クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 13話

数日経ったある日。


遥香:んん…眩しい…


カーテンの隙間から射し込む朝日。


遥香:ふわぁ…さくは…まだ寝てるし起こさない方がいいかな…


と遥香はさくらを起こさないようゆっくり起き上がり部屋を出ると


遥香:あれ…？お兄ちゃん居ないのかな…って手紙…？


机の上に置かれた1枚の手紙。


そこには



"夜までバイトで居ないから昼ご飯と晩ご飯は冷蔵庫に入れてるから2人で食べといて。

                                                                      ○○"



とだけ書かれていた。


遥香:お休みの日なのにお兄ちゃんすごいなぁ…私も見習わないと…


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その頃


"カランコロン"


"CLOSE"の看板が掛けられたとあるカフェ。


○○:おはようございます。


？？:○○君おはよ。


店内の奥から聞こえてくる1人の透き通るような女性の声。


○○:"絵梨花さん"おはようございます。


この人は何度か名前だけ出ている【生田絵梨花】。
○○がバイトするカフェのオーナーで、両親が出ていってから親代わりのような存在。

生田:もう少ししたら"真佑ちゃん"も来るから先に着替えたりしてて。


○○:わかりました。


○○はそう返しバックヤードへ消えていく。


それから数分後


？？:おはようございま〜す！


再び店内の入口から聞こえてくる女性の声。


○○:"真佑さん"おはようございます。


？？:おっ！○○君もう来てるじゃん！


この人は"先輩"の【田村真佑】。
大学生らしいがかなりのポンコツでどっちが先輩かよく分からなくなる。
○○達の家庭を知る数少ない人物で○○もそれなりに信頼はしている人物。

生田:真佑ちゃんそろそろお店開けるから着替えてきて。
○○君はOPENの看板出してきてくれる？


○○:わかりました。


と田村は更衣室、○○は店の看板の文字を変えに動く。


○○:うっし。今日も頑張るか。


1つ気合を入れ店内へ戻り


田村:お待たせしました〜！


ちょうど同じタイミングで田村も戻ってくる。


生田:まぁオープンしてもすぐはお客さん来ないしゆっくりしてて。


田村:なら早速最近の話聞かせてもらおっかな？


これはほぼ毎回真佑さんとバイトが被れば直近の出来事を話すのも日課みたいなものだ。


○○:最近って言っても特に何もないですよ？
こないだ友達が出来た話もしたし、病院に運ばれたのも話したし。


田村:そうそう！その病院に運ばれた話だけどさ、何が原因だったの？


○○:球技大会やっててその時に中々の威力のボールを頭に食らったんですよ。
それできづいたら病院に運ばれてたって感じですかね。


田村:いやいや！？もしかしたら最悪のパターンもあったわけじゃん！？なのになんでそんな平気そうなの！？


○○:だって今何もないんで。


田村:すごいわ…その精神力凄すぎて引く…


○○:俺は真佑さんのポンコツ具合にドン引きすることありますけど。


田村:わっ私別にポンコツじゃないもん！


○○:ならどうやって伝票とおしぼり間違えて渡すんですか？


生田:この前はストローとお砂糖間違えて渡してたもんね？


○○:ほらポンコツじゃないですか。


田村:ちょっと〜！生田さんも変な事言わないでくださいよ！


○○:なら真佑さんが変な事するのやめた方がいいと思いますよ。


生田:それが1番だね笑


田村:2人揃って私をいじめてくる…


すると


"カランコロン"


オープンしてようやく初の客がやってくる。


生田:いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。


田村:じゃ私接客してくるね！


○○:くれぐれも失礼のないようにお願いしますね。


田村:大丈夫だから！私○○君より先輩だもん！


田村はそう言い残し今来た客の接客へ向かう。


田村:いらっしゃいませ！ご注文はお決まりですか？


？？:実はこのお店初めて来てメニューもよくわかんなくて…なのでおすすめとかってありますか？


田村:でしたらこちらのパンケーキセットがオススメですよ！


？？:ならそれを1つお願いします。


田村:お飲み物は何にされますか？


？？:ブラックコーヒーで。


田村:すご…ブラックコーヒー飲めるなんて大人だ…


？？:はい？


田村:あっすみません！なんでもないです！
では少々お待ちください！


そう言い田村はバックヤードへ戻ってくる。


田村:生田さんパンケーキセット1つお願いします！


生田:はい。


田村:ねぇねぇ○○君聞いてよ！


○○:なに？


田村:今のお客さん初めてくるんだって！


○○:まぁそういうお客さんも居るでしょうね。


田村:それでね背が高くてスタイルめっちゃ良い人だったんだよ！


○○:へぇ。


田村:しかもブラックコーヒーなんて言うから驚いちゃったよ笑


○○:それお客さんの前で態度に出てないですよね？


田村:まっ…まぁ…


○○:はぁ…言わんこっちゃない…


田村:あぁ！そうやってため息つく！


生田:真佑ちゃん？お客様居るからもう少し静かにね。


田村:あっ…すいません…


するともう1組のお客さんもやってくる。


田村:私もう1回接客してきます！


生田:なら○○君これお客さんのとこ運んでくれる？


○○:了解です。


○○は完成したパンケーキセットを受け取り先程田村が接客した客の元へ届けに行く。


○○:お待たせしました…ってあれ？


？？:ありがとうございます…って賀喜くん！？


○○:"梅澤さん"だったんだ。

To Be Continued