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Birds of Prey感想〜縦の社会は男、横の社会は女〜



少し前に観てきましたよ〜
いやぁ、とっても可愛かったですねマーゴット
劇中、ずっと骨抜きにされておりまして正直きちんと観れてない部分があった…かも……
なので少々記憶が曖昧ですすみません

テンポ良い映画でしたね
特に前半は。後半は少し失速したかな?と思います

ハーレイがジョーカーと別れ、後ろ盾が無くなった途端命を狙われまくるハーレイ
特に恨みを買っていたブラックマスクのゴタゴタに巻き込まれ(自ら巻き込まれた、が正しいかな…)1人のアジア人少女を救うべく、ブラックマスクの下で働く運転手、殺し屋、警官と手を組み悪に立ち向かう
という内容


味方は全員女、敵は全員男
見事に女VS男になっていました
それがもうとにかく痛快で楽しかったですね
男の嫌な部分を全部集めて煮詰めて凝縮させたようなブラックマスクをユアン・マクレガーが演じていて、流石だなと思いました
クソ野郎を演じるのって凄く難しい事なんですけど、サクッとやっちゃってるような。余裕さえ感じました。そこは流石ですよね


この映画で私が1番感じたのは人間の可能性でした

1人の女性が今まで自分の全てを支配していた有害な男性から解き放たれ、自由になり、最初は傷付き辛い思いもしたけれど、何とか立ち直り仲間を見つけ新しい自分に出会い更に進化していく

これがどれ程難しい事なのか、女性ならばよくわかるかと思います
21世紀でも、令和でも、まだまだ女性は色んなものに縛りつけられています
生差別や性暴力も、日常に根付いてきてその事実に気付いてすらいない人も大勢います
ハーレイもどちらかというとそうだったんではないでしょうか
ジョーカーを盲信的に愛し尽くし悪事を働いてきたけれど、彼と別れた事をきっかけに自己を見つめ直す事が出来たんですよね
依存は自分を苦しめるだけでなく、周りをも破壊していく行為です

しかしあの失恋の立ち直り方は彼女にしか出来ないとてもユニークな物でしたね笑


そういえば
ハーレイの警察署内での華麗なるアクション、あれマーゴット自身がやってたんですね
沢山努力したんだろうなぁ
バットを見つけた瞬間の目の輝きっぷりが最高に可愛くて
でもやってる事はとんでもなくて、そこのバランスさが良いんですよね彼女は
あそこのシーン一生観れると思います
格好良かったなぁ


映画の最初の方だったと思うんですが、ベロンベロンに酔っ払ったハーレイを下心全開の男がバーの路地裏で拉致しようと仲間の車を待ってるところに(あそこ、チークダンスみたいなの踊ってたの良かったですね、性的な行動をとってなかったのが結構嬉しかったです)たまたまブラックキャナリーが通りがかり、ハーレイを助けるシーン

そこで彼女、いかつい男2人をボコボコにするんです
私そのシーンを見てこの映画は弱い立場にいる全ての者達の為に作られた映画なんだと気付き泣きそうになったんですよ

映画を観た後、私はその時のブラックキャナリーと同じ行動を取れるのか、と考えました
答えはNOです
彼女は特殊な能力と高い戦闘力を待った女性です
でもだから立ち向かった、とも思えないんですよね
きっと自分に特殊な能力や高い戦闘力がなくても、所謂普通の女性でもハーレイを助けていたんではないかな、と。

実際、そんな事は中々出来ませんし寧ろ自殺行為だと思います
けれど、困っている人を助けるという概念が今の我々日本人には足りてないのではないでしょうか
全てを自己責任として弱者に擦りつける癖が、そしてそんな事は自分には全く関係ないという風潮が
ここ数年我々の中にこびり付いてはいませんか

なんて事をふと、ふと最近のアレコレも含めて思ったり
少しハッとさせられました

兎にも角にもブラックキャナリー、凄く良いキャラでしたよ


ガールズパワー全開のはちゃめちゃに面白い映画でしたが正直、ブラックマスクはもう少し粘って欲しかったですね
良いキャラなだけにあんな呆気ない最期は残念でした
恐らくですが、女性が主役の映画ですし敵(男性)に盛大な散り方は必要ないと思ったのかもしれませんね
どうしても見せ場になりますから


ただ個人的に
良い悪役には良い死に方を、という考えを持っているのでもう少し頑張って欲しかったなと

あぁ、あとちょい役でしたが、アリ・ウォンも出ていたのでテンション上がりました
アジア人女性の光ですよ彼女は!笑

ご存知ない方はNetflixに彼女のスタンダップコメディを是非ご覧下さい
抱腹絶倒です


なんだかここ数ヶ月世界がザワザワしていて、私自身も気持ちが上がらず映画を観る気分にもならなかったりそもそも時間がなかったり…
色々とありますが手洗いうがいをしっかりして、ハーレイの大好きなあのサンドイッチを作ったりしながら笑
この鬱々とした日々を何とか持ち堪えていきたいものですね

また早く映画館に行けますように…


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