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俺の箸に魚介が宿った。

俺の箸に魚介が宿った。
それも
ふんわり宿った。

ああ、間違いない。
魚介だ。
あの匂いは魚介だ。

しかも
よくない魚介だ。
磯クサ系。

思い当たる節はある。

ちょい前に漬けマグロ丼を作った。
スーパーの安いマグロだけど美味しかった。

でもそいつのせいで
俺の箸は磯臭くなった。

それどころか口に入れる直前は全くの別物でも
口に入れた途端、海鮮になる。
良い心地はしない。

僕から言わせれば
あの筋筋マグロを
宿らせているつもりはない。
ぜひともお引越ししていただきたい。

匂いは
料理にとても大きく影響する要因だと
気づかされた。

だからダクト飯が食えるんだと思う。

案外、安上がりの食べ物でも
腹が減るような匂いを付着させれば
満足できんじゃねって思う。

安寿司に
高級寿司の香りを移したら
案外いけるかも。

これは無理があるとしても
コーヒーやワインは絶対いけると思う。

カップを鼻の周りで回しながら
グラスを目を瞑りながら愛でる
奴らは犬じゃない。

だから安飲料で
高い満足が得られるのでは
ってね。

ってか風味が
そんなに料理の良し悪しを決めていいのか。

料理なんて
もっと低いところで楽しむべきだ。

甘いか辛いか
甘辛いか。
そんなもんでいい。

あと
ザクザクと
ボリボリがあればいい。

シンプルが分かりやすい。

飯なんて
汚く楽しもうぜ。
そっちの方が幸せだと思う。

ゴキブリの出る店の方がうまいのと一緒。
中国の屋台にどこかそそられるのと同じ。

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