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委員長に恋は難しい 7話

心地よい音楽が流れ、客もまばらに入り落ち着いた雰囲気の小さなカフェ。



梅澤:すいませ〜ん。



??:いらっしゃいませ。って梅ちゃんじゃん。
いらっしゃい。
後ろの方はお友達?



○○:違いま…



梅澤:そうなんです。



??:そうなのね。いつもの席で大丈夫?



梅澤:はい。



梅澤と??は慣れた様子で会話を弾ませる。



梅澤:賀喜君行こ。



と2人は壁際の2人用の席につく。



○○:あの人と知り合いなの?



梅澤:うん。【生田絵梨花】さん。
ここのオーナーで昔から良くしてくれてる人なんだよ。




○○:なるほどな。



梅澤:で、賀喜君は何頼むの?



○○:ここのおすすめってなに?



梅澤:ランチプレート美味しいよ。
お野菜も採れたてなのしか使われてないし、出てくるパンも注文が入ってから焼かれてるからモッチモチで美味しいよ。



○○:じゃあそれにするか。
梅澤は?



梅澤:私も同じのにするよ。



そしてベルを鳴らす梅澤。



生田:お待たせしました。
ご注文は?



梅澤:ランチプレート2つお願いします。



生田:ランチプレートね。
特別にドリンクもサービスしちゃおっかな。



梅澤:いいんですか?



生田:もちろん!常連さんには優しくしたいし、そのお友達もってなれば当然よ!



梅澤:ありがとうございます!
じゃあブラックコーヒー1ついただいていいですか?



生田:ブラックコーヒーね。
お友達は?



○○:俺は…いちごミルクで。



生田:いちごミルクね。
それじゃ少し待っててね。



と裏へ下がっていく生田。



梅澤:いちごミルクって可愛いの飲むんだね?



○○:なんだよ?悪いかよ?



梅澤:前も思ったんだけど賀喜君って甘い物好きなの?



○○:別に。ただ気になったから飲むだけ。



梅澤:ふぅん?



○○:ってか梅澤ブラックコーヒー飲めるんだな。



梅澤:だって美味しいじゃん?



○○:そうか?あんな苦いもん好んで飲むやつの気が知れねぇよ。



それから少しし



生田:お待たせしました〜。
こちらランチプレートとブラックコーヒーといちごミルクになります。



梅澤:ありがとうございます!



生田:それではごゆっくりどうぞ〜。



○○:結構美味そうだな。



梅澤:でしょ?1口食べてみて?



梅澤から促されパンをちぎり口へ運ぶ。



○○:ん、美味いけど熱っ…



梅澤:出来たてだからね。



○○:けど何もつけなくてこんだけ味がしっかりしてるといいな。



梅澤:粉から結構こだわってるもん。
次はハンバーグ食べてみてよ?



○○:梅澤も冷める前に食えば?



梅澤:食べるけど賀喜君の感想聞きたいもん。



○○:うん。うめぇな。
中から肉汁も溢れてくるしソースとの相性も最高だな。



梅澤:でしょ?それに値段も安いから通いやすいし、雰囲気もいいからたまに1人でお勉強もしに来たりするんだよ。



○○:確かに落ち着いてるし集中はしやすそうだな。



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それから気づけば時刻は夕方4時。



生田:おふたりさ〜ん?



梅澤:はい?



生田:ずいぶん長い事居てくれてるけど時間は大丈夫?



梅澤:時間…ってもうこんな時間だ!
晩ご飯の準備とかしなきゃ!



○○:お会計いいですか?



生田:大丈夫よ。



2人は席を立ちレジへ向かう。



生田:1200円になります。



○○:丁度で。



生田:丁度お預かりします。



○○:ご馳走様でした。



梅澤:生田さんご馳走様です!



生田:あっ!お友達君ちょっと待って?



○○:なんですか?



生田:…



まじまじと○○の顔を見つめる生田。



○○:なんですか…?



生田:梅ちゃんが君の事気に入った理由がわかったよ。



○○:はっ?



生田:見た目じゃ分かんないけど優しい目してるね。それに優しさも溢れ出てるよ。



○○:はぁ…



梅澤:生田さん、賀喜君が困ってます。



生田:ごめんごめん笑
それじゃ気をつけてね?



と2人はカフェを出ると駅へ向かう。



○○:あの人結構変わった人だったな。
ご飯は美味かったけど。



梅澤:慣れたらもっとどんな人か分かってくるよ。



〜〜



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その後無事最寄り駅まで帰ってくる2人。



梅澤:今日はありがとね?



○○:こっちこそな。
気をつけて帰れよ。



梅澤:うん。賀喜君もね。



2人はそれぞれの帰り道を歩き始める。



梅澤:今日は色んな賀喜君の1面見れて良かったな…それに…



梅澤の頭には○○の笑顔。



その時



"よぉ。姉ちゃん。"



梅澤:…誰ですか?



梅澤を囲うように数人の男が現れる。



"俺らの事知ってる?"



梅澤:誰ですか…?



"流石に分かんないか。
なら賀喜○○って奴なら知ってるよな?"



梅澤:(どうして賀喜君の名前を…)



"無言って事は知ってんだな。"



梅澤:だったらなんですか…?



"俺らさあいつに色々世話になってんだよ。
だからその仕返ししなきゃ気が済まねんだわ。"



梅澤:そんな事言われても私には何も出来ません…



"大丈夫。君はあくまで餌だから。"



そういい1人の男が梅澤の肩を掴もうとした時。



○○:お前らが用あんのは俺だろ。



梅澤:賀喜君…



"ちっ…直接来やがったか…"



○○:こいつは関係ねぇよ。
それとも俺にビビって女に手出そうとしてんのか?



"久しぶりだな。あの時はやられたが今はこんだけ人数揃ってんだ。
どこまでやれるかな?"



○○:めんどくせぇな。



○○は1つため息をつくと



○○:梅澤、俺の後ろに回って目瞑ってろ。



梅澤:うん…



梅澤は指示通り○○の背後に周り強く目を瞑る。



○○:相手してやる。来いよ。



"舐めやがって…"



まず1人の男が突っ込んでいく。



しかし



○○:相変わらず単調だな。



時間にしてわずか数分。



○○:この程度でなんでイキってんのかわかんねぇな。



白目を剥き項垂れる男達。



○○:梅澤もういいよ。



梅澤:ん…んん…これって…



ゆっくりと目を開く梅澤は事態の変わりように言葉を失う。



○○:俺が関わんなって言った理由がわかったろ。



梅澤:…



○○:今回はずっとこいつらがつけてたのが分かってたから何とかなったけど、次はどうなるかわかんねぇぞ。



梅澤:うん…



○○:家まで送ってやる。
けどもう俺に関わるなよ。



2人の間に昼間のような雰囲気は全く無く、重苦しい空気だけが流れていた。



To Be Continued

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