冬の匂い

今日ふと冬の匂いがした。誰もが感じたことのあるであろう季節の匂い。特定の何かの香りではなく風の匂いというか温度感みたいなもの。

冬の匂いを感じて思い出すのは子供のころ正月におばあちゃんの家の近所で凧揚げをしている光景。

夏の匂いを感じて思い出すのは20歳のころ味噌串カツ屋で串カツをたべてそのあとみんなで海に行った日のこと。

どちらも特定の日ではあるけれど特別な思い出などではなく普通の出来事。

もしかしたらその瞬間が人生の分岐点だったりするのかもしれない。特に何もないけれどその瞬間、違うことをしていたら。その瞬間、違う場所に行っていたら。

過去に遡って人生の分岐点を別の方向に進みたいとは思わないけれど人生の分岐点というものが存在するのであれば見てみたい気もする。もし見ることができればそれこそが神の視点なのだろうか。

でもいま自分はその瞬間をはっきりと思い出すことができているから過去に遡って見る必要はないのかもしれない。

記憶に残る思い出は選べないので記憶に残る思い出を作ることに力を注ぎたい。

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