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クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 44話

数日経ったある日。



"梅澤さんこれどこに持ってったらいい?"



梅澤:それは端っこにまとめて置いといて。



"机運んできたよ!"



梅澤:ありがと!机は窓際から2個ずつ引っ付けて並べてくれる?



"了解!"



梅澤が手際よく生徒に指示を出し準備を進めていた。



山下:相変わらず梅は頑張るねぇ。



久保:けど少しは休みなよ?



テープなどの小物が入ったビニール袋を持ってきた2人。



梅澤:皆も頑張ってくれてるしそんな無理してないから大丈夫だよ。



久保:ならいいけど。って賀喜くんは?



梅澤:今別の事してもらってる。私ちょっと様子見てくるから2人はここ任せてもいい?



山下:ほ〜い。



久保:任せといて。



と梅澤は2人にその場を任せ○○の元へ向かう。



○○:ん〜…もうちょいな気がするんだよなぁ…



目の前にはいくつかのコーヒー豆が並んだ調理室の机。



すると



"コンコン"



とノックし



梅澤:賀喜くん居る〜?



梅澤が入ってくる。



○○:ん?どしたの?



梅澤:どう?"オリジナルコーヒー"は出来た?



○○:それがまだなんだよね。
中々思った通りの味になんなくてさ。



梅澤:私も少し飲んでもいい?



○○:うん。あんまり美味しくないかもだけど。



○○はそう言うとカップにコーヒーを注ぎ梅澤に渡す。



○○:どう?



梅澤:この味私は好きだよ?



○○:そう?



梅澤:私がブラックコーヒー好きってのもあるけど、この苦味と後からくるコーヒー本来の匂いが好きかな。



○○:なるほどね。



梅澤:けどもう少し爽やかさも出していいかも。



○○:爽やかさか…なら次はこの2種類ブレンドしてみるか。



○○がこう試行錯誤しながらコーヒーを作っている理由はクラスのメイド喫茶で提供するならオリジナルがいいという理由からである。



○○:ってかクラスの方はどう?



梅澤:順調に進んでるよ。



○○:なら良かったけど俺は手伝えなくてごめんね?



梅澤:ううん。こっちこそうちのクラスで1番大事なとこ1人で任せちゃってごめんね。



○○:こういうの作るの好きだし大丈夫だよ。



梅澤:また向こうが落ち着いたら2人も連れてくるね。



○○:ありがと。頑張ってね。



と梅澤は再び教室へ戻っていく。



○○:意外とブレンドコーヒー作るの難しいんだな。
後で絵梨花さんにも聞いてみよ。



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放課後。



○○:これぐらいなら飲みやすさもあって大丈夫かな。



未だ1人でオリジナルコーヒーを作っていた○○。



そこに



遥香:お兄ちゃん〜?



梅澤:放課後なったよ?




遥香達がやってくる。



○○:あれ?もう?



梅澤:もしかして全然気づいてなかった?



○○:集中し過ぎちゃったかも。



梅澤:どう?出来た?



○○:多分これぐらいなら大丈夫だと思う。
みんな飲んでみる?



久保:いいの?



○○:うん。感想は多ければ多いほどいいから。



久保:じゃあ飲ませてもらおっかな。



○○は人数分カップに注ぎ渡す。



○○:どう?



久保:ん!美味しい!



梅澤:これさっきより飲みやすくなってるし後味もすごい良いよ!



○○:まだ試行錯誤しなきゃだけどね。



さくら:これ全部お兄が1人で作ってるの?



○○:みんな準備で忙しいからね。



久保:それでも1人でここまで完成させられるのすごくない?



○○:一応カフェでバイトしてるから最低限の知識とかはあるし作ってて楽しいからね。



久保:流石だね。



○○:ってか皆が来たってことはもう帰るんだよね?



遥香:うん。けどバイトは?



○○:それが入ってるんだよね。



遥香:そっか。



○○:わざわざ呼びに来てくれたのにごめんね?



遥香:ううん。仕方ないよ。



○○:んじゃ俺片付けてバイト行くから皆は帰って大丈夫だよ。



梅澤:いいよ、私達も片付け手伝うよ?



○○:そんな時間もかかんないし大丈夫。



梅澤:そう?ならお言葉に甘えさせてもらうね?



○○:うん。帰り気をつけてね。



と○○は遥香達を見送り片付け始める。



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しばらくし



○○:こんにちは〜。



生田:○○くんお疲れ様。



○○:絵梨花さんお疲れ様です。



いつものようにカフェへやってきた○○。



○○:あれ?今日真佑さん居ないんですか?



○○がそう聞くと



田村:居るけど!




後ろから聞こえてくる田村の声。



○○:おぉ…びっくりした…



生田:真佑ちゃんおかえり。



○○:真佑さんどこか行ってたんですか?



生田:ちょっとお買い物頼んでててね。



○○:そうだったんですね。



田村:ほんと勝手に居ないとか勘違いしちゃって困っちゃうよ!



田村は頬を膨らませ怒ったように裏へ向かうが



真佑さんって怒ってるんだろうけどかんいいんだよな。



生田:○○くんも着替えてきて。



○○:はい。



と○○は更衣室で着替える。



○○:そうだ、絵梨花さんちょっと聞いてもいいですか?



生田:ん?



○○:コーヒー作る時ってどんな事考えてるんですか?



生田:考えてる事かぁ?やっぱり飲みやすさとか、お客さんの口にいかに合ったコーヒーを作れるかぐらいかな?



○○:なるほど。



生田:けどそんな事聞いてどうしたの?



○○:実は文化祭でクラスの出し物で喫茶を開く事になってて、コーヒーを提供するんですけどどういう事に気をつけたらいいのかなと思って。



生田:なるほどねぇ。まぁ1番はお客さんに美味しいって満足してもらえるようにどういうのを求められてるのかを感じ取る力が必要だね。



すると



田村:○○くん喫茶店開くの?



○○:文化祭の出し物なんでそんな本格的じゃないかもですけど。



田村:接客はもちろんするんだよね?



○○:まぁ。



田村:なら冷やかしに…じゃ無くて遊びに行かなきゃ!



今冷やかしにって言ったよな?



○○:まっお客さんとして来るならそれ相応の接客はしますよ。



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それからバイトも終わり



生田:○○くんがお疲れ様。帰り気をつけてね。



○○:はい。真佑さんもお疲れ様でした。



田村:ばいば〜い!



と○○は帰路へつく。



すると



??:…



帰り道にある小さな公園のベンチに静かに座り俯く1人の少女。



○○:あれ?"久保さん"?




To Be Continued