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あけましたね

私はよく勘違いします。
思い込みが強い方だと思います。

痛み止めを飲むとき、口の中の水が、お腹へ流れついたかと思うと、あれれ、痛くなくなってきた、って気がする。
そんなわけない。まあいいや。

勘違いにも、コツがある。
勘違いは、本気でしてはいけない。と思っている。

本気になると、勘違いだと分かったとき、勘違いに気づかせてくれた人を悪く思ってしまうから。

勘違いは、しばしば心地いい。
新年になると、新しい何かが始まる気がする。
新しいノートの1ページ目をかくときは、最後まできれいな字で書くと思っている。
あの人は、自分のことが好きなのかと思う。

勘違いから覚めるとき、楽しかったなあと思えたらいい。誰かのせいにするのはお門違い。勘違いは全部、自分のうちから湧いて出てきた。

新年になったからといって、何かがひとりでに始まることはない。
ノートを新しく使い始めたときの気持ちは、おとといに見た夢と同じで、忘れたことも忘れている。
あの人は、ただ優しくて、いい人だ。

心の片隅で、分かっていよう。
そして、分かったときに、勘違いに頼らなくてもいいように準備しておこう。
あの人は私のことを好きじゃないけれど、一緒に楽しめたらそれでいいよ。心の準備。

でも、勘違いはいいものだ。
自分の中で都合よく組み立てられたものだから、おあつらえ向き。

新年になって、自分は何か変われる気がする。
新しいノートの1ページに字を書くときは、ぞくぞくする。
あの人は、自分のことが好きなのかと思うと、嬉しくなる。

勘違いだと分かりながら、本気にはならず、楽しんでいればいい。
無理にクールにすかさなくていい。
勘違いできるときにしとけばいい。
心の準備はお忘れなく。

今は勘違いを楽しんでいよう。

おとつい見た夢になる前に、楽しんでおこう。

あけましたね。