずるかのような環境で自身も厄介な主人公という
もう「次の犠牲者は誰だ!?」みたいな「コカインベア」に通じる不謹慎なワクワク感がありました

うーん…って思った点は

 ・ヒロイン(警官)が諦念の傍観者だったのが父に立ち向かうに至った理由付け
  →主人公との交流や、主人公の妹を目の当たりにしたことで我がこととなった?

 ・妹にあまり愛おしさを覚えられない…
  もちろん子役ちゃん自身はとっても可愛らしいんです!モッサリしたジャケット着てるのに愛らしい、天使か、天使だ
  ただ作中のポジションとして「最も守るべき」という象徴に足るキャラ付けが、モル氏としては不充分に感じられました
  ラストのファンタジー展開が制作的に有りなら
  リアルに難しいお年頃にするんじゃなくて、なんかもっとこう記号的に「内向的な兄っ子」にしても成立したんじゃないかなあ
  ↑ってう一方、それって日本のオタク的なシスコン思考かなあとも思う

 ・店長(=原作におけるパープルマン?)がキャンプ場まで行ったのはなぜ?
  自分の持ち物(レストラン)内で手軽に物色および誘拐することができて、実際ほかの犠牲者たちはそうしていたのに
  主人公の弟だけわざわキャンプ場まで行って、しかも少年とはいえ主人公を振り切るリスクまでおかして調達しているんです
  描写がないだけで他にもレストラン外でさらわれた子供がいたor街中で見た主人公の弟をタゲったがレストラン来てくれないから追いかけた
  ↑だとするとFNAFである意味が弱くなるので謎のままです…

↑の3つです
しかし上2つはモル氏自身の読解力の問題で
「事情抱える男女が惹かれ合うのは道理だしリアル兄妹との距離なんてそんなもんだよまったくこのキモオタは!」
って言われたらぐうの音しか出ない(ぐ、ぐう…)し
着ぐるみ着た連続誘拐殺人おじさん(所帯持ち)の気持ちが手に取るように解せてもアレなので
おとなしくアニマトロニクスの不気味kawaiiビジュアルを楽しむのが吉かなと思います

楽しみにしていたので公開日に観に行けたのと
特典のステッカー(予告チラシの「彼ら」横並びデザイン)いただけて嬉しかったです(´ω`)