クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 15話
梅澤:ただいま〜。
○○:お邪魔しまぁす…
梅澤:すぐご飯作るから賀喜くんは適当に座ってて。
○○:うん…ありがと…
なんか勢いで来たけど女子の家って初めてなんだよな…
どこか緊張した様子の○○。
梅澤:賀喜くんどうしたの?
○○:へっ…?
梅澤:いや、ソワソワしてるし。
○○:あっ…あぁ…ごめん大丈夫…
○○はそう返し浅くソファに腰掛け
家具もシンプルだけどオシャレだし花も飾ってるしやっぱ女子の住む家ってこんな感じなのか…
静かに家の中を見渡していると
梅澤:うち結構綺麗でしょ?
カップにお茶を注ぎ○○の前に出す梅澤。
○○:あっ…うん…ありがと…
梅澤:お母さんがお花好きでよく買ってくるんだよね。
で、お父さんは綺麗好きだからあんまゴチャゴチャもの置かないタイプでさ。
○○:いいと思うよ。俺ん家なんてただのボロいアパートで家具なんかも年季入ってるやつだし…
梅澤:でもそういう方がまた味があっていいんじゃない?
○○:そうかな…
梅澤:うんうん。
梅澤はそう返しキッチンへ戻る。
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数十分後。
梅澤:遅くなってごめんね?
キッチンから食欲のそそる匂いを出し、バランスよく作られたプレートを運んでくる梅澤。
○○:これ今作ったの?
梅澤:急いだから簡単なものしかないんだけどね。
○○:って言っても魚に野菜に味噌汁まで付いてるしこんだけのものを今の時間で作れるってすごいよ!
梅澤:なんか…いざ褒められると照れちゃうかも…
○○:もう食べてもいい?
梅澤:うん…
○○:そんじゃいただきます。
と1口口へ運ぶ。
梅澤:どう…?
○○:ん!うま!これ店から出てきてもおかしくないよ!
梅澤:それは大袈裟だよ…笑
○○:やっぱ普段から料理するの?
梅澤:お母さん達も仕事で居ないことが多いからほぼ毎日作ってるよ。
賀喜くんは?
○○:俺ん所も遥香達が料理苦手だから俺が担当してるよ。
梅澤:じゃあ料理系男子ってやつだ?
○○:梅澤さん程じゃないけどね。
梅澤:あっそれともし良かったら少し残ってるから持って帰る?
○○:いいの?
梅澤:さく達にも食べて欲しいからさ。
○○:ならありがたく貰おっかな。
梅澤:じゃあ帰る前に詰めて渡すね。
○○:ありがと。
梅澤:それにしてもまさか賀喜くんとここまで仲良くなれるなんて正直思ってなかったなぁ。
○○:なに急に?
梅澤:だって去年も同じクラスだったとはいえ全く接点無かったじゃん?
でも2年生になってすぐに山が賀喜くんの事助けてから色んな事しれたわけじゃん?
○○:まぁね。ってかそもそも俺と梅澤さん達じゃ住んでる世界も違うわけだし今でもなんで山下さんが助けてくれたのか分かんないし。
梅澤:多分賀喜くんの人柄だと思うよ?
○○:俺の人柄?
梅澤:山ってやっぱモテるから色んな人に告白されてるんだよね。
○○:それ言ったら梅澤さんも久保さんもでしょ?
梅澤:私達は山程じゃないもん。
それで気づいたら人を見極められるようになったんだって。
○○:例えばこの人は性格悪いとか、自己中的な奴とか?
梅澤:そうそう。だから私山が心配でもあったんだよね。
○○:心配?
梅澤:私達はもう友達いいけどこれから出会う人達も同じように見てたら人間関係こじらせちゃう日も来るんじゃないかってね。
○○:そっか。やっぱ梅澤さんって良い人なんだね。
梅澤:そんな事無いよ。
○○:でもそこまで心配して思ってあげられるのって簡単じゃないし俺には出来る自信無いから。
梅澤:でも賀喜くんは常にさく達の事考えてるじゃん?
私にとっては多分それと同じ感覚なんだよね。
○○:なるほど…
梅澤:それに賀喜くんのそういう所も多分去年から薄々気づいてはいたんだと思う。
山が男の子とあんなに仲良くしてるとこなんてほとんど見なかったし。
○○:まぁ…そうなら嬉しいよ。
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それからしばらくし
○○:そろそろ帰ろっかな。
梅澤:ならご飯持ってくるから待ってて。
と梅澤はキッチンから先程○○が食べたのと同じものをタッパーに詰め持ってくる。
○○:ありがとね。
梅澤:また2人の感想も聞かせてよ?
○○:うん…ってまぁ俺が伝えるよりさくら達が自分で言いに行くだろうけど。
梅澤:そっか。
○○:まぁとりあえずご飯ありがとね。
梅澤:ううん。気をつけて帰ってね。
○○:それじゃまた明日。
○○はそう返し梅澤の家を出ていく。
梅澤:私…なんで初めて男の子お家に入れたんだろ…もしかして…いや…ないない…
梅澤に感じたことの無い気持ちが芽生え始めていた。
To Be Continued