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クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 46話



"なぁなぁ!向こうのクラスめっちゃ可愛い子居るらしいぜ!"



"しかもメイド服着てんだろ?行くしかねぇな!"



始まってわずか数分。



久保:いらっしゃいませ!
何名様ですか?



男子1:ふっ…2人で…!



久保:ではこちらの席へどうぞ!



と客を席へ案内する久保。



久保:ご注文お決まりでしたらお呼びください!
では失礼します!



教室の外には数十メートルの行列。



男子1:やべぇ…めっちゃ可愛い…



男子2:俺は山下さん派だな…



と男子生徒達が話す先には



山下:こちらオリジナルコーヒーになります!



"あっ…あの…"



山下:はい?



"サービス…ってしてもらえたりします…?"



山下:もちろんいいですよ!



山下は笑顔でそう答えると



山下:あなたのハートにラブキュンキュン♡




ウインクしハートを手で作ると



"ぐふっ…"



"あっ…ありがとうございます…俺幸せです…"



山下:ではごゆっくりどうぞ!



梅澤:山って恥ずかしげもなくできるからすごいよね…



○○:だよね…



教室の隅でその様子を伺っていた2人。



しかし



…なんなんだこの気持ち…



山下を見ていると感じたことの無い感情が流れる。



久保:賀喜くんコーヒー2つお願い!



○○:あっ…あぁ…



…今は仕事に集中しないとな。



○○は謎の感情を誤魔化すようにコーヒーを注ぐ。



すると



田村:おっ!このクラスっぽいね!



早川:せやな!



と2人が○○達のクラスへ入ってくる。



梅澤:いらっしゃいませ!ってあなたは確か賀喜くんのバイト先に居た人ですよね?



田村:あっ!○○くんのお友達だ!



○○:ん?って真佑さんほんとに来たんですね。



田村:やっほ〜!



早川:うちもおるで〜!



○○:聖来さんもこんにちは。



梅澤達にも引けを取らない2人が来たことで



"なんかまた可愛い人居るらしいぜ!"



"もうあのクラスだけでいいんじゃね?"



"俺告ってみよっかな。"



更に客足が増える。



○○:好きな席へどうぞ。



田村:なら○○くんの前にしよっかな?



○○:そこ席じゃないんで。



田村:ちぇっ…釣れないなぁ。



○○:真佑さんだけ料金倍にしましょうか?



田村:ごめん!ちゃんとするから許して!



この人はどこ居ても変わんねぇな。



とやり取りする○○達だったが



"なんであいつがあの人とも仲良くしてんだよ。"



"やっぱ腹立つわ。"



男子生徒からの不満は溜まっていた。



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



数時間経ち



飛鳥:次シフト変わるから今やってた子は好きに回ってきていいよ。



と飛鳥先生が伝えに来ると生徒達は入れ替わる。



すると



さくら:あっお兄だ。



○○:おう。さくら達か。



タイミングよくさくら達に出会うと



遥香:美月さん可愛い…///



メイド服姿の山下を見るやいなやさくらの後ろに隠れる遥香。



遥香:へへっ…可愛すぎておかしくなっちゃいそう…///



山下:かっきー!一緒に写真撮ろ?



遥香:そんな…恐れ多いです…



山下:いいからいいから!皆も撮ろうよ?



梅澤:いいよ。どこで撮る?



山下:ここだと邪魔になっちゃうし…



と話していると



早川:お話中申し訳ないねんけど○○くんちょっとええ?



○○:どうしました?



早川:ここやとあれやから着いてきてや。



○○:ごめん、すぐ帰ってくるから待ってて。



○○はそう告げ早川に連れて行かれる。



山下:あの綺麗な人って誰?



遥香:ちょっとした知り合いです。



山下:へぇ。



さくら:ごめんなさい。私お手洗い行ってきていいですか?



梅澤:うん。写真は賀喜くんが帰ってきて撮ろっか。



久保:だね。



その頃



○○:あの中庭まで来てどうしたんですか?



早川:ちょっと会って欲しい人がおんねん。



○○:会って欲しい人?



早川:そう。あそこにおる人。



早川がそういい指さした先にはスーツに身を包んだ人の男性。



早川:"パパ"連れてきたで。



○○:パパ…って事はもしかして…



早父:初めまして。君が賀喜○○くんで会ってるかな?



○○:はい…そうですけど…



早父:私は"早川商事"の社長。早川だ。



そういやお父さん社長って言ってたな…



○○:あの…失礼ですけど俺に何か用ですか?



早父:君にお礼を言いに来たんだ。



○○:お礼…ですか?



早父:岩本という男達を覚えているかい?



○○:…はい。嫌でも忘れられないですから。



早父:恥ずかしながら私はあの男の息子がああいう奴とは知らなくてな。
もしかすれば私の会社にも損害が出る所だった。
形とすれば君らには辛い経験をさせてしまったがそのおかげで助かったのも事実だ。
だから礼を言わせて欲しい。



○○:あの時…もしも聖来さんが…皆さんが居なければ今の俺はここに居ません。
だから俺の方こそありがとうございました。



早父:それと君達の事情も全部調べさせてもらったんだ。
だから1つ提案したい。



○○:提案ですか?



早父:うちに来ないか?



○○:えっ?



早父:もちろん妹さんも一緒でもいいし、金銭面でも支援しようと思ってるんだ。
どうだい?



…この人に頼れば今ほど無理する必要も無くなるのか。
そうすれば遥香達にも楽させられる…けど…



○○:ありがとうございます。
学校では友達と他愛ない話をして、帰れば妹達が居る。休みはバイトであんまり妹達と過ごせないです。けどそれでも受け入れてくれる妹達が好きですし、そんな生活が好きなんです。
だから提案してもらって申し訳ないんですがお断りさせてください。



早父:そうか。



○○:もちろんすごくありがたいんですけど…




早父:わかるよ。そういう時間は今しか経験出来ないからね。
けどいつか君と一緒に仕事出来る日が来るのを楽しみにしてるよ。



○○:はい…



早父:それじゃ今日はここら辺で失礼させてもらうよ。



○○:はい、ありがとうございました。



と早川の父は立ち上がると去っていく。



早川:ほなまたね〜。



○○:…もしかしたらとんでもないチャンスを逃したのかもな。



そう小さく呟くと



??:でも"後悔は無い"。でしょ?



○○:誰…ってさくらか。





さくら:ごめん、気になって少し聞いちゃった。



○○:いいよ別に。



さくら:ちょっと心配だったけどお兄はお兄で良かった。



○○:なんだそれ?



さくら:深い意味は無いよ。
それより皆写真撮りたいって待ってるよ。



○○:んじゃ戻るか。



と○○達は遥香達の元へ戻る。



さくら:(お兄ありがとね。嬉しかったよ。)





To Be Continued

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