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EN:かりそめの客(3)

ありがとう、GWにカムバック〜
公開されたMV Tarmed-Dashed(Japanease.ver)は、清涼コンセプトからヴァンパイアコンセプト(黒い月コンセプト?)になっていて、いろんな方の考察が読めるのも楽しみです。

さて、私は、また例によって、呆然としております。
「アーモンド」どこ行っちゃったの?
ナイトボールは何だったんですかぁ?

まるで日本の春夏の風物詩、高校野球、みたいに、Summer!って、清涼スポーツコンセプトが爽やかに去ってっちゃってるんですが。
リーグ戦とかシーズン終わるとぷっつり音沙汰なくなるのは、そういうものだけどもさ。
次にまた、ナイトボールは出てくるんですかねぇ、、。
「楽しかった夏休み」のようなワンシーンだったんだろうとは思ってます。

そして、今回のMVのSummerは灼熱炎上、ひさしぶりの流血。
Japanease.verの方が、熱さ、という意味ではわかりやすいし、DARK MOONとエンディングにきても、納得なんですけどね。

とはいえ、歌詞の通り「答えじゃなくても」考えてみます。
独断に基づいた記事ですので、鵜呑みになさらないで下さいね。MVの楽しみ方の一つとして、気楽にどうぞ。

불타오르네 fire

MV見て、最初にでてきた感想が、불타오르네、でした。
いやー燃えてんなぁ、と。
で、年末のTXT先輩とのFIREを思い出し、かつ、I-LandでのFIREも思い出してしまったのでした。
BTS先輩の曲としてエポックメイキングな曲なので、変わった選曲ではないんです。なので、深読みしすぎはやめようと思いつつ、i-landerー Grounder、TXT - EN-という機会で選ばれた曲っていうのは、エモい、と。

HYBEストーリーに共通する象徴があるのか、という観点で、BTS先輩やTXT先輩のMVを参照してます。共通言語といいますか。
それと、踏襲するとは限らないという視点、あえて違う描き方をしてくるであろうことも大切では無いかと。
まあ、よく燃える傾向にあることは頭に入れておいて良いと思います。

Temed-Dashed J.ver.のMVは燃え尽くし燻る跡地で始まり、中盤で燃え、また跡地に戻る展開。
リアル炎とCG炎、で、意味違うんだろうなと思わせます。リアルに炎使えるのにCGにしてる意味、といった方がいいのかも。
CG炎で熱い、乾くという歌詞に伴う仮想現実を見せる感じ。
シオンの左目の奥からMVがスタートしてますから、シオンが見た世界を示唆してますね。(左目の意味については後述)

さてCG炎とはいえ、全身燃えているメンバーがいます2名も。ヘリとシオン。

ちなみに、「月の祭壇」の名前の方で行きたいと思います。
あくまでもDARK MOONコンセプト内を整理したいので。

周囲が燃えているのは、イアン、ジャカ、ノア。
手が燃えてたけど、シーンの繋がり的に燃えているメンバーに入れていいのかわからないソロン。
火の気が無い、ジノ。

あれ?
人間着火剤(確かノベル内でそういわれてたような)に火の気が無いんですね。
なので、リアル炎でなく、何かの象徴としてのCG炎という事がいっそう感じられるように思います。

そして燃えているヘリは走ってますが、シオンは床に座っています。
シオンがMV最初に手にしたティディベアが、後半で燃えるのと似たようなポーズで、動きません。
同じポーズを取り続けているのは、花の中にいるノア。
ノアは燻った煙の中にいますが、彼にとっての問題は流血の様子、火では無さそう。(流血は後ほど検討。)

とはいえ、それぞれバラバラに燃えている事を受け止めていて、個人差がはっきりしている描き方。燃えてるけど誰も困って無いし、同じ燃え方してない。
まして、CG炎なので、燃えていることが象徴している事象に目を向けよ、と云われているようにも感じます。(FEVERの続きという感じ濃厚に)

メンバーの服装から、BTS先輩の血、汗、涙も連想したんです。誘惑、を意味する服装なんだろうなぁと。
ただ、誘惑への葛藤は、BTS先輩と違いEN-はヴァンパイアコンセプトなんですよね。
迫害される異端であり、家(大人の庇護下)から追い出されていて、保護者との葛藤は存在しません。社会規範にも異端ゆえに従う必要もない(逆に囚われるとも云えますが)
自分ルールと他者との葛藤が誘惑にあたるのかもしれません。

窓の無い建物の中でそれぞれが燃えてるのは、一緒にいるけれど、抱えている問題が違うことの提示だと思います。
日本語だと火がついたというのは、感情や情熱が高まる喩えであり、事件などがもちあがるなどなど。Fireでも熱狂させるという意味は持っています。

燃えてる所で一緒に踊ってる所でチームワークを示していますが、各個の問題は今まで明らかにされていません。「月の祭壇」で明らかなのは、ヘリの「姫への執着」とソロンの「秘密」ぐらいです。

今回のMVで、
ジャカはピアノ(音楽)
イアンは鏡(外見、容姿)
ヘリは走っている(探している?ゴールを目指している?)
ソロンは食卓(団欒、これは彼の秘密とも繋がっていて矛盾がない)
ジノはトランク(秘密、財宝)
ノアは花々(目立つのはピンクの百合なので、虚栄心か)
シオンはティディベア/但しシオン視点なので、自覚している問題であって他者から見た問題では無い。

テーブルの上で燃えた物は、回転木馬、ドールハウス、ティディベア。
これって、シンプルに子供時代の終焉なんだと思います。
ただ、それぞれにかけられたり象徴しているものは重苦しくたれこめてます。

回転木馬は、ジノ一人だけが背負っているモチーフに描かれていて、周りをジノ自身が回ったり、木馬化したり。
座っている大きなトランクは秘密か宝か。それを守るために騎士になっているという所でしょうか。(回転木馬のルーツは騎兵訓練という説がある)
問題は回転木馬の中央から火が上がっている事。

背に回転木馬の捕まり棒をつけて宙ぶらりんになって足だけ動くジノのシーンには、トランクが消えた失意、情熱の喪失が表されているようにも見えます。
もしくはトランクの中身への義務感はあっても情熱が無いのか。
だから、ジノは燃えていない。

ドールハウスには彼等が育ったヴァンフィールドハウスが掛けられていて、かつ、それを巡って複数のダイスを使ったゲームをしている、ジノ、ソロン、ノアの姿があります。
これが燃えるのはゲームの終了、お互いへの探り合いの強制終了を示しているのでしょう。(ソロンに秘密があるとわかっている視点なので、私の先入観もある)

ティディベアも微妙なシロモノです。
ティディはそもそも、第26代アメリカ大統領セオドア・ルーズベルトの愛称で、彼が弱った熊をスポーツとしての狩りで撃ち殺さなかったことに由来してます。そこから、愛と平和の象徴として、単なる熊のぬいぐるみではなくなった経緯を持っています。

そして、熊は建国神話に関わるとジェイがコメントしていたように、特別な動物でもあるらしいのですね。(三つのストーリーのうちCHAKHOはそれに基づいた話ですし。)
何かにつけて、大きな熊ぬいぐるみが出てきたり、それこそジェイのお気に入りキャラクターの熊が紹介されたり。
単に可愛いというよりも、熊はアイデンティティに関わるモチーフだという事は留意すべきではないか、と考えています。

なので、これを燃えるというのが、情熱とは別の意味なのだろうと思います。
シオン自身が同様に燃えているので、玩具としてシオンの子供時代を燃やして消してしまいたい願望と取る方が、収まりは良いようにも思います。
アイデンティティへの執着かもしれませんが。

そして、ティディベアは色と登場したシーンの撮られ方から、アーモンド(茶色いラグビーボール)との置き換えもできるんだよなぁです。
Termed-Dashedはノアとアーモンドで始まって終わりでしたから。
日本語版は、シオンとティディベアで始まっておわる形式のもの。
アーモンドが意味するのは、情動、記憶、です。

回転木馬、ドールハウス、ティディベアがある部屋は、八角の部屋、塔のようです。
(便宜上、塔とさせていただきます)
ここに留まって居るのが、ジノ、ノア。
ゲームに参加する形で、ソロン。彼は移動可能ですね、食堂にも居ます。
塔から燃え始めるヘリ。此処から燃えたまま走り出すので、ジノかノアの問題に気づいたという可能性もあります。
シオンは廊下から眺めるだけ。
待てよ?ティディベアはジノかノアの問題の象徴でもあるのか。

イアンは鏡を前にして廊下におり、塔に注意を払っていません。香水をかけるのは、大人の価値観を得たというシーンかなと。
「月の祭壇」の方から解釈すると、香水は、鼻の敏感な人狼に対しての警戒、というように解釈もできます。
そして、流血し、血が発火します。(流血については後述)
香水はアルコール精製の歴史でもあると思うと、引火とかとてつもなく広がってしまいますが、はてさて。

左目と右目と鼻、流血

今回のMVはシオンの左目の中から始まります。
今までのMVはジャカ右目。

左目は右脳と繋がるので、未来を見るとも言われています。
古代エジプトのウアジェトの目、月の象徴とされていたところから、そういわれるのかなとも思いますし。月、なので、無関係では無さそう。

右目は過去記憶になりますね。古代エジプトの話でいくとラーの目、太陽、となります。この目は殺戮の目でもあるそうです、、、
歌詞的に焼き尽くす太陽、は、はまりますね。

左目でシオンが見た景色が建物の中で燃える7人なんだと思われます。
ティディベアを通して見る起こるかもしれない未来、もしくは今抱えている問題の啓示。
しかも、シオン視点なので、バイアスがかかっていると思うべきなのでしょう。
シオン本人も出てきますが、シオン自身が思うシオンと考える方が良さそうです。

左目がフォーカスされるのは、シオンとジノ。
ジノは回転木馬が燃えてるのを左目で見てます。なのでトランクはジノが見ている事でシオンは知らない事象の可能性もあります。
今回、ソロンとヘリ、イアン、ジャカは目に何かを映さないポジションで、ソロンは他と関わるわりに見せないものが多いです。
これは「月の祭壇」にあるように、ソロンが知られたくない自身の秘密があるせいでしょう。

右目に映す人、ノア。
ジノが「火花にまかれて 捨てられて」と歌う顔を映してるんですね。
意味深ですが、何にかかっているかわからないという。

ノアの右目に映るジノの背景は赤いですが、MVのあの不自然な赤色背景にジノはいません。
ノアはblessed-cursedの赤い部屋でLierという文字と一緒に出てきてます。これが本人が嘘吐きか、嘘吐きを見つけたのかは不明。ただ、赤い背景でジノを見ている様子は、ドールハウスをめぐるゲームといい観察しているのは確かでしょう。

そしてノア流血。
虚栄心という花言葉のピンクの百合に流血。
虚栄心というとあまり良い意味に取れないですが、末っ子として兄達と張り合ってるのは虚勢をはるといえなくないので、外れてはないように思います。

流血はもう一人イアンもです。しかも発火する血液。

で、日本語歌詞ありがとうなのか、ミスリードされたのかもですが、
ソロンが歌うパート(MVの映像)

同じ悩みに塞ぐ君(流血するイアン)
何をすればいいのか 戸惑う君(宙で足だけ動くジノ)
僕の手を掴んで走ろう(ソロン右手発火)

ソロンと「同じ悩み」とは、あの秘密ではないか?です。
イアンは香水をふった後なので、匂いが今まで以上に鼻にきたのでは?と単純に。
そう考えると、ノアも百合の花の香りは相当きつく感じられたと共通点はでてきます。流血した二人にだけ、香りが想像できる小物が出ている、という。

「月の祭壇」ではノアはほとんど癒しでしかで登場しませんし、イアンも出番は多くても本人の内面には言及されないので、全く手がかりはないです。
なので、まるっきりのこじつけかも。

DARK MOONは始まったばかり、事件はこれから、そんな感じですよね。
ハラハラしながら、見守っていきたいです。

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