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“大切な人だけを救いたいキャラ”と“世界を救いたいキャラ”について考える

こんばんは。しがない文字書きの双瀬ふたせ桔梗ききょうです。

自分はいつもストーリーは勿論、キャラ同士の関係性にも注目して物語を読んでいます。所謂、“エモい”関係性の二人(以上も可)が登場すると、うれしいです。

なので今回は、個人的にエモくて好きな関係性の一つ『大切な人だけを救いたいキャラ世界を救いたいキャラ』について語りたいと思います。

なお、この記事は双瀬桔梗の独断と偏見だけで書いています。個人の妄想も含まれた内容となっているので、生暖かい目で読んでいただけると幸いです。


概要

タイトルを見ただけで大体、どんな二人なのか分かると思いますが……一応、簡単に説明します。

大切な人だけを救いたいキャラ(以下、前者)
大切に想っている人物が助かるなら、その他大勢がどうなろうとどうでもいい。どれだけの人間を犠牲にしようとも、大切な人だけを救う。愛情深いを通り越して、少し重いかもしれない。

世界を救いたいキャラ(以下、後者)
特定の誰かではなく、平等に世界中の人々を救いたい。正義感が強く、ロクでもない悪人でも救う。例え、自分がどうなろうとも……。自己犠牲の精神が強く、自分を大切にしない。

上記が個人的な見解です。そして大抵、後者も前者の事を大切に思っている場合が多く、それゆえ余計に自己犠牲に走る傾向にあるように思えます。
互いに相手の事を大切に想っているのに、完全に相容れないのも特徴です。

シチュエーション

そもそもこの二人が登場する作品ってどんな話?どういう状況からそうなったのか?シチュエーションにも焦点を当てて、更に掘り下げていこうと思います(今回は個人的に好きな二パターンに絞って書きました)。

世界崩壊系

このテーマの定番とも言えるのが恐らく、世界崩壊系なのではないでしょうか。

余談ですが、最初はセカイ系とか、世界滅亡系とか書く予定でした。しかし、(特にセカイ系の)定義が人によって違うようなので、あえて勝手な自己解釈で、“崩壊系”と書いています。

世界の崩壊を止めたければ、特定の人間を犠牲にしなければならない。それが大筋となっており、後者がその特定の人間にあたります。

後者は自己犠牲の精神が強いので自分の身を捧げますが、前者がそれを許しません。結果的に世界が崩壊するとしても、後者を救い出そうと奮闘します。

この場合、前者は主人公で、後者がヒロインのパターンが多いように思います。もしくは後者が準主人公で、同性同士だとブロマンスやロマンシス要素が強い作品もあります。

また、主人公であるがゆえに、最初は世界とヒロイン(準主人公)の両方を救える方法を探す場合が多いのではないでしょうか。

それなのに、ヒロイン(準主人公)は世界を救うために、自ら生贄になろうと早々に身を捧げる。一方、主人公は片方しか救えないと判明した瞬間、世界よりヒロイン(準主人公)を選ぶ展開が多いように思います。

後者を生き返らせる

これは後者が既に何かしらの理由で亡くなっており、前者が生き返らせようとしている、初手から絶望的なパターンの事です。大抵は、蘇らせる方法をいろいろ試している最中か、不完全な状態で生き返ってしまったパターンが多いのではないでしょうか。

“不完全な状態”とは、例えば黒魔術などで後者が一度、生き返ったとします。けれども、定期的に何か……他者の命を捧げなければ、人形のように動かなくなってしまう状態の事です。

だから前者は他人の命を奪い、後者に与え続けながら、完全に生き返らせる方法を探しています。おまけに、後者には自分が亡くなる寸前の記憶はなく(記憶を消されており)、前者の行動にも気がついていません。そもそも後者の性格上、気がついていたら前者を止めています。

後者が真実を知ってしまった日には、確実に泥沼愛憎展開になります。前者が「君のためなんだ。分かってくれ」みたいな台詞を言い、後者は「そんな事、オレ(私)は望んでいない!」的な返しをする事でしょう。

また、このパターンの前者のほとんどがラスボス、もしくはダークヒーローである場合が多いように思えます。

行きつく先は……

これもあくまで個人の見解ですが、世界崩壊系はハッピーエンドが多い気がします。ただしその場合、世界は半壊していますが……。

もしくは両者や片方を気に入った第三者(大抵、人外)が見逃してくれるか、身代わりになるパターンもあります。第三者が身代わりになる場合は、完全なハピエンとは言い難いですが……そのキャラ推しの人からすれば特に。

後者を生き返らせる系だと、両者が救われる結末は少ないように思います。ただ、最終的に両者が納得し、心だけでも救われているのであれば、メリバと言えるのではないでしょうか。

全人類を犠牲にして、世界に二人っきりエンドは業が深いし、果たして後者にとってそれは幸せなのか?問題も出てきます。恐らく、前者は幸せそうで、後者は罪悪感を抱いている事でしょう。これは個人的な感情ですが、前者には、そんな後者を永遠に理解できずにいてほしいかもしれません。

それでは今回はこの辺で。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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