袖ふれあう縁ーしおからー

母とスーパーに行ったのですが、鮮魚コーナーで
「あら、イカがないのねえ」
と残念そうに誰にともなく言っている奥様がいました。
特に知り合いではないのですが、母が
「今は高いしね」
と返答。
「しおから作って食べたかったんだけどね」
とお返事がありました。
そのばはそれで終わったのですが、私が母に
「手作りのしおから食べてみたいね」
と言ったら、母が
「作り方を聞いてみようか」
と言って、先ほどの奥様に再び話しかけました。

内心「えー」と思ってドキドキしていたのですが、
奥様は知らない私たち親子に気兼ねなく作り方を教えてくださいました。

イカを割いて千切りにして、腑をしぼりだし塩を入れるそうです。
イカ本たいと塩いり腑は翌日に合わせるのがコツのようでした。
味噌で作るレシピもあるそうですが、塩の方がおいしいとのこと。

見ず知らずの方からこんな素敵な情報を教えてもらえて、とても嬉しかったです。

よく本などで、飲み屋で隣り合った縁で仲良くなったという話がありますが、飲み屋で隣り合った人と話す機会なんてないし、そもそも飲み屋に行くときは大体集団だし、どんな状況なんだろうと現実味のない話と思っていましたが、こんな感じなのかもしれないですね。
イカは高くて買えないというか、そもそも売っていなかったのですぐには作れませんが、しおからを作って、いつか今日の奥様にお礼を伝えられたらと思います。

節分を過ぎて上昇きりゅうが始まったせいか、とてもよいことの多い一日でした。

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