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《Writers Lab》過去の出来事に

こんにちは、モグです。この一週間「次の日曜は何を書こう」と考えていて。なんだったかな、ある人のツイートを見た時「過去の出来事に縛られ続ける必要なんかない」ってその人に言いたくなる自分がいて。今回はそんな内容の記事を書く事に。

それで、書くべき内容をじっくり考えこんでみたら、これが困った事に、よくわかんなくなっちゃって。おかしいんだ「過去の出来事に縛られ続ける必要なんかない」というメッセージを伝えたいだけの記事なのに、何故かどう書いていいのかわからないし、だんだん、そもそも何を伝えたいのかもわからなくなってきてしまったし。

困りに困って、悩んでしまったのだけど、その先に浮かんできたのは昔自分が書いた曲《繰り返す毎日を》の一節なんだよね。

小さな頃のあの一瞬 あの日あの時 ほんの1コマ
ずっと遠くのトラウマが いまだに僕を縛りつける
振り払い 断ち切り 前へと進んでいかなきゃと
ずっとそう思ってる なのに僕は変われていないや


気づいたんだよ「そもそも自分自身だって縛られ続けるじゃん」って。それでね「でも僕はなんとか進んできているぞ」って、縛られる自分に反発する自分もいたのだけど、その反発への答えさえも曲の中にあったんだ。

繰り返す毎日を けして上手くとは言えないけれど
繰り返す毎日を なんとかこうして 越えてゆくんだね


昔自分の書いたものに納得させられてしまった。僕が少しでも進んでこれたのは過去の出来事に縛られなかったからではなく、縛られている自分を変えようともがき続けたからなんだ。そんなことの繰り返しの毎日を乗り越えてきているんだ。

だとしたら僕が「過去の出来事に縛られ続ける必要なんかない」と言いたくなったあの人も、きっと僕が感じとってあげられていなかっただけで、振り払おう断ち切ろうってもがき続けているんだ。

やっぱり僕の伝えるべきは「過去の出来事に縛られ続ける必要なんかない」ではないよね。「大丈夫、もがき続けていいんだ、きっと進んでいけるよ」だよね。伝えるべき事を間違えたまま記事が出来上がらなくてよかった。そして、やっと伝えたい事を理解できたら、もうひとつ、伝える相手さえも少しだけ違うということにも気づけた。僕が伝えたかったのはあの人だけじゃなく自分自身にも、だったんだよね。だからこのエッセイの最後は、あの人や君や貴方や、そして僕に向かっての言葉で終わる事にするよ。


僕たちは誰かにとって些細なことかもしれないような
あの日の、あの時の、出来事にいつまでも縛られちゃうけれど。
でも大丈夫、もがき続ける日々は無駄じゃないよ
きっと少しずつ、僕たちは進んでいけるはずだよ。




…あ、一応、サクッと読める有料エッセイの部分も読んでもらえるかな?



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過去の出来事に


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1,201字
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