シャーロットのおくりものと、子豚と、私の盛大な勘違い

布団の中で、
ぶーちゃんと呼ばれている豚のぬいぐるみを両腕の中に抱えながら
いつものように眠りにつこうとしています。
が、眠気が全然舞い降りません。
こんな時、文字や文章を自分の外へ出していくことは
自分の中身、頭の整理にもなるので
夜もふけた時間に書き散らかしてみます。


ぶーちゃんとの出会いは
明確には覚えていなくて。
2015年に愛媛に行った時のような気もするけど
こやつはIKEA出身で、
愛媛で連れて行ってもらったのは確かニトリだったような気がするから
それよりも前なのかもしれない。

2014年、
東京に出てきて間もなくIKEAに行ったタイミングかしら?
2015年の春頃にもIKEAに行った記憶があるから
あるいはそのタイミングか。

(IKEAに行ったタイミングをこんなに事細かに覚えているのは
ちょっと奇妙だなぁと思いながらも
話を続けます)

ぶーちゃんという名前も
実は愛称で、正式な名前ではない。
シャーロット
というエレガントな本名をお持ちなんだけれども
私からはもっぱら「ぶーちゃん」と呼ばれている。
その方が呼びやすいんだもの。
稀にシャーロットちゃん、と
本名で呼ぶこともあるけれど
その機会は基本的にはあまり訪れない。

「シャーロットのおくりもの」
という児童文学の名作がある。
女の子と、子豚と、クモが出てくる
感動的なお話…と言うと
未見の方はなんのこっちゃ?と思うだろう。

ぶーちゃんのシャーロットという名前は
この作品から頂いたもの。
これがまた不思議な話で、
私はこの「シャーロットのおくりもの」という本を
きちっと読んだわけではない。

高校時代に歌った合唱曲の中で
「シャーロットのおくりもの」という歌詞が出てきたことがあり
このような本があることを知った。
本の存在を知ったはいいものの
あらすじを調べて、ふぅん、なるほど…くらいで
その当時は読まずにスルーしてしまった。

時は流れ、
IKEAから子豚のぬいぐるみを連れ帰った私。
「シャーロットのおくりもの」について
薄ぼんやりした記憶があった私は、
「子豚といえばシャーロット!」と
割と迷いなく名前をあてがった。
…のだが、
その後あらすじを改めて調べてみると
シャーロットという名前は
子豚ではなく、
『クモの名前』
だったことが判明した。

ぶーちゃん。ごめん。まじで。
めっちゃ勘違いしてたわ。
シャーロット、クモやったわ。
なんなら女の子の名前ですらなかった。
「シャーロットのおくりもの」に出てくる豚は、
ウィルバーっていう名前らしい。
全然ちゃうやん。
1ミリも合ってない。


ぶーちゃんが家に来て
シャーロットという名前も少しずつ馴染み
「この子、よく見るとシャーロットって顔してるなぁ」とまで思い始めた頃の事実発覚だったため、
ためらいなく改名できる時期はとうに過ぎ去っていた。

数秒間の絶望と逡巡ののちに、
私はこれからもこの子豚を
シャーロット、と呼ぶことに決めた。


今となっては「ぶーちゃん」という愛称で呼ばれ
本名の出てくるいとまがないどころか、
夜な夜な私の両腕間に出没しては
翌朝驚くようなポジションまで移動している(寝相)シャーロットだが、
ひょんなことから
昨年なんとミュージカルデビューを果たしてしまった。
このお話はまた別の機会に。




それでは、おやすみなさい。
萌美



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