迷宮 中村文則7/14

「銃」「掏摸」「去年の冬、きみと別れ」に続く4回目の中村文則作品。

書き出し文


「君は選ばなければならない」

文章


「その君の分身に、全てを被ってもらうのはどうだろう?君の内面の陰鬱な部分の全てを。その分身は、まだ未熟な君の自我に入り込んだ異物だ。どこからきたのかわからないけどね。でもちょうどいい。その分身に被ってもらうんだ。君の陰鬱を」

「特別な存在にならなくても、この小さな日常を愛そうというやつ。周囲の真似をして、何かのイデオロギーの中に入ってこの世界にいる資格を持ちたかった僕は、混乱することになる。日常を愛せ?無理だよ」

読書感想

評価を付けるならば55点。
中村文則の「銃」「掏摸」が非常に面白かったので、本書は有名ではないが購入した。
推理小説としてはいまいちで純文学的な要素もやや薄く振り切れていなかった印象。


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