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VRは今"トラッキング"がアツい!話

トラッキングといえば、HMDとコントローラーでの3点トラッキングや別途用意したトラッカーを用いたフルボディトラッキング(フルトラ)が連想しやすいですが、最近では体のあちらこちらの部位を仮想空間に投影させるデバイスが多く登場しています。
今回は、最近異常なほど登場しているトラッキングデバイスに関して紹介し、何故体の様々な部位を投影したいのかについて話していきたいと思います。
では、本編です。

そもそもトラッキングとは

VRにおけるトラッキングとは体の動きを追従つまり検知する事を指します。
例としてVRゴーグルのQuest2であれば、頭の動きや角度を検知即ちトラッキングします。Quest2のコントローラーであれば、手の動き、角度、位置、静電容量センサーによる指の位置をトラッキングします。

主にトラッキングする体の部位

箇条書きにすると…

  • フルボディ全身トラッキング

  • アイトラッキング

  • フェイシャルトラッキング(本記事ではアイトラッキングとの区別のため頬や口とします)

  • ハンド手指トラッキング

ハートレート心拍数トラッキングもありますが、トラッキングなのかというと微妙です。ですが自身を仮想空間に投影するという意味では同様のものとも捉えられますね。

こんなトラッカーも!

Tundra Tracker(Tundora labs製)

VIVEトラッカー3.0と同様にBase Stationを使用するトラッカーです。
VIVEトラッカー3.0よりも軽量で、付属するUSBドングルで複数台のトラッカーを無線接続することができます。
あまり使っている人を見たことないので、珍しいトラッカーかも?

Yubitora+(ジンテクス工房製)

Meta Quest2,3,Pro向けのフィンガートラッキングデバイスです。
Yubitora+をコントローラーに装着すると全ての指をトラッキングをすることができるようになります。
指を全て動かすとなるとValve indexコンやeteeコンと必要があれば別途設備を用意する必要がありましたが、普及しているデバイス向け且つ安価なのは嬉しいですね。

ContactSheet(Diver-X製)

こちらもMeta Quest2,3,Pro向けのフィンガートラッキングデバイスです。
大まかな機能も同様に全ての指をトラッキングをすることができるようになります。特筆する点としてContactSheetはスタンドアローンVRに対応しています。つまり、Quest単体VRChat等でも使用することができます。

【未発売】inseye Lumi(inseye製)

Meta Quest2,3向けのアイトラッキングデバイスです。
眼球の動きをかなりの速さで測定し、AIで補正。さらにゼロレイテンシー(遅延無し)とカタログスペックはかなり期待できます。
ただしメガネとの併用はできないとのことでしたが、対応するVR用メガネ(レンズ)を用意する予定もあるそうです。

【未発売】VRsatile Eye C(diVRse製)

VRHMDに取り付けるタイプのアイトラッキングデバイスです。
Meta Questシリーズ、PICO4、HTC VIVEシリーズ、Valve Indexと多くのVRHMDで使用することができます。さらに、VRsatile自体がVR用メガネとして機能しているため、メガネ兼アイトラッキングデバイスとしても使用できます。また、口周辺の動きをトラッキングするためのフェイシャルモジュールも開発しているそうですので、顔トラッキングのハードルが一気に下がりそうですね。

ContactGlove(Diver-X製)

グローブ型のハンドトラッキングです。また、触覚フィードバックにより動作をした際にその感触が伝わってきます。PS5のハプティックフィードバックのイメージに近いと思います。
また、VRゲーム以外にもモーションキャプチャー用途で使用することもできます。

StretchSense Studio Glove(Sensor Holdings Limited製)

こちらもグローブ型のハンドトラッキングデバイスです。
StretchSense Studio Gloveはモーションキャプチャーとしての用途の側面が強く、VRChatにも対応はしていません。ですがSteamVRやVRChat対応にかなり意欲的でアップデートも予定しているそうです。

なめらか心音ギミック2.0(べーこんショップ様より販売)

※こちらはVRChat向けのアバターギミックです。
対応しているスマートウォッチや心拍計を利用して、自分の心拍数に応じてアバターの心音も同期するギミックとなっています。

どうして"トラッキング"するの?

通常、トラッキングする箇所を増やそうとすると追加で機材を購入する必要があります。特にフルトラの場合、トラッカー(センサー)を揃えなければいけないため安く済ませようとしても1万円以上はしますし、ダンスやパフォーマンス用途といった高い精度が必要になると10万円は必要になります。また、アイトラや顔トラもVRHMDによっては標準で搭載されている物も多いですが、現状はあまり手ごろな価格とは言えません。
興味がない、魅力を感じない人からすると「たかが足とか指の動きを反映させるために何万円も…???」と思いがちかもしれません。僕もVRChat始めたての頃は魅力こそ感じていましたが費用対効果的の低さに「僕はいいかなぁ~」となっていました。
ですが、現実の体の動きを仮想現実に投影させるVRにおいて、体の動きは重要な要素の一つです。足を自由に動かすことができれば、例えば写真や動画、パフォーマンス、他者とのコミュニケーションで表現の幅を広げることができます。容姿端麗なアバターがそれとなくとっている動作一つとっても様になっているように見えますしね。
従来のゲームやSNSと違って全身を使うのがVRというわけです。

最後に

ここまで動きを追跡しそれをモーションとして活用する事に焦点を当てて紹介してきましたが、トラッキングの活用方法はそれだけではありません。
その上で恐らくトラッキングの分野において次の波が来るのはアイトラでしょう。
例えば、Apple Vision Proにはアイトラッキングが搭載されています。このアイトラッキングによりユーザーがどこを見ているかを認識して操作を快適にしています。また、PSVR2にもアイトラッキングが搭載されています。PSVR2では画面の中でユーザーが注視している箇所を高解像度にし、それ以外の箇所を低解像度にするフォービエイテッドレンダリングという機能があり、必要な演算能力を調整しています。
総じてユーザーの動きを検知すること即ちトラッキングで操作性や快適性を向上させることも可能ということです。
まあ、僕はしがないイベントプランナーVRChatterですからモーションとして使えればこの上ないんですけれどね!がは!

今回のWriting Background Music♪

では、また今度。

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