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【終了済】Go To の話

2020年9月の4連休、大学の同期でTwitterでつながっているメンバーと久々に旅に出ようと思っていた。
Go To トラベルなんて言う政府補助金も出ることだし、通例の旅行より短距離で、なおかつ安全な策を取ろうと。

しかし、これがまた、国の政策、いわゆる「Go To トラベル」に翻弄されることとなる。
そして、いつもなら「ことみん」氏が全部お膳立てしてくれていて私はレンタカーを予約するだけだったが、諸般の事情で私が予約を担当することとなった。

今回はそんな旅行手配の備忘録。
頼むから怒らないで(@ISer各位)
本稿執筆時点で、一部の地域でGo Toトラベルキャンペーン停止などを行っていることがあります。国土交通省、観光庁やJATAの情報を必ずご確認ください。
本記事は個人の主観による記事のため、情報の正確性・整合性については保証できかねます。

1. そうだ、茨城に行こう

新型コロナウイルスが猛威を振るい、多数の感染者が出ていた2020年初頭。
とても「旅行に行きたい」なんて言える状態では無かった。
緊急事態宣言が発令され、小池都知事のLIVEツアーである「いのちを守る 〜STAY HOME, STAY LIVES〜」が開催されるとまことしやかにささやかれていた中、在宅勤務と、コロナ禍にも関わらずひたすら通勤だけして引きこもる生活に飽きた我々は、GWにリモート飲み会をした。
その折、次回の定期旅行をどこにするかという話が出る。
政府緊急事態宣言が解除される見通しが5月エンドということで、「7月くらいには行けるんじゃないの?」なんてお気楽なことを言いながら、行き先を茨城北部に決めた我々は、「とりあえず行きたい場所をリストアップする」という作業の後、話を前進させることとした。

2. 工程をどうするか、それも問題

6月に入ると、緊急事態宣言はすでに解除されていたが、県境をまたぐ移動については相変わらず自粛要請がある状態だった。
「そんなこと行ったって、あたしゃ毎日仕事で県境をまたいでるっつーの。コロナは平日休みなのか。」
なんて悪態をつきつつ仕事をしていたが、7月とか8月に行くならそろそろ日程を決めなければなるまい。ただその前に行程と宿を決めたかった。
とりあえず、行きたいところを、旅行業者張りにいつも手配をしてくれている「ことみん」氏が簡単なスケジュールにしてくれたため、「ハーイ、NaviTime!」よろしく行程、移動費の想定なんて物をつくるが、いかんせん各位バタバタしていたため、そこから先への進展が無いまま7月を迎えることになる。

3. そろそろ日程を決めんといかんとです

7月に入ると流石に日程を決めて各種手配をしないとやばいという焦りが出てくる。この時点で7月下旬から政府が旅行者に補助金を出す「Go To トラベル」事業が始まることがわかったため、「使わない手は無い」とそれを使って旅行に出ることと相成った。
ただし「都民は除く(※東京都発着も除く)」
このあたりから、この「Go To」に振り回されるようになってくる。
当初の我々の目論見では、9月のオリンピック閉会式用に取られていた4連休(2020年だけの変則休暇)には「都民は除く」が解除されるだろうとことみんと見込んでいた。また、「Go To」のもう一つの側面である「地域共通クーポン券」の発行もそこに合わせて行われるだろうと。
とはいえ、実施日が確定しているにもかかわらず観光庁とJATAの事業者向け説明会がいつやるのか、なんなら始まった後に説明会やるくらいの状況となっていたため、あくまでこの時点では推測の域を出なかった。
とりあえず、6人の男どもが宿泊するとなった場合、このとき見込んでいた宿のキャパシティ的には押さえておかないと宿泊自体困難となるため、レンタカーを含めて予約と「Go To」の割引申請を行うべく、Web会議で日程を調整することとなった。
これが、7月のおわり。もうこの時点で9月に旅行に行くとなると結構ぎりぎりな線であったが、せっかくだし4連休に1泊2日の旅行としゃれ込んで、余った日程は余韻に浸かるなり死んだように寝るなりしようと、9月19日からの4連休に宿泊予約を放り込んだ。
レンタカーだけ在庫確認が必要で、翌日確定連絡が無事に届き、ひとまず日程と宿の予約が確定して一安心となった。

4. 想定の斜め上を行くなんていつものこと

8月エンドまであくせく働きながら待つが、一向に「Go To」の都民追加とか東京都発着の対象の話が出ない。こちらも慌てて情報収集に乗り出すが、政府のコロナウイルス分科会については資料こそ内閣府のWebサイトに掲出されるも、議事録が第1回しか出ていない。
「おいおい、政府分科会ともあろう者が議事録も出さないとか何事か」なんて思いながら西村再生相の会見を見るが、一向にその話が出ない。
そんな中、急に「9月の東京都の感染状況を加味した上で何らかの話をする」という話が出た。
そもそものスタート日程を前倒して「Go To」をスタートさせたわけだし、この人達のやり方によっちゃ、9月1週目に「19日の旅行から東京都除外なし」とかいう、ホテルとかOTA含む旅行業者が泣きそうになるような決定もあり得ると、ことみん、各位と相談の上キャンセル可能日ぎりぎりまで待ってみることにした。
しかし、9月1週目の分科会ではその点の話し合いはなされず、宿の予約をキャンセルすることとなってしまった。
この次の分科会で「19日から東京都Go Toやります」とか言いだしたら目も当てられない…とか思いつつ、結局「東京都民・東京発着・地域共通クーポンは10月1日から」と言うことで、大筋の決定がなされた。

5. 「ここをキャンプ地とする」ってことになっちゃうだろぉ?

予約のキャンセルが発生する時、すなわち9月の8日くらいにはその次の候補日はすでに決めてあった。
このため、予約キャンセル後にすぐさま別日程で予約をかけるべきだった。
ところが、もちろん「キャンセル時点」では10月1日のGo Toの追加はまだ発表されていなかったので、レンタカーのみ予約の変更をしただけだった。
(これがいけなかった…)
Go Toの追加日程が提示されてしばらくして
「…あれ、宿予約してないな。」
と、慌てて予約をかけるももうすでに満室。甘かった。
悔やんでも悔やみきれない(ガルパンで洗車突っ込まれた宿に泊まるチャンスだったのに…)が、そんなこと言っている暇も無いので次点のホテルを確認すると予約OK。なんとか宿を確保した。
…メシより宿。肝に銘じねばなるまい。
その後、しばらくしてGo Toの申請とNEXCO東日本の「千葉・茨城周遊パス」を申し込んだ。

6.第3波到来?果たして行けるのか

問題が無ければ、あとは旅行当日を迎えるだけ。
10月1日からスタートの地域共通クーポンも流石に予定日にはある程度落ち着いているだろう(と信じたい)。
Go Toの予算が底をつきました!なんてことがあったら…あったとしてもみんないい大人なんだからそのまま行くわ、もう。
予約関連については毎度ことみんがこれをやってたというのは、やはり流石だな、と。結構大変でした。ほんと、いつもありがとう。
そして今回初めて東京発着の全編レンタカー(ドライバーはあたし)となる。この定期旅行ではおなじみのHIACEなのだが、都内で運用した経験はない。
出発時間に集合場所にたどり着けるかが、一番の課題となった。

これがこのnoteを書いた時点での結びの言葉である。
実際は、書いて公開した後、「…でも旅行行けるまでにこの話が漏れるとUniv各位に怒られるのでは無いか…?」とおもい、なんとなく下書きに引っ込めていた。
そんなこんなで時は流れ、いまは無事に旅行を終え、すでに2週間以上経過しているが誰も体調不良でダウンはしていない。
…時を戻そう。
宿も取れて11月に入った文化の日。世間はGoToに沸いていた。バイクで千葉の富津まで走りに行くと、とてつもない台数の車に人。人々は感染症対策をした上で、善良な市民として、(たぶん)近距離の旅行を楽しんでいた。
それが原因とは到底思えないが、11月に入り、我々が定めた日程に向かって感染者数が増えていく。
「行くのやめた方が良いんじゃないの?」ということばが寸前まででかかったが、時すでに遅し。その話題はすでに「本当の直近」であった。
ご意見いろいろだと思う。医師会会長の言葉もわかる。ただ、ここを逃したら次は無いような気がした。
全員のマスク着用と各所での消毒をすること、また公共交通機関を利用しないレンタカーでの移動と言うことで感染リスクがさほど高くないと判断し、挙行することにした。
なにより…大変申し訳ないがここまでGoToに振り回されて我々が行くタイミングで悪者にされるのはたまった物では無い。
こうして、全編レンタカー移動によるGoToトラベルは無事に挙行された。
滝やら吊り橋やら水族館やら動物園やら…屋外が多かったが、ソーシャルディスタンスが保たれないと言った場面は少なかったように思う。
エレベーターなどもそんなに乗らなかった。

7.各地での感染対策

ここからは駄文だ。観光地含めそこそこの場所を回ったが、屋内の施設にはほぼ全て体温計による体温チェックがなされていた。
また、消毒液もかなり多く設置されていて、手指消毒に困ることも無かった。
そもそもGoTo事業自体が「感染症拡大防止対策を励行すること」が利用条件となっているため、各所においてもそれが徹底されていた印象であった。
ただ…やはり気になったのは食事の際の混雑度合いだ。
レストランなどはそこまでキツキツなところは無かったが、高速道路のSAについては、どうしても密になりやすいように感じた。
現に最後の夕食に立ち寄ったとあるSAのフードコートが、そこまでの旅行の中で一番密になり、「ココが一番感染のリスクが高いのでは…?」と言ってしまう程度だった。
高速道路の休憩施設のため仕方が無いとは思うが、あれは大丈夫なんだろうか…と思ってしまった。
改めて申し添えるが、現時点で感染の疑われる症状が起きたという連絡はメンバーから無い。もうすでに2週間以上経っているため、今感染した場合はこの旅行では無い別ルートの感染を疑うべきところまで来ているだろう。

終わりに

GoToトラベルは、国民の為…ではなく、インバウンドも封印されて大打撃を受けている観光業向けの施策だ。
それを物語るかのような始まり方をしているのは、皆様のご存じの通り。
ただ、恩恵を受けられない人々が一定数いるのも事実である。
特にCovid-19の対応に当たられている医療関係者の皆様の心身共のご苦労は計り知れない物だろう。
今回国交省の旗振りでこのような施策が行われたのであれば、厚労省の施策で医療関係者の方の献身に報いる物の1つでも考えた方が良いように思う。
賃金の補助を出すとか、休暇の保証をするとか。。。
また、彼らの献身に報いる他の手立てとすれば、我々が感染対策を怠らず、Covid-19に罹患しないようにすることも重要だ。
マスクもせずにレストランに入って大騒ぎしている場合では無い。
とにもかくにも、一刻も早くCovid-19が収束し、安心して日々を暮らせるようになることを願ってやまない。

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