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クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 12話

玄関に並べられた3足の靴。


そして奥から2人に少し遅れ出てきたのは


○○:あれ?"山下さん"?



山下:賀喜くんおかえり…


○○:ただいま。


山下:急にお邪魔しちゃってごめんね?


○○:それは全然いいんだけど、何かあった?


山下:その…ごめんなさい…!


突然頭を下げる山下。


○○:ちょっ山下さん!?


山下:私のせいで賀喜くんが…


○○:いや、山下さんのせいじゃないよ。


山下:でも…


○○:それに今はピンピンしてるし問題無いじゃん?


山下:賀喜くん…


遥香:お兄ちゃんはこういう人ですよ。


○○:そうだよ。過ぎたことをいつまでも気にしてたらずっと気分は落ち込んだまんまだしさ。ってなんか変な匂いしない?


山下:変な匂い…ってそうだ!火つけっぱなしだ!


山下は慌ててコンロの火を止める。


山下:危なかったぁ…


○○:もしかして山下さんご飯作ってくれてたの?


山下:うん…2人が普段賀喜くんがご飯作ってくれてるからどうしよって言ってたから…


遥香:美月さんのご飯すごい美味しいんだよ!


○○:もしかして俺の居ない間ずっと?


山下:うん…


○○:なら尚更山下さんが謝る必要ないじゃん。
むしろこっちこそすいませんだよ。


山下:そんな…賀喜くんは頭上げてよ…


○○:って多分これじゃいつまで経ってもお互い誤り続けちゃうしもう今回の件はこれで終わらせよ?


山下:いいの…?


○○:もちろん。やっぱ暗い山下さんは見たくないし。


山下:…分かった。


○○:よしっ。それと晩ご飯何か手伝えることある?


山下:ううん。もうある程度は出来てるし待ってていいよ。


○○:そう?ならお言葉に甘えさせてもらうね。


そういい玄関から部屋の中へ入っていく。


そして数分後


山下:おまたせ〜。


○○:おぉ!ほんとに美味そうじゃん!


山下:ほんとにって…もしかして疑ってた?


○○:いや、そういう訳じゃなくて…


山下:うそうそ笑
冷める前に食べよ?


○○:そうだね。


と4人で机を囲うように座る。


山下:どう?美味しい?


○○:ん!美味い!


遥香:この味加減とか焼き具合がいい!


さくら:これならどんどんご飯進んじゃうね。


○○:なんか久しぶりに美味い飯食べたな…


山下:ん?普段から料理するんじゃなかったの?


○○:あんま自分のご飯が美味しいとは思えなくてさ。


遥香:けどお兄ちゃんの作るご飯も毎日美味しいよ?


さくら:山下さんと全然引けを取らないと思うよ?


○○:ならいっか。


山下:おかわりもあるから遠慮なく言ってね?


遥香:美月さんって将来絶対いいお嫁さんになりそう!


山下:ほんとに?


遥香:そうだ!お兄ちゃん美月さんと結婚してよ!


○○:ぶふっ!?


山下:ちょっ…ちょっとかっきー急に何言ってるの…?


○○:そうだよ…


遥香:だってそうすれば毎日お兄ちゃんと美月さんのご飯食べられるじゃん?


さくら:確かに。


○○:さくらも納得するなって…


山下:それに賀喜くんには私なんかよりもっとふさわしい人が居るだろうし…


遥香:美月さんも充分可愛いからいいんです!


○○:もっ…もう黙って食べるぞ…!


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


その後なんだかんだで時刻は9時前。


山下:私そろそろ帰ろっかな。


○○:なら送ってくよ。


山下:いいよ?賀喜くんも退院してすぐでキツイだろうし。


○○:でもこんな時間に1人で返すのも気が引けるから。


山下:…なら送ってもらおっかな。


○○:んじゃ俺は送ったらすぐ帰ってくるから。


さくら:は〜い。


遥香:美月さんご馳走様でした!またいつでも来てくださいね!


山下:うん!また遊びに来るね!


○○:それじゃ行こっか。


と2人は家を出ていく。


その道中


○○:そういやドッチボールどうだった?


山下:結局あの後試合どころじゃ無くなったよ。


○○:やっぱりか。まぁ俺が抜けてなくても負けそうな雰囲気は出てたけどな。


山下:うん…


○○:あっあと男子から色々絡まれてるんだって?


山下:…少しね…でもどうして知ってるの?


○○:飛鳥先生が話してたから。


山下:そっか…でも私達でなんとか出来てるし賀喜くんはそんなに気にしなくていいよ?


○○:とは言われてもやっぱ気になるよ。


山下:大丈夫。もししつこい時は賀喜くんに頼るから。
それがお友達でしょ?


○○:それ久保さんも言ってたよ。


山下:そうなの?


○○:うん。やっぱ仲良いと言う言葉も似てくるんだね。


山下:かもね。


と話すうちに山下の家に着く。


山下:賀喜くんもキツイのに送ってくれてありがとね?


○○:ううん、大丈夫だよ。むしろこっちこそ遥香達の事ありがとね。
おかげで助かったよ。


山下:困った時はお互い様だよ。


○○:それじゃまた明日ね。


と○○が山下に背を向けると


山下:まっ…待って…!


○○:ん?


山下:その…あの時は守ってくれてありがと…


○○:だから大丈夫だって?


山下:あの時は怖かった…でもその後ね違う感情も出てきたの…


○○:違う感情?


山下:うん…賀喜くんが守ってくれて"嬉しかった"…


○○:…そっか。


山下:急に変なこと言っちゃってごめんね…


○○:大丈夫だよ。俺も山下さんの綺麗な顔に傷がつかなくて良かったし。


山下:…き…


○○:ん?


山下:私…賀喜くんの事が…


○○:俺の事が…


山下:賀喜くんの事が…"好き"…かも…



○○:へっ?


山下:ごっ…ごめん…なんでもない…!
今日は送ってくれてありがと…帰り気をつけてね…


山下はそう言うと慌てて家の中へ入っていく。


○○:山下さんが俺の事好き…いやいや…まさかな…
多分疲れてるんだ…帰って寝よ…


そう言い帰路へついた○○。


山下:どうしよ…勢い余って告白しちゃった…でも…言えないよりはいいよね…



玄関でしゃがみこんだ山下。


その2人ともお揃いのように頬を赤く染めていた。


To Be Continued

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