ひき算

元号変わる。
オリンピック日本で開催。

本当にあるんだ、そんなこと。

今日が始まって終わる。
気づくと明日が来なくなる。
気づくと(n+1)日目。
まだ見ぬ(n+1+1)日目。
やっぱりまた来る(n+1)日目。

帰納の昨日、(n–1)日目?

気づくと明日が(n–1)。
カウントダウンの毎日と。
気づくと明日は来なくなる。

n=n
n–n=0

(n–1) ,(n–2),(n–3),......,(n–n)になったとき、どこにいればいい?

明日は帰納的ではなくて。
明日はいつも絶対的で。圧倒的に儚くて。
残酷なんだ。

(n–1) のnには意味がないのなら、どんな「ひく1」をしようかな。

どうせ、ひかれて削られるなら、ぴんぴんの鉛筆になるように。丁寧に、いい加減に、削られ落ちる粉を眺めよう。
新品の鉛筆のような希望が、どこにも見当たらなくなったとき、とんがって輝けたならいいのにな。

とがれば、とがるほど、こなごな、みるみるうちにすり減って。それでも、そこに残った線はやさしく、強いと思いたい。

すりきれたスニカーの底。
すり減ったタイヤ。
くたびれたTシャツ。
皮膚が余る傷あと。
色あせた思い出。

明日が来るのかな。