ピアニッシモ
がむしゃらに頑張って学んだことといえば、がむしゃらに頑張らなくてもいいってこと。
ぐらいだろうと思っている。
その過程は肯定できないけれど、今日もがむしゃらに頑張らなくていいと思えて、ありがとう。さようなら。
不規則な雨音は、「不規則に」の演奏記号が付いているから不規則なんだよ。
僕と君が、その雨音の一音なら、出会うことのなかったふたつが、「不規則に」の演奏記号で出会ったんだから。
「不規則に」という規則の中で、僕と君と、楽譜からは逃げ出せないのに、出会うはずない出会いがあるからおもしろい。
演奏記号を見ないでいたけど、いつでもどこかの線にぶら下がっていたんだな。
何度弾いても、同じところで間違える。楽譜にかいてないのにね。
和音ってほど運命的な出会いじゃないかもしれないけれど、響いて合わさって打ち消し合った。
お気に入りの小節を見つけては、もう戻れないあのメロディを繰り返す。
あとはもう不規則な雨音に任せたよ。
演奏記号は「降りしきる雨のように」
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