弁理士試験の時系列(3/5 短答編)
2019年5月の勉強開始から令和3年度弁理士試験合格までを5回に分けて記載します。
全体の時系列は図の通りです。
今回は短答試験の学習期間の勉強の進め方と法域毎に感じたことを記載します。
この時期の勉強は「過去問と条文の照合」「一問一答」が重要だと感じました。
勉強の進め方
受講していた資格スクエアでは、短答試験対策として「短答対策講座」と「WEB問題集(過去問)」が用意されていました。
それぞれについて、当時の勉強の進め方を記載します。
短答対策講座
法域毎、テーマ毎に講師が過去問の解説を行う講座です。
過去問は紙媒体とPDFの両方で事前に配布されます。
視聴前に該当の過去問を予習し、講義で疑問の解消や知識補充をします。
予習の段階では、下記の2点に注意しました。
・いわゆる「いくつあるか問題」以外であっても全ての枝で適否を回答する
・各枝について回答の理由まで記載する
「回答の理由」とは、例えば「29条1項1号」のような条文番号や、「主体は審判長が正しい」のような内容です。
短答試験はマーク式ですが、全ての枝について根拠を持って答えることで、試験当日の自信につながります。
回答の理由が記載できなかった/誤っていた場合は、必ず条文と照合しました。
ここまでやると、むしろ講義は復習のような感じで受講することができたので、知識の定着と知識補充に集中できたと思います。
WEB問題集(過去問)
WEBブラウザ上の問題集で、過去問を一問一答形式で回答するものです。
法域毎、テーマ毎に分かれていて、間違えた問題のみやり直すことも可能でした。
スマホで取り組めるので、時間があればどこでもやっていました。
起きてベッドから出られない間の10分、電車の待ち時間、レンジ調理中の時間などなど。
全問正解してはリセットして、計3周はやりました。
ここでも間違えた問題があれば、条文と照合することを繰り返しました。
また、何度も間違える問題は、四法対照の関連条文にメモ書き+付箋で記録し、復習時に振り返りをしました。
特実意商
通信講座以外では、特に法域間比較の問題では四法対照にお世話になりました。
特許法をベースにして縦読みし、対応条文の有無や差異を確認する作業を繰り返すことで、理解度が高まったと感じました。
条約
特実意商と比較すると勉強がおろそかになりがちですが、パリ条約やTRIPSは条文の読み込みを繰り返すことで得点につながりやすいと感じました。
また、PCT、ジュネーブ改正協定、マドプロは、国内法と条約を照合し、手続きの流れを把握してから過去問に臨むことをおすすめします。
特にPCTは毎年配点が高く設定され、さらにPCT規則まで出題されることから、個人的には苦手科目でした。
過去問に臨む前に、WIPOのセミナー資料を見ながら、手続きの流れ、条文、規則を紐づけしていくことをおすすめします。
著作権法
著作権、著作隣接権の種類と例外を条文に則して勉強し、過去問と条文の照合をすれば、安定して得点源になり得ると感じました。
著作権、著作隣接権の種類の整理のため「弁理士試験エレメンツ3条約 / 不正競争防止法/著作権法[TAC弁理士講座]」も参考にしました。
不正競争防止法
著作権法と同様、得点源となる可能性を感じました。
特に過去問が、2条1項の不正競争行為のいずれに該当するかを逐一照合することで、理解度が向上しました。
模試について
TACの短答模試を3回受けました。
通信講座のみで学習を進めた結果、自身の立ち位置が把握しずらかったため、多めに受けました。
時間配分と持久力を確認できるので、一度は受けるのをおすすめします。
最後に
過去問を解いていると、一喜一憂することもあろうかと思います。
しかし大切なのは、対応する条文が頭に浮かぶこと、条文を正しく解釈できていること、だと感じました。
すきま時間なども使って、地道に過去問を一問一答し、条文と照合することの繰り返しをおすすめします。
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