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雨にも、風にも、悪臭にも負ケズ:第三回自然環境リテラシー学

皆さんこんにちは。フミでございます。

まだ暑い日が続きますね。かなり暑かった時期に比べると少しはマシになったとはいえ、外へ出ると汗ばんでしまいます。とはいえこの時期は、「日が出ていて暑いから」と油断しているといきなり通り雨に遭うなど、コロコロ変わる天気に悩まされる時期でもありますよね。

第三回自然環境リテラシー学は、そんな不安定な天候の中行われました。日本に接近していた台風の影響もあり、いつも以上に過酷で充実した3日間を過ごしてまいりましたので、今回もその様子を綴っていきます。

1日目

天気予報には、「大雨警報」の文字。電車も遅延・運休していて、これで決行されるのかなーと思いながらも迂回して向かっていると、警報は午後に解除されるという読みで、集合時間をずらしての決行という連絡が。

鳥羽駅で待機中の時の外の様子

バスで何とか集合場所の鳥羽水産実験所に到着した時には、時間は午後1時。初めから予定が大幅に崩されることになりました。
ひとまず一日目は移動せず鳥羽で一夜明かすことになりました。まずテントを建てたのですが、雨が強まったため場所を変えないといけなくなり、ペグを全部外すという二度手間を喰らいましたが、無事に完了。何とかその日の寝床は確保できました。

雨風が少し弱まり、鳥羽の周辺ならカヤックを出せるということで、第二回の1日目に漕いだルートを再び漕ぐことになりました。
前回と同じルートではありましたが、鳥羽の自然の豊かさを再確認するとともに、カヤックの感覚を取り戻すことができました。

陸に上がると、本日の夕食の時間。メニューは、「野菜のアヒージョ」と「ペペロンチーノ」。その後、座学の講義を受け、2日目以降に使うパッキング用の袋を受け取り、1日目の活動は終了となりました。

さて、すごく美味しかった夕食でしたが、このあと後片付けを失敗してしまったがために、私は今後の旅でさらなる苦労を味わうことになります…

その失敗を大きくふたつに分けると、
     ①玉ねぎの生ゴミに厳重に封をしなかった
     ②オリーブオイルを使って料理した鍋を水につけず           キッチンペーパーで拭いただけで放置した
といったものです。

①について、まず玉ねぎという野菜は非常に臭いが物につく食材です。今回の自然環境リテラシー学では、旅の途中で出たゴミは自分で持ち歩くという決まりがあり、当然夕食の調理で使った玉ねぎから出た生ゴミも持ち歩く必要がありました。
私はそれら生ゴミと②で述べるキッチンペーパーを1枚の袋に入れ厳重に縛って、それで大丈夫だろうと高を括っていました。
続けて②について、「オリーブオイルを使って料理した鍋を水につけると、それを捨てる場所がない」といった理由から水洗いが億劫になってしまった私は、鍋をキッチンペーパーで入念に拭くことでその場をやりきろうとしました。そして、それをそのままテントの中に放り込んでしまったのです。
①と②の結果、夕食後の座学の間にテントの中に玉ねぎとオリーブオイルの臭いが広がり、地獄のような密室が完成してしまいました。部屋内の臭い自体は入口を開けて歓喜してある程度マシにして、生ゴミ袋も一応新しい袋で二重にしましたが、一部の荷物やパッキング袋にこびりついた臭いはこの後の旅において私を苦しめることになりました…!


2日目

相変わらず不安定な天候の中、朝は雲こそあれど青空が見える出航に最適な状態だと感じました。

2日目の船旅では、前回2日目の航路からさらに進み、伊勢市の方へと漕いでいきます。
1日目にカヤックを少し漕いで感覚が戻せたのか、1番前の船団にも何とかついていける程度にはしっかりこぐことができ、成長を実感できました。しかし相変わらず旋回・方向の調整が上手くいかず、小岩に乗り上げかけるなど、まだまだ上達すべきことがあると感じました。

何と観光スポットとして有名な夫婦岩を道中見ることができました。人生で初めて見る夫婦岩が海からの景色だとは想像もつきませんでした。

二見神社の夫婦岩を引き返したあとは、キャンプ地である大湊海岸へと、五十鈴川派川の水路を通り向かいます。

奥に見えるは、安土城の天守閣。川から見られるとは。

川を漕いでいると、海とはガラリと異なる場所で漕いでいる感覚に陥ります。
まず、海で突き当たるような波や潮の流れがないこと。そして、流れが同じ方向に向いていて、海に比べ平坦なこと。個人的には川の方が漕ぎやすいと感じました。旋回やレスキューの練習をするには狭いにしても、「漕ぐこと」をかなり学ぶことができたと思います。

上述の夫婦岩や安土城のように、カヤックで海や川を進むことで、水の上からしか見えないような景色を沢山見ることができました。例えば、線路やそこを走る電車を下から、しかも川から見ることはなかなかないと思います。もっと色々な景色が見られるよう、周りに目を配れるような余裕が持てるよう、努力したいと感じました。

天候がコロコロと変わる中、このような神秘的な空を見つけるのも楽しみの1つですね。

ただこの水路、すごく長い。プロの方にしてみればこの程度は余裕レベルなんだろうけど、ただでさえ体力のない私に長時間先頭付近について行くことは難しく、気づけば列のほぼ最後方に。キャンプ地の岸へ着く頃にはほとんどパドルで水がかけないほど疲れが溜まっていました。

伊勢市・大湊海岸に上陸し、この夜はここでキャンプをします。タープやテントを立てるのは砂浜のため、ペグを打つだけでは外れてしまう可能性があります。そこで、重いカヤックや、その場にあった流木・石を使って重りにするなど、各自で風に備えた工夫を行っていました。
夕食は、ポトフとミートソースドリア。かなり美味しくできて、この2つのメニューだけでかなり満足出来ました。

テントに戻ると、入口を海と反対方向に置いてしまったためかなり暑く、寝苦しさと後悔が襲いました。また、就寝時、寝袋にうっすらですが1日目の玉ねぎの臭いが付いていて、改めて昨日の失敗も激しく後悔しながらこの日は終了となりました。

2日目に移動した距離は何と16.75km。過去最高の距離を漕いだことになります。そして、初めて市をまたいで移動した回でもありました。


3日目

風が強いため、鳥羽へは戻らず、この日は宮川を登って行くことになりました。
この日の私の目標は、「柴田さんについて行くこと」。先頭をガンガン進んでいく柴田さんに、とにかく遅れをとらずにいきたいと思い、気合を入れて漕いでいきました。
しかし、この2日の疲れもあってか、宮川に入って少ししただけでペースを保つのが厳しくなってしまいました。やっぱりプロの方はすごい。
また、川の流れの影響か、やけにカヤックが左に、左にと勝手に向くので、その軌道修正にさらに体力と気力を使うこととなりました。

本日の移動距離は7km。

上の図の青くマルを振った場所で一時休憩。なんでも、東ドイツのような環境が広がっているのだとか。

海を見れば、昨日とは比べ物にならないほどの高い波がたっていて、もし鳥羽まで戻るとしたらどうなっていただろうと、少し恐怖と好奇心が湧いてきました。

その後もう少し宮川を進み、宮川ラブリバー公園で上陸、後片付けをして、伊勢市駅へと送ってもらい、解散となりました。

初の長旅を終えて

こうして過ごした3日の船旅でしたが、特別警報などで最初はできるのかどうか不安視していましたが、柴田さんやリーダーさん達がその都度臨機応変に対応して、無事に終えることができました。
天気予報などを事前にみておくことは確かに大切ですが、それを鵜呑みにせずに、できる最大限のことをその場で考えることも、自然での活動に必要だと感じました。

また、この回ではカヤック・キャンプでかなり「失敗」をしたことがありました。特に1日目の生ゴミの処理については、帰ってからの片付けにも影響を及ぼすほど大きな失敗でした。
この3日間で重ねた様々な失敗を、そのままにせず次回に活かせるようにしたいと痛感しました。

色々なことがありましたが、どれもいい経験となり、とても有意義で楽しい時間でした。次の自然環境リテラシー学が今から楽しみです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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