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EN: Dances with Wolves

EnhypenのVampireコンセプトには、狼人間が出てくることは決定事項。
その狼人間の位置付けはどういうものか。

狼人間の伝承とか小説などを、ざっくり自分用メモ。

いきなりですが、犬歯

Given-TakenのMVに出てきた、牙のようなもの、乳歯かな?

ENHYPEN:Given-Taken

歯根部が無い牙。大きさの違いがあり、左右ではなく、別々の個体のものと推察。
乳歯は根が吸収されて、殻のようになって抜けるので、根がなくて裾広がり。
ワンコが仔犬の頃、お家にいたら見た事あるのでは。
ただ円錐形をしているので、犬科よりは虎の牙っぽい。

抜けた乳歯とするなら、前回の記事で触れたtransformを表すものではないか。

では、これは狼のものか、吸血鬼のものか。

ちなみに、犬に咬まれると穴は四つ開く。上下左右の犬歯4本が刺さるし、刺すことが目的ではなく、そこから裂くため(食いちぎる)。
こんなことを書いたのは、狼人間が噛むと穴4つよりは肉をちぎられるほうになるという設定の説明。牙は4本。

吸血鬼はふたっつ。
血液を吸うために刺すので、2本あれば充分。

ありがちな設定では、吸血鬼の牙は伸びたり縮んだり。人間に身をやつしているときは縮んで、吸血するときに伸びる。
あまり人間と姿形の変わらない吸血鬼がtransformする象徴が牙。

あれが乳歯なら、狼人間の方が可能性は高い。
狼に変貌した時に伸びるのは吸血鬼と同様ですが、吸血鬼と違って、狼人間には設定上幼少期があり得る。

死んで蘇るのが吸血鬼の基本設定。
狼人間はそのようにうまれつく、もしくは咬まれて生き残るのが基本設定。
歯が抜け替わるという成長は狼人間にはあり得る事に。

抜けた乳歯だとして、周りの瓶の中身は何でしょうね?
グラスに蜘蛛の脚も見えますし、脱皮後の殻みたいなものを集めてある?
(蜘蛛ならダレン・シャンとか思っちゃうけど)
transform前のものを集めてある?

ファンタジーのために抑えている可能性もあるので、あんまり乳歯にこだわらない方がいいかと思いつつ。
棚の上に並んだ瓶などが意味していることは、研究の為の資料。瓶の形状などが、コレクションにしては装飾感がない。
ただ、それなら牙だけが無造作に置いてあるのは不自然で、これから分類することを示しているのかどうか。

あれが乳歯だとしたら、吸血鬼だけでなく、狼人間も研究していた場所になるのではないか。

歯の抜け替わりをチェックしていたのか、隠すことができているかをチェックしていたのか。
Never Let Me Goや、映画The islandに引っ張られると施設はクローンの育成施設。
外界の誰かの為に生かされていることに。

MV「thriller」とEarthsea

エポックメイキングなMV、MichaelJackson「thriller 」1983年
冒頭に狼男になって、エンディングで狼男の特徴をチラッと見せる。
(ギブテクのラストのジョンウォンの牙を見せるのは、このMVのオマージュではと思わなくも無い)

MVの監督ジョン・ランディスはホラー映画の監督。
「狼男アメリカン」というホラーコメディを見たMichaelにMVの依頼を受けたらしい。wikipediaより

ただ、Michaelの狼男。モンスターらしく見せるために、猫眼。
本来、狼の瞳孔は猫のように縦長の瞳孔ではなく、人同様の正円。
夜行性を強調する縦長瞳孔を狼人間に当てはめたのだろうとか、元は虎人間のアイディアもあったとか、モンスターらしく見えるチョイスはありかと。

DARK MOONは生物学的に無理がない設定なのか、完全ファンタジーで設定するのか。(乳歯についても同じ)
ジェイクがニキの眼を見るシーンがあったのを思い出す。
「赤い眼」かどうかなのかを見るためだったのか、瞳孔形状を見るためだったのか。

wikipediaの記述でスリラーに関連して映画「狼の血族」があがっており、
その映画の原作は
アンジェラ・カーターThe bloody Chamber(血染めの部屋)1979年
おとぎ話に基づいた変身がテーマの短編集。

D-Dのラストの血染めの部屋はここからか?
(Chamber5はまさか、この短編集の五話目じゃないよね?と、早とちりしそうだったけど、心臓の部屋は四つ、だから五番目の部屋、違う。)

お正月休みの課題図書が増えた。

気になるのは、タイトルだけでなく、この短編集マジックリアリズムの手法で書かれていると評されてもいたから。
マジックリアリズムはコロンビアのガルシア=マルケスを代表とする文学。
ガルシア=マルケスの著作にコレラ時代の愛、百年の孤独。
このタイトルがDARK MOONの展開を予想する上で、はまりそうだと思っていたので、イギリスのマジックリアリズム作家の血染めの部屋はドンピシャすぎると。

ついでに、BTS SpringDayのMVで「オメラス」が登場しているので、ル=グウィンを読んでる人達がHYBEにはいる。ARMYにも多いはず。
ゲド戦記の作者という方が通りが良いかも。
ル=グウィンはマジックリアリズムではないが、彼女の作品からTXTとENHYPENのファンタジー世界の構築があったんじゃないか。

ちなみにゲド戦記は邦題で、Eathseaが原題。幾つもの島があつまった海域アースシーの魔法をめぐる物語。
海が出てきた時に思い出さなかったの、不覚。
HYBEの4つのストーリーが結びつく世界線はここなんだろうな。
海に隔てられたそれぞれの島で起こる出来事、それが、海域で繋がった問題であると。

狼と踊る男

流行ったゲーム(ハマったゲーム)に大神っていうのがあって、狼の姿の神様。
日本には、大神という音の重なりもあって、狼を崇める風習が残っているところがあり、モンゴル、トルコ、ネイティブ・アメリカン(一部の部族)には、狼が祖先という伝承がある。
映画トワイライトシリーズの狼人間がネイティブ・アメリカンの設定になったのは、その伝承との兼ね合いではないか。

ちなみに、ネイティブ・アメリカンと狼を大きく印象付けた映画に、Dances with Wolves。
1990年のアメリカ映画。ネイティブ・アメリカンと南北戦争で英雄になった軍人(北軍)の交流と、どうしようもなかった時代の趨勢を描いた、西部劇と言いますか大地礼賛。
アメリカの侵略を描いたものでもあり、批判もあったのが上映が始まって大絶賛され、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞を受賞。

狼と戯れるケビン コスナーがかっこ可愛い。

お茶を濁しましたが、コスナー人気があったにせよ、アカデミー賞の作品賞、よく選ばれたなと。この辺りから、マイノリティーへの配慮が当然になりつつあったのか。

ヨーロッパ文化圏における、疫病と共に人や家畜を襲う狼は嫌われ者か悪魔か(赤ずきんの狼、狼少年、人狼ゲームなど)という姿を、この映画ではあまり感じない。

ネイティブ・アメリカンには敬われる狼、
軍人には銃で追われ撃たれてしまう狼。
同じ動物でありながら、見る側によって違うもの、をハッキリ象徴する存在。

狼人間というモンスターを描いたものではないが、狼という動物が象徴しているもの、に想像を馳せるのは悪くないんじゃないか。

ダンスは繋がるもの、競うんじゃない。

吸血鬼と狼人間

ENHYPENのティザーでは、狼は吸血鬼たちに追われて逃げた。
DARK MOONのイメージボードとD-Dでは半獣半人の姿で対峙。

そもそも、吸血鬼と狼人間は対立するものなのか?

前回Vampire Trapは演劇で吸血鬼ものが流行ったからついた名前だとしたが、演劇で人気の題目は、映画に当然のように撮られた。
ユニバーサル・モンスターズ
そう呼ばれるほど、吸血鬼、狼男、フランケンシュタイン等のホラー映画の配給で、ユニバーサルが世界的に成功をおさめる。
このモンスターズはそれぞれの人気を背負って映画のなかで戦うようになったというのが対立の由来らしい。

吸血鬼の代名詞にもなっていたドラキュラは、狼や蝙蝠に変身が可能で、狼を操ることもできると書かれているので、実は対立しようがない。
ブラム・ストーカー「ドラキュラ」1897年
(そういえば、EnhypenのMVにでてくる校章のDを、DraculaのサインDかと古典的吸血鬼設定で行くのかとぬか喜びしてしまいましたが勘違い。
名前のモデルとされるヴラド3世は、ドラゴン騎士団由来の名前としてドラキュラなので、DeCelisとは関連が無さそう。)

吸血鬼はペストの流行時に、墓から出てきた人がいると、まことしやかに存在が噂されるようになり、狼人間は狂犬病の狂騒状態から、魔に取り憑かれた変貌が連想されたとも言われている。
吸血鬼の変身した姿として用いられる蝙蝠は、現実的に狂犬病等のの媒介者。

吸血鬼と狼人間のハイブリッドという設定を出してきた映画Underworldは、ウィルスとの親和性の良いDNAがそもそもの発端。

感染症の罹患への不理解(恐怖)が、「モンスター」という形を作ることになったというのは、今の世界が参考にしなきゃいけないことでもあるように思える。
感染症で人が変わるのか、感染症の恐怖が人をモンスターにしてしまうのか。

狼人間がモンスターであるのは、変貌したときには粗暴で理性がなくなるから。
吸血鬼は死んだものの蘇りだからモンスター。象徴している恐怖の質は違う。
なので、安直に対立できない、理由がいる。

そのイメージを踏襲するのも、別のイメージを作るのも、創作者に委ねられるが。

余談:Lair

リパッケージアルバム Dimension:Answerには、NOとYETというバージョンが二つ。
そして、NOのコンセプトにLairが!
No-sideのNOじゃないですかね〜

前回記事の余談で、狼少年の嘘、に触れていたが、
ええと。
元々、ヴァンパイアだった設定があるならば、ソンフンとニキだろうと。
その割にニキは四つ足行動があるので、狼かもしれないと。

すいません。
Lairとでたので、ニキはヴァンパイア。
ドラキュラよろしく狼に化けることのできるヴァンパイアだという結論に至りました。
ハイブリッドじゃありません。
(来年には答え合わせになりそう)

MAMAのパフォーマンスで一個引っかかりがあって、ニキが腰の紐を自分で手首に変えるんですよね。
これ紐の都合かと思ったんですが、そんな意味のない振付しないよなと。
逃げたのも捕まったのも事実だけど、捕まった先で自ら囮になった。
という方が、しっくりするような。
助け出されたけど、人狼(スパイ)か?

狼がきた!と嘘をついていた羊飼いの少年が、本当に狼を見たけれど信じてもらえず、
羊を全て失った。
嘘をついていた少年が悪い、ではなくて、これ彼に構わない大人の問題。
狼に襲われるかもしれない危険はいつでも隣り合わせだったはずで、嘘だろうが警戒はすべきだった。
緊急時の正常性バイアスの話ですね。
「いままでも嘘だったから、嘘だ。大丈夫。」

何しろ今のところ施設の目的も何もわからないので、何に対しての嘘なのかはわからない。
仲間に対しての嘘か、黒幕への嘘か。

MMAのイントロも途中のチーム分けが、見事な3(i-lander)4(grounder)になるので、
何かを示唆していそう。

ウェブトーンより先にでる新曲のMV楽しみです。

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