クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 22話
しばらく日も進んだ8月のとある日。
○○:うしっ。荷物はこれぐらいでいいかな。
2人も準備できた?
さくら:うん。出来てるよ。
遥香:私も大丈夫だよ。
○○:そんじゃそろそろ出るか。
さくら:そうだね。
と3人はそれぞれ荷物を持ち家を出て最寄り駅からとある場所へ向かう。
〜〜
〜〜
〜〜
〜〜
〜〜
〜〜
○○:着いたけど3人は…
とある場所に着き3人を探す○○。
すると
久保:あっ!賀喜くん達居た〜!
遥香:史緒里ちゃんおはよ〜。
梅澤:もしかして待たせちゃった?
○○:ううん。ちょうど今着いたばっかだよ。
梅澤:ならよかった。
そして駅を出る6人。
その先には家族連れや恋人などで賑わい
心地よい風が吹き、独特な匂いが鼻に入ってくる。
山下:海だぁ!楽しむぞ〜!
遥香:おぉ!
梅澤:山、他の人たちも居るんだから騒ぎすぎないようにね。
と軽く注意を入れるも
山下:かっきー行こ!
遥香:はい!
既にテンションの上がった2人は先に海へと駆けていく。
○○:すげぇテンション高ぇな。
さくら:私達も行こっか。
梅澤:だね。
と○○達も後ろを追うように歩いていく。
久保:更衣室は向こうだって。
○○:なら俺の方が先に着替え終わるだろうしどっか適当に休めそうな場所確保しとくよ。
梅澤:うん。お願いね。
とそれぞれ更衣室へ向かい水着へ着替える。
○○:海か…もう何年来てねぇんだろうな。
最後に来たのが父さん達が…いや…考えたくもねぇな。
脳内に一瞬よぎる過去の記憶。
○○:…せっかく来たんだし暗い顔するのはやめよ。
そう小さく呟き素早く着替え浜辺へ出る。
○○:日陰になってゆっくり出来そうな場所は…あそこかな。
○○は岩陰の下に数人が座れそうな場所を見つけレジャーシートを広げる。
○○:ここなら海も見えるし日陰だし丁度よさそうだな。
そして少しすると
さくら:お兄…居た。
梅澤:結構いい場所見つけたじゃん。
山下:流石賀喜くん!
山下は真っ赤
久保は純白の白い水着
梅澤はすらっとした手足が色気を誘い薄ピンク
さくらはこの前○○達と選んだ白
遥香は爽やかな雰囲気が漂う水色と
それぞれ可愛らしく似合った水着を身にまとい○○の前に出てくる。
当然これだけの美女が揃って出てくれば
"なんだあの子達…可愛すぎね…?"
"誰か声掛けてこいよ…?"
"あの身長高い人めっちゃ綺麗…"
"隣の白い人も負けてないよね…?"
"俺は水色の子かなぁ…"
"私は赤色の人いいと思う…"
ほぼ全ての視線を5人がかっさらう。
やべぇ…
梅澤:どう…似合う…?
○○:うっ…うん…
ある程度想像はしてたけど皆可愛すぎんだろ…
山下:それじゃ早く海入ろ!
遥香:はい!行きましょ!
山下:梅も早く〜!
梅澤:行くからちょっと落ち着きなって。
そして海へ走っていく山下達。
○○:なら俺はここで荷物見とくよ。
久保:賀喜くんは入らないの?
○○:誰かは荷物見とかないとだし。
久保:なら後で交代するね。
○○:ありがと。楽しんできてね。
○○は久保を見送りレジャーシートの上に座ると
さくら:よいしょっと。
その隣にさくらも腰を下ろす。
○○:さくらは行かないの?
さくら:最初からはしゃぎ過ぎてもすぐ疲れちゃうし。
それにお兄が1人だと寂しいでしょ?
○○:別にそんな事ないけど。
さくら:こういう時ぐらい妹に素直になりなよ。
○○:なら暇だし話し相手なってもらおっかな。
さくら:任せといて。
○○:さくらは高校楽しいか?
さくら:うん。楽しいよ?お友達も多少は出来たしはるちゃんとも同じクラスだから。
○○:そっか。
さくら:でも勉強は苦手かな。
数学の計算式とかだんだん意味分かんなくなっちゃうし。
○○:それは山下さんも言ってたよ。
普段使わないこと勉強したって無駄だって。
さくら:お兄もそう思う?
○○:まぁ…でもいつかは使うのかなとも思ったりはするかも。
さくら:そっか。
なら話変わるけどさ?
○○:ん?
さくら:お兄は山下さん達の誰かを好きになったりする?
○○:…なんだよ急に?
さくら:もしかしたらお兄にとって大切な人が出来るのかなって思ったらちょっと寂しいなぁって…
○○:何言ってんだよ。
仮に俺に彼女が出来たとしてもさくら達は大事な家族だし同じぐらい大切にするよ。
さくら:ふふっ。なら安心だね。
○○:ってか俺なんかじゃ山下さん達とは釣り合わないし可能性すら無いけどな。
さくら:そんな事ないよ?お兄顔隠れてるけど実際はすごいカッコイイし。
だから髪切ってみたら?
○○:…それはいいや。
さくら:多分顔ちゃんと見せたらみんな驚くよ?
○○:…1回山下さんには見せた事あるんだけどね。
さくら:そうなの?
○○:テストのちょっと前に山下さんの家に泊まった時あったろ?そん時に風呂上がりって事もあって前髪上げてたんだけど偶然見られてさ。
さくら:あぁ、なるほどね。
じゃあ他の2人にはまだ見せてないんだ?
○○:そもそも見せる機会も無いしな。
さくら:まっ確かにね。
けど色んな人にお兄が取られる可能性は増えて欲しくないしやっぱそのまんまでいいや。
○○:そういうさくらは彼氏とか作んないの?
さくら:うん。あんまりいいなって思う人居なくて。
○○:さくらぐらい可愛かったらモテるだろ?
さくら:そんなでもないよ。それに前私と付き合ってるってステータスが欲しいって言ってる人が居て彼氏は要らないかなって。
○○:なんだそいつ。さくらは自慢するための道具じゃないっつ〜の。
さくら:理想はお兄みたいに優しい人だけどそんな人も滅多に居ないし。
○○:そうか?俺みたいなやつなら腐るほど居るだろ?
さくら:居たら困んないよ。
○○:…なんかそう言われると嬉しい気もするな。
さくら:だからもっとお兄は自分に自信持っていいよ。
それと私達の事だけじゃなくてたまには自分のやりたい事も大切にしてね?
○○:…さくらも大人になったな。
○○はさくらの頭を優しく撫でる。
さくら:さくだってもう高校生だもん…
○○:兄ちゃんはちゃんと成長してくれて嬉しいよ。
さくら:それはお兄のおかげ。お母さん達が居なくなって、お兄が居なかったらきっと私もはるちゃんもどうなってたかわかんないし。
だからお兄のおかげで今の私達が居るの。だからこれからもよろしくね?
○○:…おう。
さくら:…なんか変な空気になっちゃった…
すると
遥香:さく〜!こっちおいでよ〜!
○○:だって。行ってきな。
さくら:それじゃ行ってこよっかな。
○○:楽しんでこいよ。
さくら:うん。
そしてさくらは遥香達の元へ走っていった。
To Be Continued