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会話と買い物を混ぜて色付ける 「kaiwamono」という実験

「心に残る買い物とは何なんだろう」
半年間チームメンバーとともに幾度も考え続けたこと。

人生の中で「ものを買う」という場面は何千回と訪れる、
そんな日常的な「買い物」という行為から、人生を変えるような出会いを。

11月27日(土)~28日(日)に実施した、
「会話と買い物」をテーマに実験をしたPOP UPイベント
kaiwamono」を振り返ります。

kaiwamonoのはじまり

はじめましての方、いつも見知っている方、
ここに目を通してくださりありがとうございます。

小田切萌、27歳、PR会社にて勤務をしています。
プロフィールに「よく話し、よく笑う」と書くほど、
人と話すことが好きです。
「話す」という行為はもちろんですが、
一番好きなことは人を「知る」ことになのかもしれません。

kaiwamonoは、大阪で「ブッチャーアシモトクラブ」という
少し変わった帽子ブランドを手掛ける、尊敬する友人の月田翔子さんから
「東京進出をしてみたい」というご相談をいただいたのがはじまりでした。

月田さんは「すべて手づくりで帽子を創る」だけでなく
「ポップアップイベントで直接オーダーしていただいた方のみ販売」
という変わった形態をとっています。
彼女はお客さんへ詳細なヒアリングをして、
その人に合わせた帽子を創っていきます。
いつも丁寧に、その人を想いながら帽子を一つひとつ創って届けていく姿を見ていて、自分の中で身に着けるモノの価値観が変わっていきました。

そんな彼女が初の東京進出は、最高のものにしたい。
ブッチャーアシモトクラブの価値観が生きる場所にしたいと考え、
最初は出店場所を探す協力をしていたはずがどうしても見つからず
「自分でイベントをつくります!」と気づけば宣言をしてしまっていたのが
今年の夏。
どうしよう、こんなことやったことないのに、言ってしまった…と
心臓がバクバクしたことをよく覚えています。

コンセプトは”会話×買い物”

新しい試みを実現すべく、一緒に走ってほしくて声をかけたメンバーは、
デザイナー/アートディレクターの中村彩梨ちゃん、
テクニカルディレクターの土田悠輝くん、
プランナーの巡佑太さん。
それぞれ、広告代理店で働くメンバーたちです。

人生で何万回と行う「買い物」という行為をどうアップデートしたらワクワクしそうか、MTGを重ねて下記のようなコンセプトを最初につくりました。


会話×買い物
店主との会話だけでも
ウキウキする買い物だけでもない
会話と買い物の二つが媒介となって
来店者思わぬ発見や出会いを生み出すお店。

そしてその発見や出会いをきっかけに
自分の新しい世界が開けるような
“日常の非日常な刺激”をお送りします。


このコンセプトから、イベント名は「kaiwamono」と命名しました。
コンセプトのまとめやイベント名はプランナーの巡さんに考案いただき、
一気に議論が進んだことを覚えています。
とはいえ、自分たちが「創る」過程において何を大事にしたいのか
何度も議論を重ねて、気づけば秋が深まりはじめていました。

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kaiwamonoという名前にするまでに、たくさん議論を重ねました。

買い物というジャーニーの記録

今回のコンセプトとイベント名が決まったものの、
「kaiwamono」を体現するような体験内容ってどんなものだろう??と、
議論がはじまります。

平行してお声がけして行っている参加店舗へのお声がけで、
徐々に集まりつつあるブッチャーアシモトクラブをはじめとする皆さんの
(ふわっとした段階でも快くお返事をいただけた皆さんに多大なる感謝…)
一つひとつのお店の良さを引き立つようにと考えた体験が、

「“お探しのムード”を選んで
そのムードを店員さんと一緒に探して
思わぬ買い物や会話と出会う
そしてそのジャーニーを一生残る思い出に」

ということ。

強いこだわりを持ってものづくりやセレクトをしている方々と
ものを通して会話して、出会って欲しい。
新型コロナウイルスで少し遠くなった「会話」を取り戻したい、と
想いを込めました。

9種類の「お探しの気分」から、一つ気分を探していただきます。

一番人気は「!!!」と「ときめきたい」でした。

用意した透明な袋に入れて、お買い物を楽しんでいただきます。

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ご購入したお品物の写真をパシャリ。

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ブースへ行くと、皆さんに「品物の上に会話が色づけられたチェキ」を
お渡しさせていただきます。
このチェキを最初のタグにつけて体験のできあがり。

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特に私の大好きな京都の古着店「and C」の舞さんに、
なかなかイベントに出られないお店だし難しいかな…と思いつつ
ご相談したところ、快くいいお返事をいただいたのが
心から嬉しかったことを覚えています。
どんどんと店舗が増え、ブッチャーアシモトクラブを含む5店舗が集うことに決まりました。

”会話を彩る”という試み

じゃあどうやって会話を色づけているのか?
今回の仕掛けは、各店舗に仕込んだマイクでした。
ここで集音した会話を、今回選んだ9つの気分の色に合わせて
音程、抑揚、速さなどを適宜合わせて色づける仕組みを
テクニカルディレクターの土田君が考案してくれました。
マイクで集音した音を拾い上げてから
TouchDesignerでビジュアライズを行い画像データを生成し、
画像データからチェキを出力できる
FUJIFILM instax"チェキ" プリンターで出力しています。

こんな風に会話に合わせて動きます。かわいい。

彩梨ちゃんが指定した色味とグラデーションを出すのに、
土田くんはなかなか苦労をしたそう。
この2人の力が掛け合わさるとこんな形に…!とできた瞬間、
ものすごく感動したことを覚えています。

(チェキで色が出ていく瞬間が本当に愛おしくて、アナログだからこその良さを感じました。instax担当の方にお伝えしたい…届け…!)

いちばんカイワモノしていた2日間

こうして準備を重ね、当日は順調~~というわけにはもちろんいかず、
準備が追い付かなくて前日はほとんど寝れず
初日はうまいこと体験内容が回らず…。
適宜調整を重ね、店主の皆さんと話しながら
細かいアップデートを重ねました。
夕方が過ぎた頃にだんだんとうまく回り始め、
店主の皆さんもどんどん楽しそうに来店してくださる方々と
会話をしている様子を見ていて、胸がいっぱいになりました。

反省はたくさんあったものの初日の中打ち上げで、
店主の皆さんから「来てよかったです」と言っていただけて、
涙が止まらなくなるほどに嬉しかったです。
自分にとって大事なお店を呼んでいるだけでなく、
関西から足を運んでくれているお店もほとんどだったため、
皆さんに遠方からくるだけの価値をお渡しできているか
ものすごく怖かったことに気づきました。

店主の皆さんたちと最後にパシャリ

普段作っているプレスリリースは出せなかったし、
メディアプロモートどころではなく、
とにかくイベントをちゃんと運営していくことに頭がいっぱいで
「PRをしてくれる人ってありがたいんだなあ」と感じました。
(そして、シーシャバー「chotto」さんも快くコラボしてくださり大感謝でした…!)

立ち上げることは怖いけれど。
それでも周りにはたくさん協力してくださる人がいて
そんな皆さんと一つのものづくりをすることの尊さと、
「自分たちの納得するものを創る」を目指して
彩梨ちゃん、土田くん、巡さんと走れて良かったなあと思う年末です。

おつかれさまでした!

とはいえ、まだまだアップデートすべき点はたくさんあるので、
また2022年のどこかでさらにブラッシュアップしてどこかで行う予定です。
一緒に作りたい方(とくに空間デザインが得意な方、コピーライティングが得意な方、PMが得意な方…!)、
どなたでも、SNSのDMにてお声がけいただけると嬉しいです!
お待ちしています。

kaiwamono first stores

今回協力してくれた5店舗それぞれが、すっっごく素敵です。
ぜひチェックしてみてくださいね!

ブッチャーアシモトクラブ
デザイナー・月田翔子がプロデュースする帽子製作所「ブッチャーアシモトクラブ」。一人ひとり、自分のライフスタイルに合った帽子をオーダーメイドで制作します。

帽子だけでなくマスクや鍵ストラップなどいろんなアイテムがあり、私は気づけば全身にブッチャー身に着けていることもあるくらい、大好きなブランドです。パイロットキャップがめちゃイケ!

WHY KNOT
オーストラリアの雑貨と日本の雑貨を中心にゴールドコーストのロースターの豆や、沖縄の久米島のロースターの豆を使用したおいしいコーヒーも飲めるカフェも併設しています。ダレかの為のナニかを探す時にまずWHY KNOTを思い出してもらって、一緒にプレゼントを探すお手伝いができたら嬉しいと思っています。

個人的なおすすめはソイキャンドル!体にも地球にも優しい、最高のキャンドルなのですがほとんどWHY KNOTでしか仕入れていないそう。そして、最近はサラダボウルのお店と立ち飲み屋もオープン!大阪に行く際は、ぜひ一日WHY KNOT DAYをつくってお店をめぐって欲しいです!

and C
京都にて、「らしさの透ける、日常の古着。」というコンセプトで古着屋をしているand Cです。元々カフェバーも一緒にしていた名残りで、ケーキやドリンクのテイクアウト販売もしています(カフェバーは現在I’ll see you soon.という別店舗で営業中)。当日は古着やオリジナルアイテム、マドレーヌ缶などを販売予定です。

舞さんのセンスが大好き。服だけじゃなくてオリジナルやマドレーヌ缶やタンブラーなども。当日は、and Cファンの皆さんに「東京に連れて来てくれてありがとうございます!!」と言っていただけてハッピ~でした。こちらこそ、ファンの皆さんがわくわくしながら服を選んでいるのを見ていて幸せすぎました。とにかく、京都のお店にぜひ行ってみてもらいたいです。

LIFE NOSTALGIA
わたしたちは複合施設『Knot 三宿』内にて、植物をはじめ、ヴィンテージ小物やヴィンテージラグなど、生活を纏う様々なものをセレクトしております。日々の生活が豊かになるもの。冬の香り漂うアイテムをたっぷりとお届けいたします。

「こんなにお花のことを語れる人はいないのでは」と思うほどに、ゆりかさんが今の気分を聞いてからお花の種類や特性を話して一緒にブーケを創っていく様子がすごかったです。そしてセンスが最高なんです…。三宿にお店があったり、ゆりかさんは個人でお花の活動もされたりしているので、ぜひご依頼を~~!

HIKARI underwear
地球にも身体にも優しいスタイリッシュな下着ブランド。
オーガニックコットン100%でできた締め付けない、 とても優しい着心地のノンワイヤーブラジャーです。ショーツも鼠蹊部にゴムが入っておらず、履いていることを意識させません。
素材から生産工程にはこだわり、見た目はシンプルでスタイリッシュ。生地はオーガニックコットン100%、染めは天然の草木染め、藍染または泥染。締め付けず光を纏うように着心地が良く、着る人にも地球にもやさしい下着を作っています。

着心地がよくて、私も購入させていただきました!この色味がすべて、自然のものからできているんだなと思うと愛おしくてたまらないです。通常ならアンダーウェアって隠すものになりやすい。けれども、このイベントにナチュラルにかかって売られている様子がとても誇らしかった。

そして、今回のイベントを開催させていただいたreload下北沢、場所として最高でした!テナント内のお店もめちゃくちゃイケていて、回遊していて楽しかったのでは。ぜひまだ行ったことない方は足を運んでみてくださいな!


CREDIT
PRODUCER:MOE ODAGIRI(@moe___oda
ART DIRECTOR:AYARI NAKAMURA(@___ayari
TECHNICAL DIRECTOR:YUKI TSUCHIDA(@d_gahaku
PLANER:YUTA MEGURI(@megurhythm0828

S P E C I A L T H A N K S
RELOAD SHIMOKITAご担当の皆様(@reload_shimokita
月田祥子さん(@butcher_919
NOBUさん(@n0bu_
舞さん(@mai040301
ゆりかさん(@chorizawa)とLIFE NOSTALGIA店舗の皆さま
しほさん(@shiho.sugishita
ひとみさん(@sugico.g
きょうこさん(@kkkk814
河﨑勇斗さん
眞下みさ子ちゃん
達彦とあいりちゃん
有限会社 篠原紙工さま
株式会社グラフィックさま
chottoの皆さま(@chotto_shimokita

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