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マドンナとの同居生活は大変です 29話

"あのお花綺麗だね。"



"君そっくりだ。"




綺麗な花畑を前に手を繋ぐ2人の男女。




"来年も見れるかな?"



"見れるよ。次はお弁当も持ってこようよ。
それでシートを引いて笑いながら過ごそう。"




序盤は暖かい雰囲気で物語は進んでいくが




"私…あと1年もたないかもって…"



"なんで…いや、絶対にそんな事無い。君は必ず助かる。だからそんな心配しないで…"



"無責任なこと言わないで…どれだけ怖いか…もしかしたら明日が来ないかもしれないんだよ…"




ヒロインの病気が見つかり、少しずつ物語の雰囲気も暗くなり始める。



久保:…



そんな中、史緒里は隣で目をうるわせる。



そこから更に進み、終盤。




"はぁはぁ…もう…ダメかもしれない…




病院のベットの上で弱り、僅かな力で主人公の手を握るヒロイン。




"待ってよ…待ってくれよ…まだ君と行きたい所も…話したい事も…食べたい物も沢山あるんだよ…"



"私もだよ…でもそれも叶いそうに無いや…"




ヒロインの手は少しずつ落ちていく。




"嫌だ…神様…!居るならどうか…どうか彼女だけは…"




うなだれる主人公は最後に神頼み。



しかしそれでも




"バイバイ…次はもっといい子に出会うんだよ…
それで私と出来なかった事も…行きたかった所も沢山行ってね…?"



"君以外の人なんて居ないよ…"



"そんな事言わないで…あなたは優しいから…きっと沢山の人に好かれるよ…だからちゃんと私の分も幸せになってね…"




ヒロインは最後に優しい笑みを浮かべこの世を去った。



久保:うぅ…感動したぁ…



○○:結構面白かったですね。



久保:映像にして見ると余計感情移入しちゃう…



史緒里は涙を流しながら感想を述べる。



○○:原作も見てみよっかな。



久保:なら私の貸してあげよっか?



○○:いいんですか?



久保:うん!特に原作にしか無いシーンもあったからそこも教えてあげるね?



○○:ありがとうございます。



久保:それじゃ次はお洋服見に行こ?



と2人は映画館を出ると近くの服屋へ入っていく。



○○:史緒里さんって普段どんな服着るんですか?



久保:シャツ系が多いかな?



○○:なるほど。今欲しいのもシャツ系ですか?



久保:最近はワンピースとかもいいなぁって思うんだよね。



○○:ワンピースかぁ。ならこれとかどうですか?



と○○が手に取ったのは白い花柄のワンピース。



久保:このデザイン結構好きかも。
それに足元のフリフリも可愛いね。



○○:ですよね。これ着てる史緒里さん見てみたいなぁ。



久保:じゃあ試着してきていい?



○○:もちろんです!



史緒里は試着室へ向かう。



久保:○○君こんな服が好きなんだ…もっと沢山買っとかないと…試着室の中で着替えながら呟く史緒里。



それからすぐに



久保:どう?似合う?



○○:めっちゃいい感じですよ!
史緒里さんにピッタリです!



久保:ふふっ。じゃあこれ買おっかな。



○○:他は大丈夫ですか?



久保:もう少し見てもいい?



○○:もちろんですよ。



と店内へ戻り散策を続ける2人。



数分後には



久保:結構買っちゃったなぁ。



カゴには数着の服。



すると




"プルプル"




と史緒里に電話がかかる。



久保:ん?ってお母さんだ。
ごめん、ちょっと出てくるね。



○○:はい。



史緒里は1度店を出て母からの電話に出る。



○○:うっし。行くか。



○○は1人になり



店員:いらっしゃいませ。
商品をお預かり致します。



レジへ向かう。



数分後



久保:急にごめんね…ってあれ!?



○○:おかえりなさい。服買っときました。



久保:いつの間に!?



○○:今史緒里さんが電話出る間に。
これ初デートの記念って事で受け取ってください。



久保:○○君…!ありがとう!絶対大切にするね!



○○:はい。喜んでもらえて良かったです。



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



その後時間も進み、夕方6時。



○○:そろそろ帰りますか?



久保:だね。



2人はショッピングモールを出ると帰路につく。



その帰り道。



○○:史緒里さんは今日楽しかったですか?



久保:もちろんだよ。一緒に見たかった映画も見れたし、お洋服も買ってもらっちゃったし。



○○:なら良かったです。



久保:今度は○○君の行きたい所に行こうね?



○○:いいんですか?



久保:もちろんだよ!今回は私が楽しませてもらったから今度は○○君の番だよ!



○○:…史緒里さん。俺史緒里さんと付き合えて良かったです。



久保:ちょっ…どうしたの急に…///



○○:なんか伝えたくなっちゃって…もしかして迷惑でした…?



久保:そんなことないよ…むしろ嬉しいしもっと言って欲しいかも…



と話すうちに史緒里の家に着く。



○○:今日は改めてありがとうございました。



久保:こちらこそありがとね!
帰り気をつけてね?



○○:はい。それじゃまた。



○○は背を向け歩き始める。



数十分後。



○○:ただいま。



家まで帰ってくるが全く人の気配は無い。



○○:ん?あいつ居ないのか?



その時




"プルプル"




○○のスマホに美月から着信が届く。



○○:もしもし。姉ちゃん?



美月:○○今大丈夫?



○○:大丈夫だけど。ってかあいつ知らない?



美月:かっきーの事で電話したの。



○○:なに?



美月:しばらくうちでかっきーの事預かる事にしたから。





To Be Continued