金正恩をめぐる情報戦

篠原常一郎さんが、金正恩が生存して可能性が
高い現在、どんなことを言い出すのか気には
なりますが、私が以前より考えていたことを
書きます。

まず、北朝鮮に関する情報を一番持っている国は、
現在はアメリカであろう、次いで中国、韓国、
そしてロシア、、、、、、ずっと遅れて日本。

今回の金正恩死亡説をめぐって、韓国情報機関が
一番把握しているはず、と言っている人が何人か
いましたが、その理由は同じ言葉を使う者同士、
ヒューミント(人的情報収集)が有利、というのが
理由でした。

金正恩に近づける北朝鮮要人で、韓国情報機関
のために、働く人はいるのだろうか、、疑問です。
現在の韓国情報機関が自分の身元を隠し通せる保証は
全く、ないのですよ。韓国情報機関内部に
北朝鮮への内通者が入っているのは確実で、
自分の正体が北朝鮮内通者に漏れない保証が
ないですよね。しかも、韓国への内通がばれた
場合、懲役刑で済まずに、一家皆殺し、に
なるわけです。そこまでの危険を冒してまで
韓国に情報を流す人物を、韓国情報機関がみつけ
られるとは思えないです。

いやあ、イスラエルの情報機関のモサドならば、、
出来る、と思う人がいるかもしれませんが、イスラエル
がアラブ諸国の政権、軍部の中枢に協力者を獲得する
際に、協力者側が絶対に安心していられるのは、自分が
イスラエルのスパイであることが、イスラエル情報機関
内部から漏れることはない、イスラエル情報機関に
浸透する能力を持ったアラブの情報機関はいない
という変な自信があるのです。

韓国情報機関中枢の情報を北朝鮮がとれない、
と自信を持って言える人はいないでしょう。まして、
いまの韓国のムンジェイン政権下ならば、
北朝鮮スパイは浸透し放題なのではないでしょうか。

アメリカの場合、自慢のハイテク機器があり、
思いもつかないやり方で、北朝鮮内部の情報を
ある程度収集できていると思います。ただし、
政権中枢に協力者はいないわけですから、
政権中枢の人間関係、暗闘なんかの情報はとれない
でしょう。

あと、韓国がパククネ政権からムンジェイン政権に変わる
過程で、韓国の情報機関、国家情報院の対北朝鮮部門が
骨抜きにされました(対日、対米は以前にもまして積極的に
スパイ活動をしていると思います)。彼らの一部は
退職に追い込まれています。おそらくアメリカは彼らの
一部を家族ごとアメリカ移住という形で受け入れているの
ではないでしょうか。彼らは、それなりのものをアメリカ
にもたらさなければならない、いわば持参金が必要なはずで、
国家情報院が持つ情報をごっそり持ち出したものと思います。
(日本政府もお金を出して、彼らから情報を買い取るべきです。)

なので、私は今現在、北朝鮮に関する情報を一番持っているのは
アメリカだと考えています。2番目は中国。人の往来があるし、
北朝鮮の将来の幹部候補の留学も受け入れているわけですし。

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