夏の雰囲気

たまにしか行かない場所で土曜午前の仕事を終え、船の出航まで時間ができたので、体力がないため不本意ではあったが船乗り場まで歩いて帰った。

まだ夏とは言えないけれど、いよいよ暑くなりそうな予感がする晴れた陽気の中、ほんの15分だけれど、てくてく歩いた。
平日歩かないだけで、外を歩くのは随分久しぶりな気がした。

住んでいる地域から見るのとは角度の違う山の形に気付いたり、空高く舞う鳶の声に驚いたり。
波のさざめきに耳を澄ませたり、山の緑の濃さに目を見張ったり。

ここ3週間、何かにジリジリと追われている期間だったので、不本意なはずの小散歩のおかげで家へ帰る足取りが少し軽くなった。

生きるのも捨てたもんじゃないナァ、と思うために生活する、
と誰かが言っていたけど、なるほど、
ここ数年ぼんやり感じていた自分の生活のテーマを言い得ている気がして、この言葉やなんてことはない今日の体験をそっと大切にしたい所存だ。

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