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ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す|山口 周

はじめに

第一章 私たちはどこにいるのか?
コロナ後の世界をどう構想するか
高原に至った社会
「総じて幸福だ」と感じる人がとても増えた
ユートピアとして夢想したものに近い社会
ビジネスの使命の終了
「文化的豊かさを生み出すビジネス」への転換
GDP成長率は天井へ
「GDPの延命措置」
GDPは「恣意性の含まれた数値」
GDPの発明に関する問題点
GDPという指標がもつ意味
新しい価値観、新しい社会ビジョンを再設計する
全世界的に見ても成長率は停滞
「成長」のイメージは「幻想に過ぎない」
「成長・成長」は「信仰」と同じ
「異常な状態」から「正常な状態」へ
ハードランディングの日本
人口も天井へ
枢軸の時代
ロジスティクス曲線が示唆するもの
文明化の終焉を生きる
「グレートリセット」が意味するもの
「資本の価値」も「時間の価値」もゼロに
「希望の物語」という幻想
成長の完了した「高原状態」の社会

第二章 私たちはどこへ向かうのか?
「経済性から人間性」への転換
目指すべき「高原社会」のイメージとは
テクノロジーイノベーションという幻想
「ソーシャルイノベーション」こそ重要
イノベーションが格差を拡大する
GDPに貢献しないGAFAMのサービス
イノベーションによる失業が、格差を拡大させる
「経済合理性」の外側にある問題が残存
なぜ企業は巨大化したか
市場原理の限界に突き当たる
市場は、「経済合理性限界曲線」の内側の問題しか解決できない
希少な問題を解けるか
「人間の条件」とは何か
モチベーションの源泉は「人間性に根ざした衝動」
「いずれ資本主義は自壊する」という予測
社会に「贈与のシステム」を導入する必要性
高い精神的報酬を得る
活動それ自体が愉悦となるような営み
社会民主主義の方向へ大きく社会ビジョンをシフトすべき時
人為的に問題を生み出す体系=マーケティング
道徳か好景気か
「欺瞞」の限界について
必要以上のものが欲しい
開き直り=奢侈こそが経済を動かす
衒示的消費と必要による消費の二つしかないのか?
「無限の加熱」が行きつく先
ポトラッチという「ゲーム」の勝者の末路
「必要」と「奢侈」のあいだの答え
「至高体験」を味わえるかどうか
人の人生を「生きるに価するもの」にする
インストルメンタルとコンサマトリー

第三章 私たちは何をするのか?
高原のコンサマトリー経済
必要なのは、しなやかで美しい変化
歴史を変える「小さなリーダーシップ」
「システムと人間との関係性のあり方」を問う
イニシアチブ1:真にやりたいコトを見つけ、取り組む
「Business as Art」
ビジネスの本義を問い直す
衝動で駆動するソーシャルイノベーション
「衝動にシステムをリ・ハックさせる」
文明的価値から文化的価値へ
「消費されていない」という価値
労働+報酬=活動
遊びと労働が一体化
「労働」のない社会には「余暇」もない
コンサマトリーとゾーン
「幸福感受性」が摩耗されてしまっている
9割以上の人が、かけがえのない人生を浪費
いろいろと試す
「浪費」や「無駄」が、人生には必要
キャリア形成のきっかけとなるもの
インストルメンタルな思考が悲劇をもたらす
衝動を阻害するもの
昔話と「重要な忠告」の共通項
偽善的規範こそが邪魔なものである
「創造という遊戯」
イニシアチブ2:真に応援したいモノ・コトにお金を使う
バリューチェーンの限界
「労働の喜び」を回復させる
生産者と消費者の顔の見える関係づくり
バリューチェーンからバリューサイクルへ
「責任ある消費」と「贈与」の関係
「消費」や「購買」は、より「贈与」や「応援」に近い活動へ
「責任ある消費」で市場原理をハックする
「小さく、近く、美しく」ヘ
「小さく、近く、美しい」バリューサイクルへの転換
イニシアチブ3:ユニバーサル・ベーシック・インカムの導入
知的生産の「質」と「量」の関係性
ソーシャルイノベーションを成功させる最低条件
高原社会における格差拡大への措置として
「社会的投資国家」の方向はない
コンサマトリーな職業へと転換させる
「資本主義をハックする」と言っている意味
「より良く生きるとはどういうことか?」という問い

補論

  1. 社会構想会議の設立
    「大きな北欧型社会民主主義国家」を目指せ
    「貧しい豊かさ」しか構想できなかった

  2. ソーシャル・バランス・スコアカードの導入
    日本の政府による愚民化政策の限界

  3. 租税率の見直し
    幸福度ランキングの高い国の国民負担率
    「クソ仕事」を減らすための政策
    政治に対するコミットメントを高める
    世の中を悪くしている「無批判で無関心な善人」

  4. 教育システムの再設計
    就職活動における「タテマエとホンネ」の欺瞞
    新卒一括採用というシステムの終焉
    革命もまた「いまここにいる私」から始まる

おわりに
参考文献

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